elken’s blog

ジャニーズとサッカーを中心にあらゆることを評論するブログ

冷静に考えて日本代表が入ったグループHは難しい?

遂に決まったロシアワールドカップの組み合分け、日本代表はグループHに入ることになった。

自分自身の個人的な意見としても、そして多くの人の意見としても比較的に楽なグループに入ったというような認識だ。

 

確かに日本と韓国だけが最後に残って見るからに"死の組"というオーラを醸し出しているグループFと、比較的地味なグループHが残って後者に入ったのだからある種の安堵感がある。

正直なところカンナヴァーロが韓国を先に引いたとき「よし、助かった!」と思いながら見ていたしイランの時に引かれなくても良かったと思っていた。抽選会の中継は面白い、まさか日本が最後の最後まで残る事になるとは。

 

日本の対戦国:ポーランド コロンビア セネガル(グループH)

イランの対戦国:ポルトガル スペイン モロッコ(グループB)

韓国の対戦国:ドイツ メキシコ スウェーデン(グループF)

オーストラリアの対戦国:フランス ペルー デンマーク(グループC)

サウジアラビアの対戦国:ロシア エジプト ウルグアイ(グループA)

 

同じアジアからの出場国と比較してみればサウジアラビアの次に楽な組に入った印象を受ける。あくまで相対的な物だと考えれば恵まれた国であるが、やはり冷静に考えて厳しいのがワールドカップだ。そもそもW杯に楽な組み合わせなど存在せずどれも難しいが、難易度の高い組み分けの中では楽だというイメージに近い。

既に韓国とイランはお通夜ムードの状態にあるだろう。

 

まだベスト16への希望がかろうじて残されているだけでも日本はありがたい、そう思えてくる。

ロシアワールドカップ

しかしポッド1でポーランドを引いたからラッキー感が出ているものの、本来ならばコロンビアがポッド1でポーランドがポッド2だったと考えると一気に難しく思えてくる。

 

ポーランドとコロンビアが逆だと考えるとやはり厳しい。

結局コロンビアとポーランドと戦わなければならない事、そしてセネガルも難敵だと考えると前途多難であることは間違いない。

 

そのポーランドも現在はFIFAランク7位で、コロンビアは13位、2年ほど前には3位だったことを考えると恐ろしい組み合分けだ。

セネガルもベスト8経験国でありアフリカ最高成績を残している。

しばらくワールドカップに出場できていなかったと考えると勝てそうな印象を抱くがアフリカ予選はカオスであり、波の大きいアフリカの国だと考えると今回はかなり調子が良いかもしれない。

 

それにしてもコロンビア、欧州中堅国、アフリカの組み合わせ、まるでどこかで見たような気がする。

そう前回大会のブラジルワールドカップだ。

ポーランドも少し前の印象ならば正直なところ欧州中堅国だというイメージがあり、前回大会の時はコートジボワールには勝てると多くの人が考えていた。

恵まれた組み合わせに入ったという雰囲気になり過ぎるとまた前回の二の舞になってしまうという危機感はある。

 

ただもちろん他の組み分けがあまりにも厳しすぎるので何かが起こりそうな可能性は存在するというだけでもモチベーションは変わってくる。

ちなみにベスト16に勝ち進んだ場合グループG(ベルギー イングランド パナマ チュニジア)の上位2か国のどちらかと対戦することになる。

常識的な予想ならば1位通過、2位通過のいずれにせよベルギーとイングランドのどちらかと当たる確率が高い。

 

かろうじてグループリーグを突破しベルギーに勝つか、イングランド相手にPK戦に持ち込んで勝利すればベスト8という前人未到の偉業も成し遂げられなくはない。

しかしその後に対戦する可能性が高いのはブラジルとドイツなのでさすがにベスト4進出までは不可能といういうのが現実だろうか。

理想的なストーリーとしては2位通過を果たし決勝トーナメント第一戦はイングランドと延長線に持ち込み彼らが苦手とするPK戦で勝利してベスト8達成、その後ワールドカップ本戦で初めてドイツと戦い世界を知るという展開だと見ごたえがある。

 

ベスト8まではサッカーにおける奇跡の範囲内にある、しかしベスト4以上はどうしても越えられそうにないというのが今回の組み合わせを見た感想になる。

ただしその奇跡はもちろん奇跡であって、現実的にはグループリーグ3位当たりで引き分けで得た勝ち点1が唯一の数字だったという終わり方のほうがイメージはしやすいしそのような想定で挑んだほうが良いとも思う。

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例えばポーランド代表はメンバーの所属クラブを見てみるとこれが日本代表だったらどれほど羨ましいかというほどに充実している。プレミアリーグ、セリエA、ブンデスリーガなどのクラブ名が並ぶ戦力はFIFAランク7位という数字に実績として現れている。

誰もが語りたがるロベルト・レヴァンドフスキはまさに現代のゴールマシーン、ゴール量産の継続性、ゴールパターンの多様性、代表におけるリーダーとしてのメンタリティなど全てが世界最高峰の領域にある。

様々なパターンで安定的にゴールを決めることができる選手であり日本代表戦の時だけ偶然に師匠化するという選手ではなく、一つの対策だけでは別のパターンで決めてくるので封じる事が難しい。

歴史的には74年大会と82年大会にベスト4の3位を達成しており、ドイツとの一点差で決勝に進出しかけた歴史的な強豪国でもある。

ポーランド代表の愛称は「白い鷲」であり、日本代表の八咫烏とは"鳥類決戦"となる。

 

コロンビアはもはや南米屈指の強豪国であり南米を大の苦手とする日本が本戦で勝つことは想定がしにくい。

しかしクラブワールドカップで鹿島アントラーズがコロンビアのアトレティコ・ナシオナルに勝ったことを考えれば絶望的な相手だとは言えない。

更に言えば今回はロシアで大会が行われるので彼らのホームである南米の時のような強さを発揮できない可能性も存在する。

コロンビア代表の愛称はコーヒー農家であり、彼らに青い侍がリベンジを果たすことができるだろうか。

 

セネガルはアフリカ恒例のチーム内紛が起こることに期待するか、ハリルホジッチのアフリカ情報頼みにかけるしかない。

ブラジルワールドカップ以降ほとんどアフリカとの対戦経験が無いことは間違いなく不利ではあるものの、欧州でプレーしている選手も多いので今更アフリカ人選手に戸惑うことが無いとは願いたい。コートジボワール戦の経験がどれほど生きるかに尽きる。

ブラジルW杯の時は「カメルーンに勝ったり過去にはチュニジアに勝っているので日本人はアフリカは必要以上に恐れる必要はない」というムードで戦ったことが敗因の一つだったのではないか。

改めてアフリカを舐めてはいけないという心構えで挑む必要がありそうだ。

セネガルはライオン、まさにチームのプレースタイルに一致する。

 

全体的な印象としては悲観しすぎることは無いが楽観しすぎると危なく、ワールドカップのレベルになると楽な戦いはどこにも存在しないということになる。

 

しかし21世紀に入ってからベスト16を二度達成したことがある日本代表がその目標を掲げる資格は十分に存在する。ブラジルやドイツならば今回も優勝だと誇らしげに答えるだろう、それがサッカー強豪国のメンタリティになっている。

日本がベスト16を当然の目標として考えることはそれだけワールドカップ出場国として成熟してきている証だとも言える。当然今回もチャレンジャーの立場で挑む必要はあるが、大きなことを成し遂げようという野心を決して失ってはならないはずだ。

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ベストアーティス祭でSixTONESとSnow Manがかっこよすぎた件

11月も終わりに近づき年末がやって来る中でのベストーアーティスト祭、意外な活躍を見せたのがジャニーズJrの「SixTONES」と「Snow Man」だった。

 

正直に言えばSixTONESとSnow Man超かっけぇじゃんの一言に尽きる。

今のジャニーズに真に求められているのはこういう男らしい、男が憧れるかっこよさであり流行をリードしていくギラギラ感のように思う。

 

Jrファン冥利に尽きるといえばこの事かもしれない、実際地上波の有名番組でSixTONES(ストーンズ)とSnow Man(スノーマン)が躍動したことに感動したジュニア担の方は多いのではないだろうか。

 

個人的にこの2グループは完全に「少クラで見る人」だったので、ベストアーティストのような大きな舞台で見ることに謎の違和感があった。

おお、これがジュニア担の喜びなのか!というような感覚があり、自分が以前から知っていたグループが大舞台に登場する喜びを感じた。今まで少クラで見てた人達を地上波で見るといい意味での違和感と同時に喜びがある。

 

SixTONESSnow Manと言えば個人的にはもちろん全メンバーを覚えているほどに"常識"として心得ている。

自分がSixTONESで好きなのは松村北斗、そしてSnow Manで好きなのは岩本照である。

松村北斗=ジャニーズでありながら友達の少ない読書家

岩本照=ジャニーズ界で最強に美しい筋肉を持つ男

 

実はこの2人に密かに好感を抱いでいるのが自分であり陰ながら応援してもいる。

松村北斗が少年倶楽部で話した友達少ないエピソードはまんま自分と重なる、なぜならば自分が最近某Lから始まる通信アプリで実質的に連絡で機能しているのは中学時代からの野郎の友人一人しかいないからだ。

北斗くん安心してくれ、俺は一人としか話していない。なんならワイと交換しよう!笑

 

そして岩本照、彼は最強だ、彼の筋肉を見ているとほれぼれするよ。

やはりフィジカルエリートを見ているとスポーツ好きとして評価せざるを得ない。

「この筋肉は美しく完成されている・・・」と岩本照の肉体美に感動している。実際Snow Manはマジで凄い、あのアクロバティックはジャニーズ史上最高峰だと言っても過言ではない。SASUKEにも出始めてるし筋肉キャラとして塚ちゃんをおびやかす新たな次世代スター候補の一人がこの岩本照だ。

また腕相撲ではジャニーズ界最強の一人として台頭し始めている。

 

個人的に思うのがやっぱジャニーズってバクテンしてナンボだろ、ということ。

華麗なアクロバティックがあるとやっぱりジャニーズらしいなと思う。

LDHやK-POPのパフォーマンスを見てもここまでバクテンやバクチュウして派手な技を見せる事務所は存在しない。いくらダンススキルが高くてもバク転無いと物足りないというのがジャニーズファンでもある。

もっと少クラみたいに地上波でも容赦なくバク転を魅せるグループが増えてもいいなとおもう、そんなことをSnow Manのパフォーマンスを見て思った。

 

不良パフォーマンスは特にかっこよかった!

SixTONESはもっとこういう雰囲気を打ち出していくべきだなと思う、バカレア組のころのようなギラギラ感やKAT-TUNに迫り追い付こうとする野心をもっと見たい。今回のパフォーマンスはその雰囲気を大いに打ち出せていたと思うし、森本慎太郎のノリは最高だった。

やっぱジャニーズって脱いでナンボだよなぁ笑

 

 

ただもちろん脱がずバクテンせずにでも最高級の魅力を魅せられるのがジャニーズでもある。

まず親しみを込めてジャニーズWESTの"連中"は中々よかった。この人たちも自分的には「少クラで見る人達」で地上波で見ると嬉しい。

関西弁的に言うなら「いつもけったいな歌うとってんなぁ笑」と思いながら、ハイテンションにされてくれるのがジャニーズWESTである。連中、いつもようわからん歌うたっていてホルモンの歌に関しては未だに謎である。

(ちなみにジャニストでは中間淳太が一番好き)

 

 

ジャニーズWESTでいえば今回、濱田崇裕ブルゾンのWithBが共演するのってもしかして初めて?

すべての出演をチェックしているわけではないけれども、WithBの左の兄ちゃんと似てると言われてたハマちゃんが同じ番組に出る光景を見ることができてうれしかった。

ハマちゃんが「WithBやないんねん」みたいなネタをする前の頃から、「この人濱田崇裕」に似すぎでしょと直感的に思うほど激似だった。むしろWithBの左の兄ちゃんを見て「なんでハマちゃんおんの」と思ってこそジャニーズファンである。

 

そして亀と山Pを見て思ったのが、山下智久は遂に全盛期の輝きを取り戻した!ということ。

正直に言って失礼で申し訳ない部分もあるけども、ここ最近の山下智久はどうしても全盛期と比べると見劣りしていた部分がある。ただ今回に関しては山下智久を見てかっこいいなと心の底から感じた。まるで青春アミーゴや抱いてセニョリータを見ていた頃のような感覚を再認識できた。

 

多分本人としてもいろいろ精神的にふさぎ込む時期があったのかもしれない、人間誰しも上手く行かない時はあのような状態になってしまう。そして今「修二と彰」ではないけれども亀梨和也と再びタッグを組めて精神的に充実していて、それが反映されているんじゃないかなと。彰には修二が必要、腐れ縁という言葉はこの二人のためにある。

やっぱり山Pはこれくらいかっこよくないと山Pじゃない、全盛期というか自分が知ってるはずの山下智久をもう一度見ることができた。

 

そして"修二と彰"がらみでいえば、Hey! Say! JUMPとの『青春アミーゴ』のパフォーマンスが賛辞を惜しめないほどに魅力に満ちていた。

自分の意見として今回、薮宏太の見せ場が多かったのは満足度が高い!

山田涼介へのドッキリにしても、カメラワークやパフォーマンス前のインタビューにしても結構薮宏太重視してくれてたなと思うし、八乙女光のドッキリでの立ち位置も面白かった。「やぶひか」好きにとっては今回の出演楽しかったんじゃないかな。

そして青春アミーゴといえば中島裕翔とも重要な繋がりがある。

(中島裕翔はジャニーズjr時代、青春アミーゴのPVに出演している。)

あのパフォーマンスを見て「裕翔大きくなったなぁ」と感慨に浸るファンも多かったのではないだろうか。

 

サプライズというのは予期していないときに起こる。

まさかこのベストーアーティスト祭でサッカーが見れるとは思っていませんでしたよ。サンキュー手越!と言いたい、なぜならばクラブワールドカップの名シーンが流れたからである。

テゴシアリガトテゴシ(サッカーファンにしかわからないタカシアリガトタカシ的なノリ)

もうNEWSの手越祐也と言えばこの大会の歴史の一部になっているほどに馴染んでいて、サントス時代のネイマールの映像や柴崎岳のゴールシーン、メッシのループシュート、カカーのACミラン時代、全てが懐かしい映像だった。

本当に全く予想外で自分的に"音楽番組モード"のテンションになってる時にサッカーが出てくると超ハイテンションになるんだよなぁ。

 

その話の流れでいうと三代目J soul Brothersに実は好印象を抱いた自分がいる。というのも柿谷曜一朗の背番号8パフォーマンスを取り入れててくれてたことが滅茶苦茶うれしかった!

全くサッカーとか関係ないモードで見てたから急にクラブワールドカップが出てきたり柿谷曜一朗が出てきたりで予想外だった。というか柿谷の野郎、三代目と交流あるんだな笑

サッカー関連で言えば「繰り返すエジリズム」の方でむしろ有名なPerfumeのポリリズムが見れたのも最高だった。

 

そして個人的に謝罪しなければならないことがある。

EXILE TRIBEの皆さん、セクシーソーリー!

今回いわゆるエグザイル系列のメンバーが一時的なユニットで結成した「MIGHTY WARRIORS」という名のパフォーマンスを見て自分は感動した。

「こいつら超かっけぇじゃん!」

実はというと元々エリーかっこいいと思ってたのが自分であり、LDHに関しては批判しつつもツンデレ的なところがあった。こういうダンスミュージックはかっこいい、そしてアメリカの黒人ラッパー歌手にありそうな野心的な歌詞はクールだったと思う。

とりあえずジャニーズ帝国軍LDH連合軍の闘争の間には停戦協定を結びましょう、どちらとももかっこいい!という合意書にサインをしつつね。

 

Sexy Zone、もちろん最高さ、彼らに対して賛辞の言葉を惜しむつもりは無いよ。(海外アスリートのインタビュー風)

まず彼らが偉大だった点はフィジカルコンディションにある、つまりSexy Zoneの5人はこの日のために最高の状態に仕上げてきていた。文句なしのパーフェクトだよ、素晴らしいね。

特にモーニング娘17とのパフォーマンスはファンタスティックだった、とても珍しいよねセクシーゾンが女性アイドルグループの曲を歌う事なんて。

 

そんな翻訳口調の言葉が出てくるほどにセクシーゾーンがモーニング娘の名曲を歌う姿が新鮮だった。Sexy Zoneは女性アイドルの曲をやっても違和感がないところが一つの魅力でもあると思う。そういったアイドルらしさと新しい魅力が融合すればセクゾは絶対にもっと凄いグループになれるはず!

とにかく今回そういったコラボ企画が多くてファンでなくても面白いシーンが多かったなと思う。日本の歌番組の魅力はやはりこういうところにある。

とにかく最高にハイテンションだった、そして最後に言いたい。

櫻井翔さん、長丁場お疲れ様!

【東】SixTONES×【西】関西ジャニーズJr. SHOW 合戦 【クリアファイル】ジャニーズJr.会場販売

 

2018ロシアワールドカップの組み合わせ抽選予想をしてみた

いよいよ12月1日に来年のFIFAワールドカップの組み合わせ抽選会が行われる。

既に抽選委員も発表されておりマラドーナ、カンナヴァーロ、フォルラン、プジョルなど有名選手が各国の運命を左右することになる。

 

もうあと数日で組み合わせが決まると思うと今からドキドキせずにはいられない。

そもそも出場国の32か国が出揃ったという話自体最近の事のように思えるのに、もう抽選会が目前に迫ってきている。4年後と言っていたらいつの間にか1年後になっていて、ついには半年後に迫っている。

 

抽選会が始まるまでどんな展開にするかを予想することもまた楽しいのもワールドカップの魅力と言える、その予想にうってつけなのがこの組み合わせをシミュレーションするゲームだ。

自動的に組み合わせをドローしてくれるので何回も試すことができ、本番の想定がこれで楽しめる。

ultra.zone

 

そんなこのゲームを試してみて一番最初に出た結果がこのような組み合わせだ。

この組み合わせを見てくれ、どう思う?

凄く・・・厳しいです。

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我らが日本代表が入ったグループB(正式な発表ではありません)

・ポルトガル

・スペイン

・チュニジア

・日本

 

「死の組」とはこのことを意味するのだろうか、まさかスペイン、ポルトガルと居合わせることになった。最初見た時もう絶句でしかなかったほどに恐ろしい組み合わせになってしまった。

 

しかしどうせグループリーグは突破できないと開き直るならばこの組み合わせは見てみたい。ポルトガルとA代表で対戦した経験は無く、スペインとも10年以上戦ったことが無い。個人的にも好きな代表チームなだけに組み合わせとしては面白い。

実際負けるのならば派手な相手との試合を見たいという意見は多く、今回は2018FIFAワールドカップにおける日本代表はそれほど期待されていない。

 

ただポジティブに考えるならばロンドン五輪の時に関塚ジャパンがスペイン代表に勝った時のようなパターンが再現できればワンチャンあるかもしれない。

ポルトガルに関しても現欧州王者ではある物の、ワールドカップでの成績はそれほど充実していない。

実際スペイン、ポルトガル共に前回のブラジル大会ではあっさりグループリーグで敗退しているため日本代表にとってこの組み合わせでも可能性が無くはないと言える。チュニジアも2002年大会では2-0で勝利しているため縁起が良い。

 

対戦内容としてはクリスティアーノ・ロナウドやアンドレス・イニエスタが登場してくるためサッカーファンにとっては垂涎の組み合わせである。

その試合が見られればもうそれだけで満足が行くほどに豪華な組み合わせだ。

 

他のグループとしてはこのクロアチアとセルビア、フランスとイングランド、ブラジルとメキシコなど"仲が良い"組み合わせが同席している。

あくまでこのシミュレーション上でならば贔屓目無しでもグループBが一番面白そうで、グループCが見てみたい。

ダークホースとしては個人的にも陰ながら推しているセルビア代表とペルー代表に期待したい。特にペルー代表はブラジルをやや小粒にしたイメージであり内容自体は非常に面白いサッカーをする。そしてセルビア代表は近年若い世代が台頭しつつありニュースターが登場する大会になるかもしれない。

前回のブラジル大会ではコスタリカが大きく躍進した、本当のダークホースというのは誰もダークホースとしてすら上げないチームだ。

 

そして毎度おなじみの「強豪国敗退枠」が次はどこになるのかというのも気になる。

ただそんな強豪国自体が今回はそれほど見当たらない、つまりワールドカップ予選でオランダ代表とイタリア代表が敗退している。

何か物足りないなと思ったらそういえばオランダとイタリアがいないという事に改めて気づかされた。そしてポーランドがポッド1に入るのは今回の波乱の一つだ。

 

このシミレーションゲームを通して何度やってもかなり厳しい組み合わせになることを思い知らされた。

このポルトガル、スペイン、チュニジア、日本という組み合わせは決して大げさではなく、ポッド1とポッド2に強力な国々が揃う事はもはや覚悟していなければならない現実がある。

改めてポッド4に振り分けられたことが不利であるという現実、そしてやはりワールドカップの32枠に残る国に楽な相手など残されていないという過酷な先行きが待っている。

何どうやってもこんな組み合わせになり10回目でようやく「ロシア、コロンビア、アイスランド、日本」という組み合わせが出たほどであり、余程の運が無ければグループリーグ突破は難しい。

 

しかし振り返れば南アフリカの「オランダ、カメルーン、デンマーク、日本」で突破できたこともあればブラジルの「コロンビア、ギリシャ、コートジボワール、日本」で一勝もできなかったこともある。

1998ワールドカップ:アルゼンチン クロアチア ジャマイカ 日本

2002ワールドカップ:ベルギー ロシア チュニジア 日本

2006ワールドカップ:ブラジル クロアチア オーストラリア 日本

ちなみにその他の大会ではこのような組み合わせになっている。

 

欧州に対してはW杯本戦レベルであっても時として互角以上に戦えているため、とにかく南米さえ来なければと言う事を祈るほかない。

どうかマラドーナさん日本を引く時は南米のいない組でお願いします、そんなことを考えながら12月1日の組み合わせ抽選会を楽しみながら見ようと思う。 

現実に振り切れない"天才"宇佐美貴史の脆さ

宇佐美貴史の話題になると今も多くの待望論が聞こえてくる、それほど彼が見せた希望や才能は鮮烈だった。この選手は日本サッカー界に新しい歴史をもたらすだろう、世界で活躍する選手になるだろうと多くの人が信じていた。

 

しかし現実に宇佐美貴史は既に20代の半ばに入りドイツ・ブンデスリーガの2部デュッセルドルフで葛藤している。

「バロンドールを獲得する」と言っていた選手が2部リーグでもがいている現状は歯がゆく映る、そして本人すらその夢はもう過去の事なの現実を徐々に受け入れ始めなければならなくなっている。

 

「そういえばそんな夢抱いていたな」「こんなはずではなかった」という未練がましい思いと「今ここでできることをやろう」という二律背半するジレンマを抱えながら今日も宇佐美貴史はブンデスリーガ2部の舞台から夢を追い続けている。

 

宇佐美貴史のキャリアについては誰もが「もし」を語りたくなるほどに惜しい部分が多い。2014年ブラジルワールドカップ直前で怪我をし全盛期時代にチャンスを逃し、今現在ほとんど日本代表の選考から見切られた状態になっており2018年ロシアワールドカップへの出場は絶望的な状況に近い。

仮にワールドカップが再来年であれば絶妙なタイミングだったはずだがどうしても現実的には時間が足りない。

 

アウクスブルクで行く前と行った後で監督が代わり、大幅にチーム戦術が変わったことも再起へのスタートダッシュをくじかれる要因になった。

そのクラブでほとんど出場できなかったり守備に奔走されたりする不遇期間が続いたことを考えればば今現在ブンデスリーガ2部で出場機会を確保できている現状はポジティブだと言える。

実際にゴールを挙げており本来の才能は以前より発揮しやすい状況にある。

 

その一方でチーム自体は好調なため途中出場も多く監督の信頼を掴み切れていない。

以前に比べればよほど恵まれた状況にあり覚醒の兆しも見え始めているが、鬱憤を晴らすかのような大きなブレイクは訪れていないというのが現状だ。

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そんな宇佐美貴史のインタビューを読むと人には理解されにくい葛藤が存在することが伝わってくる。

よく宇佐美貴史に関して常套句として使われるのが「まるで成長していない」という言葉であり、本人なりには努力しているが人にはそれが努力だと認められないという複雑な状況に陥っている。

 

「やりたいプレー」や「理想」「原点」に対する未練が随所に現れており、まだ現状を受け入れきれず葛藤している様がうかがえる。

「プロとして理想を捨ててはいけない」という言葉が時としてまだ自分のプレースタイルに固執し続けていると誤解されてしまうことが宇佐美貴史の悩みなのではないか。

 

自分の中だけで理解している感覚がどうにも人には伝わらない、しかし自分はそれが正しいと信じているときに認識ギャップが発生する。こういうタイプの人間としてこういった状況に陥っているとき「何もしていない」「成長していない」と思われることほどつらいものはない。

本人の中では成長や努力の結果と言える物も第三者の目線で見ると変化が無いように思えてしまう。

こういった理解の無さが宇佐美貴史を苦しめているのではないか、そこに葛藤がある。

 

その一方で宇佐美に対する批判にも一理ある。

口では「今の状況に集中する、目の前のできることを地道にやっていく」と言いながらも依然として理想への未練がある。宇佐美貴史のような天才にしか見えない光景を思い描きつつも、それは現実として形にしなければ第三者に伝わらない。

その自分にしか理解できない光景への未練のようなものが、現実に振り切ることを妨げてしまう。そして自分の幻想に「理想」という言葉を使い閉じこもれば閉じこもるほど、他者から理解されなくなり見放されていく。

 

正直に言えば自分は根の部分では日本人サッカー選手の中で一番宇佐美貴史と性格が近いため、この問題は他人事とは思えない程に理解できる。個人的に一番話が合いそうな宇佐美貴史だというぐらいに、その発言が自分の言葉のように理解できる。

仮に宇佐美貴史、島崎遥香、そして自分で座談会を行ったならば「やる気ないスリートップ」として大いに盛り上がるだろうとさえ親近感がある。

 

人生において"理想"を捨てて割り切って現実に振り切ることは簡単なようで簡単ではない。

どうしても信じていた未来や自分ならまだできるという葛藤があり、目の前の愚直な努力に振り切ることができない。本当の自分はこんなことをしているはずではない、もっと華やかな舞台で評価されるべき存在だ、少なくともあの頃はそう思い描いていた・・・という幻想が迫りくる。

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例えばこのインタビューではベンチ外にされたときに「昔なら納得していなかったけど今は次切り替えようと思えるようになった」という事を言いながらも、「これは良い成長なのかな、トガっていたころの自分ならこんなことは思わなかった」という過去への未練もある。

一見すると大人になったかのように見えてまだ未練が残っているという精神的なジレンマが決定的にスイッチを入れることを妨げているという現象に共感を抱かずにはいられない。

 

いつまでも理想、理想と言い続けるのであればいっそのこと自分の理解者が多いガンバ大阪でキャリアを貫いたほうが良い選手になれる可能性はあるだろう。その理想は決して否定するべきものではなく、それを目指せる環境を選べばまだ開花する可能性はある。

海外だけが成長の選択肢ではなく、Jリーグのあらゆる記録を塗り替えるほどの活躍を目指すことも今からだって遅くはない。

実際に同じガンバ大阪の遠藤保仁は国内でも成長できることを示した。

一流の進学校に通っていてもその高校が合わなければ良い大学に進学はできない。自分が楽しい学校の方が勉強が進むというタイプも当然存在する。

 

人間誰しも合う合わないがある、例えば都会で才能を発揮できなくても地元で暖かい理解者に囲まれることで伸び伸びと成長していくことは良くある事だ。

 

しかしそこにも宇佐美貴史なりの複雑な心理があるのではないか。

「都会で成功したい」という思いと同じように「海外で成功したい」というコンプレックスにも似た思いがあり、地に足をつかせて描いていた夢とは違う現実的な環境で地道な努力をやり直すことが難しいという心理も理解はできる。

 

海外のビッグクラブで活躍すると心の底から信じていた人間がJリーグでキャリアを全うする覚悟を決めるにはまだ時間を要するだろう。

もう戻ることは無いと思っていた場所から本腰を入れて新たなキャリアや第二の夢を目指すためにやり直すことはそう簡単なことではない。

 

例えばイタリアのインモービレはドイツのドルトムントとスペインのセビージャで挫折したものの、現在セリエAのラツィオで再びその才能を発揮している。

インモービレが「ドイツ人はパーティに誘ってくれなくて冷たい」という発言をしたことは有名だ。慣れたスペインを離れることをためらい長年移籍に踏み切れなかったヘスス・ナバスや監督からの理解を得られず才能を腐らせていたマリオ・ゲッツェを見れば、世界でもこういうことは有り触れていることがわかる。

 

ペップはなぜ、ゲッツェを冷遇しているのか?【バイエルン番記者】 | サッカーダイジェストWeb

マリオ・ゲッツェの例は宇佐美貴史にそっくりだと言わざるを得ない。

こういった天才タイプは才能を発揮する場所や条件を必要とする場合がある。それがどんなに天才的であってもタフさに欠ける繊細な才能を持つ選手は多い。

 

宇佐美貴史を苦しめている"幻影"はプロデビュー以前のユース年代における活躍とその頃に描いていた壮大な未来、そして長谷川健太という最大の理解者に理解されて才能を思う存分に発揮させてもらっていたJリーグ復帰時代の甘美な思い出だ。

 

「本当の自分はこんなはずじゃない」「なぜこんなことをしなければならないのか」という未練がインタビューの随所から透けて見える、なぜならば自分も似た様な性格をしているためそれが理解できるからだ。

 

現実に振り切っているようで振り切れない。

頑張っているのにそれがまるで何もやってないどころか退化しているかのように扱われる。そして過去に信じていた壮大な未来が日に日に遠ざかっていき現実が今の自分に残酷に突き刺さる、そういった諸々の葛藤が自分を苦しめる。

 

自分の才能への幻想や過去に思い描いていた夢への幻想を捨てようと思っても捨てきれず、現実に振り切ることができないところに宇佐美貴史の脆さがある。

あるいは振り切っているつもりでも無自覚の内に未練が出てしまい実際には振り切っていない。

決定的なスイッチを入れることが今の自分にとってどれほど大事かわかっていてもその切り替えができない、あるいはそのタイミングをなかなか掴めない。

現実の自分や現状を受け入れて心のを完全に入れ替えて歩み始める事は非常に難しい。未練や過去の幻想の引きずられてしまう心理がそこには存在する。

 

それが第三者から見れば「変わったようで変わっていない」と判断され、本人なりに頑張ったことがいまいち評価されない。本人なりに難しい葛藤の中で戦っているのにそれが伝わらない。過去の夢や将来、自分の信じていた才能への思いが大きかった時ほどその難易度は高くなる。

宇佐美貴史はこの問題に苛まれているのではないだろうか。

こういうタイプの選手がただ淘汰されていくことがサッカーの未来や育成にとって本当に正しい事なのかという疑問はある。

 

しかし現実的に現代サッカー界はタフな選手を求めている。

ワールドカップも繊細なテクニシャンや天才タイプよりも、現実的な厳しい状況でのファイトができる選手を求めている。

どんな状況でも腐らず戦い切れる、どんなに無意味な負け試合でも結果がわかっていても全力を出せるかどうかが問われる。

 

例えば岡崎慎司はどんなにボールがラインを割ることがわかっている状況でもそれを獲りに行く、子供のころからその習慣は続いている。

しかし宇佐美貴史は「やっても意味がないプレー」を文字通りやらない。

こういう厳しさを幼少期に教わらなかった場合大人になってから実践することは難しい、どうしても「やってもなんやねん」という邪念が湧いてくる。愚直に素直にできない苦しみ、これもまた他者からは理解されづらくただの甘えや言い訳だと判断される場合がある。

そしてそれは確かに的を射ている批判でもある。

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サッカーだけでなく人生においてはやっても意味がない事や見返りが無い事をしなければならない時がある。

誰も見ていないし評価してくれない事、意味や見返りがない事、報われない無駄な事、それをやることに実は見えにくい隠れた成長がある。そう頭や言葉では理解していながらも実践することは難しい。

 

そう言う意味で無駄に思えることを一切ためらわずに行える岡崎慎司のような能力を真の意味での才能と呼ぶのかもしれない。

良く宇佐美貴史評で言われることがサッカーに取り組む意識や姿勢がプロに向いていないということであり、「フットボーラー」として欧州で適応していく素質はその類稀なる才能と比較すれば不十分だと言える。

 

仮に宇佐美貴史に本田圭佑のメンタルがあれば「まさか自分のキャリアで2部でプレーするとは思っていなかった。2部なんて誰も見てないんでゴールで示すしかない」と"意識改革"と肉体改造に真剣に取り組んで現実的なストライカーに生まれ変わることができるかもしれない。

デュッセルドルフのチームメイトに「宇佐美レッスン」をブロークンイングリッシュで行い、ゴールハンターとして覚醒すれば代表復帰への道も見えてくる。

本当に海外でサッカーをするために必要なのはそういったメンタルの部分も問われる。

 

宇佐美貴史がここから大きなブレイクを果たすには今からでも遅くはないと本当に現実に振り切るか、完全に理想的な環境で理想を極めるかがメジャーな手段になる。

イブラヒモビッチもオランダ時代のプレースタイルから、カペッロの指導を受けセリエAの現実的なサッカーに適応し世界的な名選手へと成長した。

それかやはりガンバ大阪やJリーグにもう一度戻り信じていた理想を追うのか。

 

そして第三の道として、これはインタビューを見る限り本人がまだ追及していることだろう。

つまり本人が掲げる理想の実現するために今から本当にネイマールやメッシのように規格外の選手へと成長し、「誰もがバイエルンやバルサのようなトップのチームで理想のプレーをしたいと思う」という夢を実現するのか。

 

中途半端なジレンマを抱え続ければ夢見ていていた理想には届かない、そんなことは言われなくても本人が一番よくわかっている。

それなのに・・・というところに本人にしかわからないもどかしい葛藤がある。

「答えを見つける」「原点を忘れず理想を捨てない」と言えば何を悠長なことを言っているんだと思われるかもしれないが、こういう時間もまだ宇佐美貴史には必要なのではないだろうか。

浦和レッズのACL制覇とクラブワールドカップの未来

浦和レッズがAFCアジアチャンピオンズリーグをJリーグ勢として久しぶりに制覇したというのがサッカー界で大きな話題になっている。

2008年のガンバ大阪による優勝以降長らく日本勢が優勝が途絶えていただけに、「Jリーグまだやれるな!」という希望をもたらしてくれた浦和レッズに多くの称賛の声が送られている。

 

自分としてはどちらかというと浦和レッズの姿勢に批判的であり、Jリーグサポーターの間でも"嫌われ者"やヒールのような扱い方をされているが今回ばかりは浦和レッズを応援する人が多かった。

更に言えば自分はこのACLについてこれまで結果しか追いかけておらず「Jリーグ勢また勝ったのか」と思っているうちに浦和レッズが決勝にまで進んでいた。

そんなにわかファンが急に喜ぶのはおこがましい部分はあるけれども、とにかく浦和おめでとう!という思いがある。

 

クラブワールドカップも日本勢が参加しているかどうかで大会の盛り上がりは大きく変わる上に、Jリーグ勢は毎回予想外の活躍をするところも魅力になっている。更に今回パチューカから本田圭佑も参戦するという上に、欧州はレアル・マドリードという華やかさもある。日本人にとっては見どころが多い大会になるだろう。

そして浦和レッズが大陸王者として開催国枠ではなく出場するというのは多くの人が予想していなかったサプライズだ。

 

これまでアジアチャンピオンズリーグはもうJリーグのクラブには獲れないという諦めムードが漂い「罰ゲーム」とさえ揶揄されていた。

UEFAチャンピオンズリーグでプレミアリーグ勢が優勝できないというどころか、もはやオランダリーグ勢が優勝できないという感覚に近いだろうか。

Jリーグクラブが優勝できたのは、オランダのクラブチームが欧州で昔優勝できていた時代のようなものだと考えられるほどに他のアジアのレベルや資金力が向上してきたのがこの10年の歴史だ。

 

資金力で勝る中東や中国のクラブチームや、モチベーションの高いKリーグ勢に比べてリーグ戦との掛け持ちが大変なJリーグ勢は不利だった。

良くこれだけ難しい条件で優勝できたというのは見事だと言う他ない。

ACLの優勝はもう手が届かないと思っていたところに再び国際舞台でのタイトルが獲れるということを証明した今回の優勝は今後のヒントになっていくかもしれない。

 

ただやはり掛け持ちが難しいのは事実で実際浦和レッズはJリーグで優勝争いから遠ざかっている。

クラブワールドカップに出場できるという喜びとJリーグでの苦戦という二つの状況はサポーターにとって複雑だろう。しかし今回の優勝に関しては昨シーズン寸前のところで獲り逃した出場権だっただけに1年越しの悲願という意味合いも強いはずだ。

 

浦和サポとしては去年鹿島アントラーズに"かっさらわれる"ような形でJリーグの優勝とクラブワールドカップへの出場権を失ってしまった。

そこからACLという厳しい舞台を乗り越えてここまで来れたのだからその感動は間違いなく大きい。浦和サポーターでない人でもこのストーリーには共感する部分がある。

 

ところでこのクラブワールドカップが今岐路に立たされているというのをご存じだろうか。

来年の2018年大会までは現在のフォーマットを維持し続けることが決まっているが再来年以降は未定となっている。更にコンフェデレーションズカップとクラブワールドカップを廃止して、4年に一度の「新クラブワールドカップ」を立ち上げるという構想も存在する。

 

つまりアジアのクラブチームにとってAFCアジアチャンピオンズリーグの価値の意味合いに変化が生じるという事になる。

今回のACL制覇が嬉しいのも「クラブワールドカップに出場できるから」という理由が大半を占めている。Jリーグサポーターは特に国内タイトルの方を重視する傾向にあり、ACL優勝自体に価値や喜びを感じている人はそこまで多くはない。

実質的なクラブワールドカップ出場権としての意味を失ったACLに今後価値はあるのだろうか、もしくは4年に1度の大会以外の3大会のどこに価値を見出すのだろうかという問題が出てくる。

 

UEFAチャンピオンズリーグと決定的に違うところが優勝の権威の違いであり、実際これまでもJリーグサポーターからは罰ゲーム扱いされてきた事情もある。

これはもちろん歴史も大きく違う上に、今はまだその価値が作られる途上ということも考えなければならない。

ACLの大会としての面白さや優勝の価値は今後どう向上していくことになるか、これは代表戦におけるアジアカップの問題と共通していてまだアジアにおけるサッカーの歴史が短いという事情も存在する。

歴史ある欧州や南米と比べればどうしても見劣りすることは現実であり、今の所「クラブワールドカップ出場権」という見返りがその価値を支えている状況に近い。

 

個人的には年末の風物詩としてのクラブワールドカップはとても気に入っていて、手越祐也や北沢豪が出始めてくると年末になったなという気分になってくる。

またJリーグのクラブとしても欧州の世界的名門クラブと対戦できるというところに大きな夢がある。

例えば前回ならば鹿島アントラーズが予想外の勝ち上がりを見せるようなドラマはあったり、イニエスタが地下鉄に溶け込んでいたりという笑いもあったり、楽しい大会であることは間違いない。

 

その一方で2013年のモロッコ大会でバイエルン・ミュンヘンが優勝し、ラジャ・カサブランカが準優勝だったことをどれだけの日本人が覚えているだろうか問われればこの大会の注目度がFIFAによって疑問視されていることも納得がいく。

コンフェデレーションズカップも自国の代表が参加する大会以外は他人事という現状を考えるとこの2大会を廃止するアイデアも理解することは可能だ。

 

仮に4年に1度の新クラブワールドカップが実現するならば、現在のクラブワールドカップは発展的解消ということになるため悲観しすぎる必要はないだろう。

そこがJリーグ勢にとって新しい夢の舞台になっていくのであれば明るい見通しはできる。

 

Jリーグからでも世界の大きな舞台に参加できるという夢が今以上に大きくなるのであればそれは間違いなく各国のクラブやリーグに良い効果をもたらすことになるだろう。

オリンピックが冬季と夏季を考えると2年に1度だと考えると、サッカーではクラブと代表というカテゴリーで2年おきにビッグな大会がやって来る時代が訪れるかもしれない。

 

まずとにかく今回の浦和レッズの優勝とクラブワールドカップへの参戦を素直に喜びたい。前回既に南米やアフリカのチームを下して鹿島アントラーズが決勝の延長線にまで進み、Jリーグが世界に通用するということを証明した。

そして今回浦和レッズがまだ十分にACLを制覇する可能性が存在することを示した。

またクラブワールドカップの季節がやってきた、今年もJリーグ勢が見られる、さてどんなドラマが待っているだろうか今から楽しみで仕方ない。