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【おそロシア】ロシア、サンクトペテルブルクで地下鉄爆発のテロ発生

今ロシアでおきた地下鉄爆発の話題で持ちきりだ。ロシア第二の都市サンクトペテルブルクで、プーチン大統領が滞在中にこのような事件が起きたようだ。

被害規模はかなり大きく10人以上の犠牲者が出ている。

個人的にもロシアは好きな国でありいつか旅行として行きたいと思っていただけに「おそロシア」と思わずにはいられない。来年の2018年にはワールドカップ開催も控えているだけにこの問題は不安だ。

 

今回この爆発テロが起きたのはサンクトペテルブルクという都市で規模としては大阪、伝統としては京都のようなイメージに置き換えることができる。非常に美しい年でもありパリを模倣してロシア近代化政策の象徴として帝政ロシア時代にその地位を確立した。

日本語に直すと聖ペテロ街というようなイメージだろうか。

サッカーチームではゼニト・サンクトペテルブルクというクラブがあり金満補強によって欧州での地位を高めつつある。そのサンクトペテルブルクにかつてブラジル代表のフッキが在籍していた際に、現地サポーターが「スラブ系民族だけで形成するべき」といっていたように民族主義的な風土がある。

更に言えばサンクトペテルブルク自体、外国人観光客に排他的であり特に有色人種系はなるべくモスクワに行ったほうがいいと言われるほどだ。現地には不良も多く治安は良いとは言えず、公安や役人も信用ならないのがロシアだ。

 

そんなサンクトペテルブルクで今回起きた地下鉄爆発の事件、十中八九テロといって差し支えないであろう。現在捜査中であり犯行勢力は推測の域を出ないが、テロリズムと関連付けて考えるのが自然な流れだろう。

実際ロシアでは同サンクトペテルブルクで過去に地下鉄テロが発生しており今回が初めてというわけではない。そこで考えられる勢力はいくつかある。

 

1:イスラム過激派組織

2:チェチェン独立運動

3:反プーチン活動家

4:クリミア併合に反発するウクライナ系組織

まず1つ目のイスラム過激派組織については、昨今の西欧諸国で起きているイスラム過激派テロとは少し違うものだと考えられる。ロシアは西欧諸国程移民を受け入れておらずそれほどジハーディストが活動するための土壌は存在しない。

ネットでの過激派宣教活動に影響された若者がテロを起こすというような西欧で頻発しているパターンとは同一視できない。

 

しかしロシアはISISへの爆撃を行っており、反テロ活動の急先鋒でもある。

そして今回西欧における自動車を使ったテロと違い、爆発物という手の込んだ手段が使われている。

仮にこれがイスラム過激派の犯行ならば、高い訓練を受けたジハーディストがロシアに潜入して高度なテロを行っているとも考えられる。西欧のネットで影響された自動車テロとは違うのではないかと推測される。反イスラム政策を行う国にテロリストを送り込みテロを実行するということが本格化すればもはやどの国も打倒テロリズムを行えなくなるだろう。

日本としてもテロ対策のために費用を拠出しており、支援を行っている。この時代に国際問題が他人事だと考えることはできなくなっているのではないか。

 

次に2つ目のチェチェン独立運動家だ。

こちらは最近しばらく話題を聞かなくなり勢いは失っているがかつてのテロ事件のことを考えると可能性として考えられなくもない。またチェチェンイスラム文化圏でもあり彼らがイスラム過激派の思想に触れるケースはあり得る。

西欧におけるイスラム系移民と違い、元から存在するチェチェン系が今更移民社会として不満を持つパターンは考えられにくい。

 

つまり移民としての不満の流れではなく従来の独立運動に加え昨今のイスラム過激派思想が融合された形になるのではないかという見立てだ。 

西欧のイスラム移民社会出身者によるテロは独立運動として行われているわけではないが、チェチェンの場合従来の独立運動と新しく現れたインターネット発祥型の過激派運動のミックスだとも言えるのではないだろうか。

 

仮にそれが事実だとすれば今テロの問題というのは非常に複雑になっておりもはや根絶のためには何をすればよいのか見当がつかいない程深刻化しており、世界にテロが広まっているとも考えられる。

西欧諸国のような移民がそれほど多くないからといって安心できない現状がある。今やインターネットで過激派思想が世界中に流布する時代なのだ。

 

3つ目として考えられるのがロシア系の反プーチン運動家だ。

今やウラジーミル・プーチンはクリミア併合以降絶大な支持を集めもはや独裁者といっても差し支えがない領域に達している。その国家主義的な傾向に反発する反プーチン活動家が今地下で活動し始めている可能性は否定できない。プーチン政権のもとで抑圧されている勢力も存在し今までそれらを力で抑えつけてきたのがプーチン政権だ。

力には力で対抗するしかない時代になってきているのかもしれない。

 

4つ目はそのクリミア併合に反発するウクライナ系住民によるテロの可能性だ。

最近記憶に新しいウクライナでの紛争のこともあり、こちらの可能性も否定することはできない。

ロシア系住民が大半を占めることを理由にロシアは「併合」を成功させたがウクライナからすれば故郷や領土を奪われたともいえる。実際ウクライナでは親ロシア派と反ロシア派にわかれており、有名なサッカースタジアムにまで攻撃が及ぶ事態となった。現代の欧州では考えられないような紛争が実際に起きたのがウクライナだ。

この流れで考えればクリミア絡みのテロであることも排除できない。

 

今一体世界で何が起きているのか、世界情勢はますます混沌とし始めている。複雑な情勢や勢力が絡み合い何が起こるか予想がつかない。どことどこが対立しているのか、誰が誰を支援しているのか。今日当たり前だったことが明日は当たり前でなくなる。

現段階ではまだ推測の領域を出ないが、一刻も早く今回の地下鉄爆発の原因究明が行われることを願いたい。

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