サッカーは利き足じゃないほうの足も練習するべきか？

サッカー選手の利き足論は良く聞くテーマの１つ

利き足を極めたほうがいいのか両足も同時に使えるようにした方がいいのか。

マラドーナとか「右足は歩く時に使うよ」みたいなことを言ってほとんど左足でやっていたしコロンビア代表レジェンドのバルデラマとかはほぼ右足のインサイドキックしか使わなかった。

本田圭佑も左足を凄いものにしてからという意識で少年時代は練習に取り組んでいたらしい。

逆に香川真司はマンチェスター・ユナイテッド時代どちらが利き足かわからないと賞賛されていたしペドロとか右利きなのに左足で右サイドからカットインするし、女子だと田中陽子は左右両足でフリーキックを決めたのが印象的。ロナウドとか左足でとんでもないシュートを打つ。中には頭が利き足だというヘディングが得意な選手も存在する。

利き足ばかり使っている選手と両足で遜色なくボールタッチをする選手がサッカー界には存在する。

持論で言えば確かに両足が使えたほうがいい。

両足遜色なく使えるトッププレーヤーは多いし現代サッカーでは両方使えることはかなり重要なスキルになっている。マラドーナやバルデラマみたいな時代はちょっと古典的な時代。本田とかは左足に持ち帰ることの時間がかかってそれを批判されることもある。右サイド起用なのに右ではいいクロスを上げられないのでチャンスをつぶすこともある。左足に持ち替えて切り返した時はいいクロスをあげるけどもサイドでボールをもらう時は時間とスペースが少ないことも多いので右で上げるしかないこともある。

長友佑都はそういう意味で本来右利きだけども左サイドバックとして左足のクロスを結構集中的に練習して使えるようになっている

セオリーでいえば両足をつかえたほうがいいに越したことはないしそれが正解

練習したほうが使えるパターンが多くなって対応できる局面が増えるしサイドを変えても活躍できたり中央の選手だとしてもパスを出す範囲が増えたり、シュートチャンスが増えてゴールが増えるというメリットは多い。

ただ利き足の練習をすることはメリットばかりじゃない。

プラス要素だけがある完全にお得なものではない。

なぜかと言ったら利き足で無理にやろうとすることが利き足をさらに向上させるからである。利き足でトリッキーなプレーをすることで更に上手くなる。変態テクニックが身につく。

無理にやるということは難しい動き、テクニックのあることをするということである。

それが工夫やテクニック、アイデアを培う。

単純に利き足でプレーする時間が増えるから利き足がさらに向上するという理論ではなく軸足なら簡単な局面に、無理に利き足でやろうとする難しい動きをする、これが利き足を向上させることになるという理屈。

たとえばディ・マリアは右サイドからラボーナで左足を上げることが多い。ディ・マリアの特技や代名詞と言っても過言ではない。

これなぜかと言ったら本人いわく「そのほうがやりやすいから」

彼からすれば右足でクロスを上げるより、左足でラボーナを使ってあげたほうがやりやすいのである。もしディ・マリアが普通に右で上げることを選んで練習していたら彼の左足はあれだけうまくなっていただろうか？

この選手があそこまで左足のプロフェッショナルとして上り詰めたのは左足へのこだわり。本田も右足でクロスをあげられないならラボーナで上げるぐらいの発想力を持っていればもっと活躍できたように思う。

ディ・マリアはそういう局面でラボーナを使って左で上げ続けたからこそ、左がうまくなった。かなり難しいけどもそれを練習したから異常なテクニックが身についた。

ラボーナのような複雑な技を実践レベルまで高めたからこそ左足にありえないテクニックが宿った。

 

軸足を使うということは、ある意味簡単で無難なプレーを選んでしまうということでもある。セオリー通りにすれば軸足、逆足を使うことが正解。でもそれをあえてやらないならば滅茶苦茶難しい技にチャレンジするべき。

利き足にこだわって難しくても利き足でやったほうがテクニックという面では間違いなく向上すると思う。

単に軸足の練習量を減らして利き足の練習量を増やせばいいというわけではない

軸足なら簡単な局面をそれでも利き足で難しくこなすことが練習になるんだと思う。

ただ単に利き足で普通のことをしても限界が来るけども、もうちょっと難易度の高いことを目指せばいい選手になる。

両足を使えるようにするか、片方の足に拘るならば超難易度の高いことを目指す。それが正解なのかなと思う。

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