elken’s blog

ジャニーズとサッカーを中心にあらゆることを評論するブログ

本田圭佑は実力がなければただの嫌な奴

本田圭佑が嫌いな人は当然存在する。決して好感度が高い選手ではなく、好き嫌いが極端に分かれる選手である。

この選手ほどアンチが多いスポーツ選手もなかなかいないだろう。

日本のスポーツ史を見てもこれほど批判された選手はいないだろう。

本田が嫌いだという人は恐らく日本中、いや世界中に数多くいるはずだ。

本田圭佑は嫌われて当然なのだ、本田が嫌いという感情は自然である。

 

本田は決して誰からもから愛されるようなキャラではない。

むしろ自分から悪いイメージを作りに行ってる。

本当は面白い関西の兄ちゃんなのに、わざとぶっきらぼうにインタビュー答えたり、「嫌です」とか言って答えなかったり、いろんなものを批判して物議を醸す。

これまで本田圭佑が何かを批判してきたのは一度や二度ではない。そのたびに批判が巻き起こってきた。時として海外メディアにすら勇猛果敢に切り込み、バッシングを浴びる。

本田圭佑「なんやねんあいつ」「あの生意気な奴」みたいなイメージを自分で作り出している。

 

そして本田自身は嫌われていいだろうと思ってる節がある。批判されるのは目立っている証なので嫌いじゃないと言っているし、それも含めてセルフプロデュースの一環だ。

実は裏ではおもろい兄ちゃんだけど表では嫌われ者、そして結局活躍して批判していた人たちさえも認めさせて、後日チームメイトからおもろい奴やと暴露されるというのが本田の様式美だった。

しかし今はもうその手法が徐々に通用しなくなってきている。

サッカーの現場では「パンキナーロ」、すなわちベンチ要員と化し裏でもぼっち化し、そもそも実力で手のひら返しさせれなくなったりし非常にかっこ悪い姿をさらしている。

セリエAで通用しなくなり退団の噂も出ている。

何よりブラジルワールドカップで有限不実行だったことを未だに恨んでいる人は多い。

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昔の本田は実力があるからアンチも認めてしまっていた。派手な言動をすることで注目を集め、常に賛否両論を巻き起こす。

本田がいない日本代表はホームで弱小国に敗戦するほど弱くボールが回らず、結局本田がいないと駄目だなとなる。

実力や結果があるからみんな認めてきたし、嫌いやけどもしかたない、みたいな感じがあった。本さんはそういう人たちを認めさせることをモチベーションにして頑張ってきた。嫌われるという環境づくりも必要だった。そしてことごとくそれを跳ね返して人々を認めさせてきた。

「嫌な奴だけど認めざるを得ない」そう思わせてきたのが本田だった。

 

しかしそういうスタイルはリスク実力なければ一気に嫌われてしまう。

実力ない本田なんてただの嫌な奴でしかない。本田さんから実力無くせばただの性格の悪い金髪ゴリラですよ。

彼は嫌われるようなことをあえてやっている、あえてね。

こういうスタイルの人は結果出なけりゃ一気に叩かれ始める。

結果出ない時も応援される愛されるキャラだったら楽だし、就活性のように好青年を演じてその道を選ぶこともできる。

しかし本田は「アイツは努力してる、みんなで応援しよう!」と優しく言ってもらえるタイプではない。

ただそれは本田の狙う事でもある。

 

「頑張ってることは認める、本田はよくやってる、泥臭くやってる」と思ってもらえると気分が楽になり、その状況に甘えてしまう事もある。

結果出せなければ一気に叩かれるという状況を作って自分を追い込んできたのは本田が自分で選んだことであり追い込んで結果を出すしかなくしていた。本田というのは決して才能豊かなタイプじゃない、それくらいまで追い込んで尋常じゃない努力をしないと駄目な選手だからそれくらいまでする必要があった。

 

それで今までは手のひら返しさせることができていた。

これからどうなるかはわからないが、もはやレアル・マドリードへの移籍やワールドカップ優勝という夢時間の猶予がなくなってしまい可能性は消えてしまった。

サッカーの試合でいえばさすがに5-0までなってしまうとひっくり返せない。

3-0,4-0あたりまではギリギリ夢を信じることができるが5-0はやはり違う。

 

もちろんその状況でも応援するような希少なファンもいる。

あえて嫌われるようなことをして自分を追い込むスタイルは素直にかっこよいと思う。本田のインタビューに目を通したり発言を聞いたりしている人はそこを理解できる。何年も本田を見続けてきたからそういう事にも理解を示せる。

確かに現実的に多くの夢が厳しくなったとしても、そこを諦めずに取り組んでいる姿勢そのものに共感する。本田はどんな状況でも腐らずに評価されない努力も見えないところで取り組み準備を怠らない。そしてそれを決して順調でない時でも続けるメンタルがある。

報われない努力や可能性がない事にも諦めず黙々と取り組む姿はかっこいい。

 

しかし皆がみんなそうじゃないし、別に本田はそこを理解されようと思っているわけじゃない。理解されようと思うなら素直に最初からうけのいいキャラを演じて人間として好きになってもらえばいい。

でも本田は嫌われるような事をして追い込んで、周りに厳しい目線を持つようにさせて背水の陣にも似た環境を作り出し、厳しい局面で戦おうとしている。

 

そのスタイルはこれまで通用してきた部分もあるが今はもう厳しくなってきている。

バッシングも過熱し本田の現状は散々。本田の現状はもうボロボロになり今まで本田の実力で黙ってきた人たちが一気に叩き始めた。

もはや本田を擁護して応援している人や信じている人は天然記念物だろう。

とくにネットは1つの意見が固まるとそっちに流される傾向がある。

そこで「それは違う」という声を上げることは同調圧力が前面にでる世の中、同調して一体感味わったほうが楽しいネットという場所では難しい。

ネットでは皆同じことを言って同じ標的を叩いて仲間意識を味わっていたほうが楽だし楽しい。

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「あえて孤立する」「人とは真逆のことを考える」

真の本田ファンならこの状況で本田を応援するべきだろう。

本田が今まで教えてくれた考えはそういうことなのではないだろうか。

もちろんそれが意識高い系の態度になることもあるし、当然その意見が大きく間違う事もあるし馬鹿にされることもある。

 

しかしそういうリスクを承知で失敗も覚悟でやるというのが本田スタイル。

「俺の人生なんてリスクそのものなんで」とかつて本田は語った。

本当に本田が好きならばその哲学をこの状況で肯定していくべきなのではないか。

楽ですよ、人の意見に乗って一体感味わって楽しんでりゃ間違うリスクもなく恥ずかしい思いをすることもない。

でもそれってつまらないやんけと、というのが本田考え方でもある。

別に間違ったってあの世に行くわけじゃない。世の中間違う事を極端に恥ととらえたり失敗することは恥ずかしいと考える傾向にある。

 

人生は失敗してもいいし、失敗を味わうことになったとしてもそれはリスク取った結果。

元イタリア代表ロベルト・バッジョ「PKを外すことができるのはPKを蹴る勇気を持った人間だけだ」と言ったが、失敗を味わえるのは挑戦した人間だけだ。失敗という貴重な人生体験を味わうには挑戦するしかないし、そこから立ち直るプロセスもまた面白い。

「シュートを外した時の気分はシュートをうった人間だけが味わえるもんやなと、少なくとも僕はずっとそう思って生きてきましたね。」と本田なら言うのではないだろうか。

 

リスクある生き方やハイリスクハイリターンを狙うスタイルが自分の哲学と口で言うのはかっこいい。だけどリスクというのを本当に味わうことになったしまった時それはカッコいいだけじゃすまされない。これがリスクなんだなと痛いほど味わわされる。

そういう時にそれでもリスクを選ぶという考えを持てるか。「ちょっと痛い目にあったからもうやめます」なるようであれば最初からリスクを取るということを誇らしく言うべきではない。

 

そしてそれは本田圭佑の考え方についても同じだと言える。

「本田の考えや生き様はかっこいい、これまでの日本人にはなかった進んだ新しい考え方だ」ということを本田がうまく行ってる時に言うのは凄く楽。

本田がうまく言っていればそれが正しい方法なんだなと思って簡単に信じることができる。

だけど本田が苦しい時期にもその考えに共感できるかとなると難しい。

そしてそういう時に人の失敗を待っていたかのように「それ見たことか」とか「やっぱり本田駄目じゃん」って笑う事は簡単。

ただそういう人にはいてもらわなきゃ困る。

そういう時に暖かい目で見てもらえるようなことを本田は狙ってない。

少しでも上手くいかなかった途端にとてつもなく批判されるというリスクがあるから緊張感がありリスクを与える人々にも存在価値がある。リスクがあるからリターンもありリスクがあるから楽しいという考え方も可能。

 

どの世界でも大きく得ようと思ったら自分をリスクに晒さなきゃいけない。

そしてそのリスクにぶち当たってしまったときにその生き方を貫けるか。

「リスクってこういうことなんだな」と痛感してもまだ諦めずに信念を曲げずに続けられるか。

この状況でも嫌われるようなことをし続ける本田圭佑という選手は本当に「懲りない事」「ブレずに貫く」ということに関しては本当に一流であり漢だと思う。漢だからといっていつもうまく行ってかっこいいわけじゃないしすごくかっこ悪い時もある。今の本田は本当にかっこ悪いし、世の中生意気な奴が失敗したときはそれを喜ぶ傾向にある。

 

しかし人生というものはそもそも順風満帆なものではない。

本田の人生を見ていればむしろうまく行ってない時間の方が長い。今回もまたその1つに過ぎない。

「世界一諦めの悪い男」は懲りずに人生を通してこのスタイルをずっと続けてきている。何かを成し遂げる人間というの頑固さや懲りずに続ける能力みたいなのを持ってる。

人生うまく行かない時は絶対にやってくるしリスクにぶち当たる時もある。

それでも懲りずにやれるかがその時に真剣に問われる。人間の本質や真の実力はうまく行っていない時や順調でない時に試される。勝負所で決めることができるか、決められずに終わるか、その勝負の時を見据えてうまく行っていない時もチャンスに備えているのが本田圭佑という人間であるように思う。