elken’s blog

ジャニーズとサッカーを中心にあらゆることを評論するブログ

少年サッカーにかかる費用は結構高いらしい

少年スポーツにかかる費用というのは親の立場として気になる物だ。

どのスポーツが高く、どのスポーツが安いか。

今子供の習い事として最も人気のサッカーは例えば平均してどのくらいなのか、他のスポーツとと比べてどうなのか。

どのデータをバンダイが調べたところ少年サッカーは実は高い部類に入ることが判明した。

「子供のスポーツ、かける費用は年間平均5万5617円」(バンダイ調べ)

各スポーツ費用内訳
・6万6,987円 水泳

・5万4,925円 テニス

・5万2,695円 サッカー

・4万6,828円 野球

・3万4692円 バスケットボール

 

これを見て最も意外だったのは野球よりもサッカーの方がわずかではあるが1年間の費用で上回るという事だ。

実は野球よりもサッカーは高い費用が掛かるらしい。

野球はお金のかかる富裕層のスポーツみたいなことを言われていたが日本では事情が違う。サッカーは貧乏スポーツで底辺が行う物というイメージは日本においては違っていてむしろ 野球よりお金がかかるスポーツになっている。

 

そもそもストリートサッカーのイメージのあるブラジルでさえサッカーは習い事になってきている。欧州では育成が重要視されもはやストリートから唐突に凄い選手が登場するという時代ではなくなりつつある。

西欧もクライフやベッケンバウアーの時代は戦後で子供の遊びがサッカーしかなかったが、今では環境が整備されむしろストリートサッカーをする場所がなくなってきている。そして経済成長の真っただ中にあり都市開発の進むブラジルもその段階に差し掛かり世界的な傾向としてサッカーはもはやお金のかかる習い事になっている

当然日本ではサッカーが流行り出したのは1993年のJリーグ開幕や、80年代のキャプテン翼以降でありすでに先進国だった時代だ。「貧困層がするスポーツ」というのは誤りであり世界的なトレンドとしてむしろ中流層が主体の習い事になってきている。

少年サッカーは9割親で決まる

 

しかしそれでも差がほとんどないとはいえ野球やバスケよりもお金がかかるのは意外だ。恐らく主な理由としてはサッカーが新興の習い事なのに対して野球は古くからスポーツ少年団的なものがあるからだろう。

サッカーが習い事として人気だから月謝を強気の値段にしても人が集まるという裏事情が存在する。

更にとにかくスパイクがすぐにボロボロになるのでその費用も高い。

更に見えない費用として送り迎えの交通費や普段の食費といった物も存在する。当然ながらスポーツをしている子供の方がしていない子供に比べてご飯を食べる傾向にある。更にスポーツをする子供がいる家庭では子供のために食事に気を使うのでその質を高めるためにより食費もかかってくる。

少年スポーツの経済的負担といった物は今問題になり始めてきている。

昔に比べてスポーツにかかる費用が増えたし、一昔前に比べて日本人全体が貧しくなってきている。

6人に1人の子供が経済的ハンディキャップを抱えている家庭で育っているという現代日本の家庭ではスポーツにかかる費用というのは負担になっても不思議ではない。

更にここに塾や教材、スマートフォンや高額化するゲーム機といったスポーツ以外の費用もかさんでくる。スポーツをするのももはや中流層に属していなければできない物になってきている。

 

しかし持論を言うならばそもそもサッカーは習い事だけでは鍛えられない部分がある。ルイス・スアレスアレクシス・サンチェスサミュエル・エトーがそういった豊かな環境で全面的に支援されながら育ったかと言ったらそうではない。

サッカーしかやることがないからチリやウルグアイカメルーンの劣悪で貧困な環境でサッカーをして育った。フットサル用の体育館や綺麗に整えられた人工芝の上で高い月謝代を払ってもらって彼らが育ったかというとそうではない。

丁寧に温室で育てられた日本のサッカー少年より、土埃の舞う劣悪な環境でボロボロのボールを蹴っているアフリカの少年の方が将来的には世界のスターになるというのは何とも皮肉だ。まったくお金をかける必要がないと言えば嘘になるが、昨今の習い事サッカースクール至上主義の育成に自分は懐疑的だ。サッカーがあまりにも習い事化しすぎているのではないか。綺麗な環境でやる物がサッカーではない、もっと荒い環境でやるのもサッカーだとも思う。

そして他の習い事スポーツの事情も興味深い。

スポーツをやっている子供の中の割合をまとめるとこうなる。

・水泳(16.5%)

・サッカー(9.2%)

・テニス(6.3%)

・野球(3.8%)

・バスケ(3.1%)

 

中でも相変わらずの水泳人気の高さは注目に値する。

最初自分は親が子供に恥ずかしくないように水泳スクールに通わせているのではないかと思った。「泳げないと授業で恥ずかしいから周りに水泳で優位に立つために水泳に通わせよう」という発想が多いと思われる。

しかし水泳はそもそも小学生時代の夏だけであり小学校の日常の中で優位に立つことを考えれば足の速さの方が重要。それならば陸上スクールや走る機会が多く足の速さも求められるサッカースクールの方が良いのではないだろうかと思わなくもない。

 

ただそれと同時に子供自体が水泳が好きという事情もある。中学生になると水泳が嫌いになりサボりはじめる人が多いが、自分も小学生のころは水泳が楽しみで仕方がなかった。自主的に水泳に行きたがる子供も多いに違いない。

子供の頃って水泳がめちゃくちゃ楽しみで学校以外でも泳ぎに行きたいくらいだった。中学になるととたんに仮病で休みたがるのに小学校の時は水泳は異常な人気。

更にスポーツの習い事ならとりあえず水泳という風潮もあるし、温水プールなども完備されていて冬でも可能。また水泳では様々な筋肉が発達するという事情もある。やりすぎると肩幅が広くなりすぎるが身体能力の育成に置いては水泳は有効だと言われている。

 

つまり水泳が小学生年代に習い事として圧倒的1位なのは「親がやらせたがる」「子供もやりたがる」「習い事として既にメジャー」といった複数の要素が要員になっている。

ちなみに日本ではこれだけ水泳が定着しているがこれは周りを海に囲まれた海洋国だからであり、例えば中国や韓国といった隣国ではほとんど水泳が行われておらずむしろ聖人でも泳げない人が大半だと言われている。隣国だけでなくブラジルなどもプールも存在しない学校が大半で、水泳がこれだけ人気な国は世界的に見て希少なのだ。

そう考えるとここまで日本人が水泳に熱心になる必要があるのかなという疑問もある。

世界的に水泳で強くなったからと言って「水泳強豪国」というのがリスペクトされるわけではなくいわば五輪で一部の国だけが盛り上がるスポーツに過ぎない。

さらに「授業で落ちこぼれにならないために先に習い事でやっておく」というのもそもそも75%の子供は水泳しておらず授業が初めてになる。大半は授業で初めてやるわけだからそこまで先に予習しておくものでもないのではないだろうか。

しかも成人してから水泳をする機会などほとんど存在しない。実際大人になってから水泳をしたことがあるだろうか。海に行くというのもそこまでガチに泳がないし授業の水泳で十分。そもそも海に行く人も全体で見れば少数派で「日焼けする」という事もあってそれほど人気ではない。

頻繁に泳ぐ機会が訪れてから大人になって自主的に温水プールに練習しに行くだけでも十分であるし、日本人の水泳信仰というのは少々いき過ぎではないだろうかと思わずにはいられない。

間違いだらけの少年サッカー 残念な指導者と親が未来を潰す (光文社新書)

 

逆にサッカーのほうが年中やるし走りも鍛えられるしで優位に立てる能力を磨ける。バスケも同様で身長が伸びるというメリットもある。基本的に陸上での身体能力の方が日常や成人してからでも使う機会が多く水中での能力は限定的だ。

水泳が上手くてもそこまでリスペクトされないしかっこいいわけでもないし、小学校卒業したらまるで意味なくなる能力と言っても過言ではない。

一方サッカーは高校になっても通用する。

仮に自分が親なら絶対サッカーさせる。走力という面でも役に立つし球技で活躍できるというのは自信に繋がる。

結局水泳なんか一時期しか評価されないし目立てないのでコスパは最悪。

 

優位に立つとか、目立つとか、評価されるとかあさましい考えなのかもしれないけど世の中の厳しい世界で生きていこうと思ったらそういう競争社会を子供のうちに経験するのは大きなメリット。実際世の中どこもそうであり子供の世界もそれは変わらない。

得する側になるにはそういう考えを身に着けないといけない。

遠慮した弱気な姿勢の人間や優しいだけの人間は損をする。悲しいけどどこもそれが現実。

日本人はそういった人が多くいつも損してる。主張する強さがないから利用されやすい。主張しないことは意志がない事とみなされる。優しいだけの人間は評価されない。優しさは弱さでもありそこに付け込まれる。

黙っていても自分の良さに気付いてくれる人がいるというのは幻想。

 

そういった損する負ける側の人間に育たないためにもサッカーで鍛えることは重要になってくる。

サッカーは特にそういう子供が集まってるのでかなりメンタル面でも鍛えられる。集団競技というのもありコミュニケーション能力も鍛えられる。

厳しい競争社会で意志の強さや、自主性、主張の強さを磨けるサッカーってのはそういう性格を矯正し、得する側になるためのいい習い事でもある。

指示待ちではない自己判断能力や忍耐力も身につく、そして綺麗事なんて価値のない現実社会で勝っていくための様々な能力を身に着けられる。

全員がサッカー選手になるためではなくそういった精神的な強さを養う面でも有効なスポーツだともいえる。それを年に5万3000円で学べるのならば決して高くない値段なのではないだろか。

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