elken’s blog

ジャニーズとサッカーを中心にあらゆることを評論するブログ

ルイス・スアレスとかいうもっと評価されるべきフォワード

天才と狂気は紙一重、いやむしろ共存する。その姿を体現している者がいる。

FCバルセロナ所属ルイス・スアレスだ。

今彼をしのぐセンターフォワード、ストライカーは地球上に存在しないだろう。この生粋のゴールハンターの何が凄いのか。

 

得点力の話をすればロナウドとメッシの存在を上げるものがいる。しかし彼はその2人を抑えてリーガ・エスパニョーラ得点王を勝ち取った。

リーガ得点王を久しぶりにメッシ、ロナウド以外が取ったことは快挙も快挙。メッシ、ロナウドを上回る得点力をルイス・スアレスは世界に示した。メッシが怪我をしていたのはあるけど、ロナウドとは接戦を演じてついに勝ち取った。

 

メッシ、ロナウドを抑えてスペインリーグの得点王に輝く、そんな芸当を出来るフォワードなどスアレスを除いて存在しないだろう。ファルカオが第三のリーガエスパニョーラ第三のフォワードとして活躍してた頃でも無理だった。まさか2人の宇宙人を上回り得点王になる選手が出てくるとはと世界中が衝撃を受けた。

 

彼の凄さはとにかくゴールへの感。もはやあの能力は本能であろう。化け物のようなゴールを決めることもあれば何気なく簡単に決めてしまう事もある。独特の動き出しパターンやボールを引き出す動きをしオフザボールの動きの時点からすでに相手を翻弄する。そしてファーストタッチで相手の意表を突き独特な姿勢でドリブルをしたりそのままシュートに持っていく。狙った獲物は逃さない、まさにハンターである。独自の得点パターンを完全に確立しており歴史上の名だたるストライカーと比較してもそのゴール数は遜色なくむしろ上回ってさえいる。

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これらを一言で言ってしまえば「駆け引きの天才」の一言に尽きる。

サッカーというスポーツは常に相手との駆け引きである。どちらが相手の考えを上回ることができるか、ルイス・スアレスは常に裏をかくことを考えている。

裏をかくことや騙すこと、ずる賢いことはあまり褒められることではない。しかしサッカーの世界ではそれが重要な才能に変わる。もしサッカーがなければスアレスという人間はどんな人生を送っていたかもわからない。しかしサッカーという世界が存在したのだ。そこにおいて彼の独特な才能は至宝に変わる。

このウルグアイ人ストライカーにはまさに生物としての野生の勘やハンティングのための駆け引きの才能が備わっている。いわば狩猟本能のようなものだ。サッカーは狩猟だとよく言われるがスアレスからはまさにその言葉の意味を感じ取ることができる。野生動物が生きるために本能として狩りをするのと同じようにこの生粋の9番はピッチ上でゴールという獲物に狙いを定める

 

もはや歴史上最高のストライカーの1人であることは疑いないであろう。

ドリブルや個人での打開力では元ブラジル代表のロナウドに軍配が上がるが、総合的な得点能力やセンターフォワードとしての総合値では上回っているかもしれない。ロマーリオバティストゥータとは間違いなく同等、それ以上だ。

現役選手でもストライカーのポジションとしては確実に最高の選手だ。レヴァンドフスキとの比較をされるがその比較に意味はない。なぜならスアレスの圧勝だからだ。

 

しかし彼が最大限の評価を勝ち取れない事には理由がある。

そう例の噛みつき行為だ。ブラジルワールドカップで彼はあろうことかキエッリーニに物理的に噛みついたのだ。その結果彼は試合出場停止を長期間FIFAから言い渡されバルセロナ加入後もかなり長い間出場が不可能だった。現在ではMSNトリオと言われているがその覚醒にはしばらく時間を要さなければならなかったほどだ。

スアレス自信はその制裁に対して「長すぎる」「噛みつきは無害に近い行為」「選手生命を脅かすような怪我を負わせるプレーが問題を問われないのに、噛みつきは過剰に罰せられる」という趣旨の発言をしている。

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個人的な意見ではあるがあの噛みつきに自分は良い意味で衝撃を受けた。これが世界最高ストライカーの本能なのかと。噛みつくという常識を逸脱したとんでもない行為をするような発想の持ち主でなければあのようなゴールを生み出すことはできないのだと思い知らされた。写真を見ても「今にも噛みつきそう」という謎の感想が沸いてくるほどだ。

リバプール時代はどれだけリバプール対策をしてもスアレス理不尽ゴールで相手チームはゴールを決められていた。ぶっ飛んだ発想ができる人間でなければそういう理不尽なゴールもできない。発想がぶっ飛んでいるからゴールへの発想もぶっ飛んでいる。

そういった発想力こそまさにスアレスの得点力の秘密であり常識を逸脱することがサッカーの世界では重要なのだと教えてくれる。日本からストライカーが生まれないと言われているがその育成方法が画一的になってきている側面ももしかしたらあるのかもしれない。常識を逸脱する発想力、サッカーの世界ではそれは才能に変わる。今スアレスからその重要性を学ぶ時なのかもしれない。