elken’s blog

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ソ連のバグラチオン作戦とかいうロマン溢れる作戦

軍事オタクにとっていちいち解説するまでもないがバグラチオン作戦というのは第二次世界大戦中に行われたソ連軍のドイツへの大反撃作戦である。

この作戦によりソ連ソ連領土内のドイツ軍勢力を一掃すること成功し第二次世界大戦の勝利へと繋がった。この作戦は犠牲者、作戦規模ともに世界史最大の陸戦という声も少なくない。

 

そして自分はあらゆるWW2の作戦や戦いでこのバグラチオン作戦が一番好きなのである。序盤ドイツ軍の電撃戦にさんざん苦しめられ残虐行為をされたソ連がいよいよ逆転しドイツ国内へ大勢力を率いて侵入していく。この大正義感はノルマンディー作戦並みのロマンがある。いわばソ連版のノルマンディー作戦がバグラチオン作戦である。

散々苦しみを味わったソ連軍が大勢力を率いて遂に反撃の進行にうって出る。この時のソビエト兵士達の感情は筆舌に尽くしがたいであろう。東欧やロシアの敷地内が地獄に変えられ当然身内の被害者もいる。

その状況でやっとドイツ人をスラブの地から一掃し今度は自分達がかつて苦しめられた電撃戦によってドイツ軍を打ちのめす。ソ連版の電撃戦として第二次世界大戦における陸戦の極致とも言われている。このときソビエト軍人はボロボロになって炎上したパンター戦車やティーガー戦車、憎しみの4号戦車に何を思ったであろう。

それはソ連軍にとっても楽な作戦ではなかった。まさに地獄、地獄そのものがドイツ軍とソ連を襲った。世界史最大の陸戦といってもいいバグラチオン作戦はまさに地獄そのものだった。

ソ連はまさにドイツ軍に侵略され長い間苦汁を味わってきた。そんなソ連軍にとってようやくめぐってきたドイツ軍を出だすチャンスとなる最大の作戦。

実際欧米でもノルマンディーばかり評価されているがバグラチオンの規模や重要性はそれを上回る。西のノルマンディー、東のバグラチオンといっても過言ではない。バグラチオンはノルマンディーに比べて圧倒的に過小評価されてるのである。

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大軍団ソ連軍が大量の戦車や戦闘機と共に反撃していく、ベルリンへとどんどん迫っていく。こういうのは凄く浪漫がある。現代における悪の帝国の首都にめがけて進行していくというモデルはまさにドイツのベルリンが原型かもしれない。

当時のソ連軍人たちはどのような思いでベルリンに向かって行ったであろうか。ようやく反撃のチャンスが来た、耐え忍んで耐え忍んで。しかしながら相変わらずドイツ軍は強い、簡単な相手ではない。この陸戦でもソ連軍に大量の犠牲者が出ている。

 

逆にドイツ軍サイドの立場としても自分たちが負けに追い込まれてついに本土に侵攻されそうになるという恐怖があったに違いない。ここで負けたら本土が蹂躙される、そう自分たちがソ連でやってきたことと同じように。ドイツ軍人たちはそれをよくわかっていた。今度は自分たちがしたことと同じことをされる。

ソ連軍人にとってはまさに復讐のチャンス。大軍を率いてベルリンめがけて次々と侵攻していく、ロシアや東欧の大地を驀進していく戦車や戦闘機を想像すると自ずと浪漫や憧憬が沸いてくる。

 

それが歴史上最大の陸戦ともなればなおさらだ。

もう今のご時世そのような巨大な陸戦は起きえないだろう、機甲師団や戦車大隊が戦闘機と共に広大な大地を進軍していき相手の巨大陸上戦力とぶつかり合うことはもはや今後起こり得ない。そして起きるべきでもないであろう。第二次世界大戦とはいわば最後の巨大な戦争だった、いや最後にしなければならない。

陸戦の歴史上最も巨大な作戦であり多大な犠牲者を生み出した。しかしそれはソ連にとってまさに夜明けのような作戦だった。これからも陸戦の歴史、独ソ戦の歴史においてバグラチオン作戦は語り継がれるであろう。