ゲームの世界にはレアアイテムがある。
それを持っていると人間は嬉しい。ゲームのレアアイテム市場、課金アイテム市場というのは今日膨大でありゲーム内のアイテムに所有欲を求めることは当たり前のことになっている。
だからこそそれを得るために頑張って膨大な時間をかけて戦い、それを得ることを目指して行ったり現金を課金したりする。
自分自身も勿論ゲーマーとして同じ感情がありアンロックして新しいアイテムを手に入れることは好きだ。
手に入れることの時間がかかるアイテムのために懸命にプレーをすることは今もやっている。例えば自分はWOTという戦車ゲームでは物凄い時間をかけて憧れの戦車を手に入れたしまだ欲しい戦車は多い。
それを持っていることはゲームの世界とはいえとても満足でありそのためなら課金をいとわない。そのゲームをやらない人からすればどうでもいい物でもやっている人間にとってはたまらなく欲しい。そもそも誰しもから理解されたり憧れられたりする物はない。理解できない人にとっては理解できない。お金でさえ興味がない人からすればどうでもいいことがあるのだから。
他にもいろんなゲームでそういう喜びがあるりそれを得るためにものすごく頑張ろうとするのがゲームをする動機ともいえる。
しかしここで自分はあえて理解できないことについて語りたいと思う。「理解できない」という意見もまた立派な意見だ。この記事はFPSファン向けに書くというよりも、同じくFPS内の銃に魅力を感じない人向けに「理解できないよね」ということを共感してもらうための記事でありFPSファンの趣味を否定するものでないことは最初に記載しておきたい。
まず自分はFPSをそれほどやらない。そしてやってもあまりロックされた銃が欲しいとは思わない。その銃を使いたいという思いもあまりないし、そういう欲があまりないから自分はFPSが続かないのかなとも思っている。自分の場合ゲームをやる時はそのゲーム内で欲しい物があるからというのがモチベーションになるが、FPSにおいてはそれがない。だから結局続かない。
FPSの課金銃やロックされた銃、時間をかけてて手にいれないといけないものに拘りもないし、ゲットしたとしても喜びを感じない。正直なぜそこまでゲーム内の銃を欲しがるのかという事が理解できない。
所有しているという満足が得られないし、あまりうれしいと思わない。
例えそれは自分が好きな銃であったとしても。自分は銃がとても好きだがゲーム内の銃にはあまり興味がない。好きな銃なはずなのに使っていてもそんなに楽しくない。
例えばSVDドラグノフをゲームで使うことにそこまで憧れもないし、トカレフTT33を使っていてもそれほど興奮しない。
そこでふとその理由に気づいた。
自分は「エアガンを所有する喜び」に重きを置いているからだと。
自分はFPSより先にエアガンから銃趣味を始めている。先にエアガンを所有する喜びを知っているからどうしてもゲーム内の銃にそこまで魅力を感じないしこだわりがない。
やはり銃はもちろん実銃が最高だが、それができないのでエアガンになる。
ただ逆もしかりで、FPS内の銃に先にはまった人はエアガンにそこまで魅力を感じない可能性もある。電動ガンの電動音を聞いて発砲音がリアルじゃないと言いそうだし、威力が低い、これじゃ敵を刈れないという意見を持つ可能性もある。
逆にエアガンファンの意見としてはいくらコントローラーやマウスを使っても銃を持っている気がしないし、実物大の物に触れてBB弾ではあるが実体を発射するから反応があって面白いとなる。
FPS内で敵を撃ってポイントを稼ぐよりも個人的には空き缶でも狙い撃った方が物理的な反応があって楽しい。もちろんサバゲーとなると更に面白いかもしれないが、自分の場合は一人で射撃をするのが基本的な趣味になっている。
そうなるとFPSファンからは「対戦もしないで一人で撃つことのどこが楽しいのか、興奮がない」というように言われるかもしれない。FPSファンの多くはそういう試合のエキサイティング感を求めている。実弾射撃ファン、実銃知識ファン、サバゲーマー、サバゲをしないエアガンファン、モデルガンファン、FPSファン、それぞれ求めている者が違い銃やゲームとの向き合い方もいろいろある。
自分の場合はエアガン自体が面白く、そこに所有欲や使う楽しみを感じる派だ。最近ではFPS内のレアアイテムが高値で取引されることもあるしグラフィックもリアルになってきている。実弾の発砲音を再現しているしリアルはリアルだ。
しかし自分はそんなリアルなFPS内の銃よりも、チープでも実体のエアガンの方が好きである。エアガンは高い物を買えばものすごくリアルなものが手に入るし実銃並のリアリティがある。たとえばウエスタンアームズ製は非常にリアルでモデルガン並のクオリティがある。
一方でお祭りの屋台で買えるようなチープな物もある。自分はそのおもちゃっぽいチープなエアガンもリアルな高級エアガンも両方好きなのだ。当然リアルな高級エアガンは所有欲があるし、チープなおもちゃっぽいエアガンもどこか楽しさがある。
FPSファンかにとってはそんなものおもちゃじゃんとなるし、逆にエアガンファンはそれをただのゲームで触れないじゃんと思う。同じ銃コンテンツのファンでも趣味が細分化しているのが一つの面白い文化の特徴だ。
ここで一つの疑問点が浮かび上がる。
ではなぜ自分は戦車ゲームのWOTの方ではゲーム内アイテムに所有欲を感じるのか。戦車も結局はゲームである。でも自分はFPSではそれほど魅力を感じなかったゲームの世界にWOTでは魅力を感じている。
一つの理由が戦車は所有ができないという事。ロシアの一部では戦車がコレクターの間で流通している光景を見かけるけど基本的に日本の日常で戦車を持つことはできないし、軍事博物館ぐらいでしか見ることができない。ティーガーやスターリン重戦車のようなものも日本では見かけることができない。
そのためにゲームの上位となる所有欲を戦車においては経験していないのだ。一応プラモデルがあるが、戦車の場合実体の大きさとは異なる。エアガンは実寸サイズだが戦車とは違う。そのために戦車に置いてはゲーム内アイテムで十分な所有欲を満たせているのかもしれない。
ただそもそもエアガンファンとFPSファンは基本的に対立するものではなくサバゲーマーでも家ではFPSをやっていることが多いし、FPSから銃にはまってエアガンやサバゲーに行くことも当然ある。最近のFPSファンは戦いやゲームの興奮を求めていて銃にはそれほど興味がないと言われているが、中には銃に興味を持ってエアガンを好きになる人も存在する。
銃やミリタリーに興味がない人が多い日本で、むしろ貴重な同志であるし本来は対立するべきものではない。ジャンルが似ているのでお互いユーザーの交流を進めてその文化を発展させていくのが一番の理想ではないだろうか。