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elken’s blog

ジャニーズとサッカーを中心にあらゆることを評論するブログ

悲報:五郎丸さん、1年でフランスから帰国へ

「あの人は今」という状態になっていた五郎丸歩、数年前のラグビーフィーバーによって急にスターダムに上り詰め五郎丸ブームや五郎丸ポーズという言葉を生み出した。

しかしそのブームも続かずすっかり話題にされなくなったラグビーや五郎丸、その時のブームを考えると考えられないような勢いで収縮していった。

その中心にいた五郎丸選手は、移籍したフランスラグビーリーグのトゥローンを退団し国内に復帰することとなったようだ。

 

ラグビーの本場フランスの空気を吸えばタックルが上手くなると思っていたのかなぁ」というような声が聞こえてきそうなぐらいパッっとせず完全に過去の人になっていたのが五郎丸だ。

1年契約で活躍すればもう1年延長という契約だったらしいがその延長もなく今回帰国することが既定路線になっている。

 

ただ日本のラグビーと欧州のラグビーの差を考えたときにトップリーグ所属の選手がいただけでも大きな進歩であり、どのスポーツもそうやって先駆者がいる事によって発展していく。

フランスはニュージーランドと並んで強豪国であり、サッカーでいえばプレミアリーグに行って通用しなかったようなものだろうか。

ただその意義がある一方で今回の五郎丸の海外挑戦については賛否両論がある。結局のところまぐれのような形で南アフリカ相手にワールドカップで勝利したことで、実力以上に祭り上げられ本人も周りも若干勘違いしたような節があるのかもしれない。実際日本でトップクラスの実力を持つ五郎丸ですらほとんど通用せず帰ってくるのが現状のラグビー界の世界との差だった。

 

本来ならば人気絶頂の時に海外に行くのではなく国内ラグビーブームを盛り上げることに集中したほうがよかっただろうし、こういうマイナースポーツは数少ない全国区の知名度を持つ選手が国内リーグにいなくなると波が引いていくように人気や盛り上がりが収縮するというパターンが多い。

例えるならばKAT-TUNで全盛期に赤西がアメリカ留学しに行ったようなもので、大事な時期に海外に行ってしまうとブレイクするチャンスを逃してしまう展開になる。

結果論ではあるけどもKAT-TUNも赤西が止まっていれば当時の勢いそのまま成長して嵐を超えるぐらいの大きなグループになっていたかもしれないし、ラグビーも五郎丸が止まっていれば野球、サッカーとまではいかなくてもバレーやバスケぐらいの存在にはなれていた可能性がある。ラグビー関係者からすると「ようやくラグビーが盛り上がってきたこのタイミングでなぜ移籍したのか」という思いはあるだろうし、結果としてラグビー界は人気を確立することに失敗して今ラグビーは話題にもされなくなっている。

国内での人気基盤が個人の選手に支えられている場合は、その選手流出が致命的なことになりかねないということを今回の五郎丸の海外移籍は示したともいえる。

 

元々ラグビーは昭和の時代に大学ラグビーがサッカー以上に人気だった時代が存在しており、Jリーグ発足以前はサッカーがマイナーでラグビーが人気だった時代がある。

ただ日本のラグビーが世界に進出したとき世界相手に通用せず徐々に盛り下がっていく結果となった。日本人は世界で活躍する日本人や日本代表が見たいわけであって世界との差という現実を知ったときに盛り下がっていく傾向がある。

ガラパゴス文化として鎖国的な状況にした方が国民的なスポーツや文化として盛り上がるケースは多い。たとえば相撲も今ようやくブームが復帰してきたけどもほとんど外国人力士がいない時代の方が国民的な文化になっていたし、囲碁も中国や韓国の棋士勢力を伸ばして日本ではかつての地位を失って行った。

ラグビー大学ラグビーだけで盛り上がっていた時代の方が結局は良かったのかもしれない。

今回五郎丸というラグビー界待望のスターが現れたにもかかわらず、また海外に行って「世界との差」を明らかにしてしまったことで日本人の多くが萎えてしまったという現実は存在する。ある意味同じ轍を踏んだのがラグビー界かもしれない。

 

自分自身はそういうガラパゴス文化鎖国文化に反対ではなくむしろ最近そういう文化の大事さを理解してきてもいる。たとえば将棋はあえてグローバル化をせずに日本だけで盛り上がっておりこれが非常に成功している。無理に何でも国際化してグローバルスタンダードに合わせるよりも、国内人気を大切にしようという考え方も盛り上げるためには必要であり、そうやって国内だけで独自の文化に盛り上がっていた時代が実は幸せだったともいえる。ガラパゴス化は決して悪い事ではないしそういう時代の方が日本は上手く行っていた。

芸能に関しても海外からいろんなグループが入ってきたり、国内でもさまざまな他事務所のグループが乱立するよりもジャニーズのたのきんトリオ光GENJI、全盛期のSMAPのようにジャニーズだけで盛り上がっていた時代の方が華やかだったともいえる。リアルタイムを経験した人の話を聞いたり、その頃の過去映像を見たりするとその時代は華やかだったんだなと最近思うことが多い。

いろんなものが国際化したり細分化していく時代にあえて一つのことで盛り上がっていたガラパゴス文化や鎖国文化の素晴らしさというのは再評価されてもいいのかもしれない。実は無理に海外との交流を増やすより、国内文化が成熟していた時代の方が幸せだったのではないかとも思う。無理に世界との差を考えずに日本は日本だけで盛り上がっていた時代というのが日本も上手く行っていたしそれが逆に世界レベルになっていた。

 

結局こういうスポーツ選手の海外挑戦というのは「あの選手実は大して凄くない」という現実が浮き彫りになってしまう側面がある。

三大何しに海外に行った選手

五郎丸歩 木村沙織 田臥勇太

レジェンド:山口蛍

今回の五郎丸は本当に何をしに行ったのかというぐらいインパクトを残せなかったし、木村沙織がバレーのトルコリーグに挑戦しに行っていたことを知っている人がそもそもどれくらいいるだろうか。

そして日本バスケ史上最高の天才といわれた田臥勇太NBAではほとんど何もできなかった。田臥の場合は一応NBAで試合に出れただけでも実はすごいことではあるけども、いくらなんでもアメリカとの差がありすぎるという現実が明らかになってしまった。野球のMLB挑戦とまではいかなくても、田臥勇太ならもう少しアメリカでやれるんじゃないかという期待は移籍当初あったと聞く。

 

木村沙織も日本でできていた連係プレーが外国人チームではあまりできず、「個」ではあまり通用せずバレーの国際大会でみせるような代表の時の輝きはほとんど見せることができなった。プレースタイルの変更をしたりベンチを温めるなど迷走が続き、実質黒歴史のような形で日本に復帰した。

普段リーグ戦を見ず代表のバレーを見るぐらいにしか知らない人から考えると「代表の時あれだけ活躍しているのに個人で移籍したら通用しないんだ」という風になってしまい、今回それと全く同じことが五郎丸でも起きたように思う。

 

特にこういったフィジカル重視のバレーやラグビー、バスケのようなスポーツは身体能力の差が露骨に出てしまい個人での活躍は難しい。日本人選手は連携ありきの選手がどうしても多くなってくるし、世界に対抗しようと思ったらその連携を極めるしかない部分がある。それゆえに代表でチームとしてどうするか、そして国内リーグをどう盛り上げるかが重要になってくる。

そのところの事情はサッカーや野球とはだいぶ違うのかなというのはある。

野球とサッカーは既に国内リーグが成熟しており、特定の人気選手に依存しないレベルで定着しておりすでに海外で活躍する選手も多い。それゆえに「選手の流出」という事はそれほど問題にならない。

 

ただそのサッカーでも出戻りと言えばレジェンドの山口蛍が存在する。もはや三大ではなくレジェンドでありホタさんだけ別格のスピードで帰ってきた。まさに日本スポーツ界の出戻り史に残る偉業である。

柴崎岳がホタさん越えすると危惧されていたが最近ようやく試合に出始めて定着してきている感はある。そういう例を見ると地味でも海外にしがみつけてる選手はそれだけで凄いとは思う。中には批判されまくっても海外にしがみついて堂々と居座る選手もいるしそういう選手が代表では活躍したりすることが多い。最近では意地でもJリーグに復帰しなかったゴールキーパーの川島が活躍して再評価されている。そういうメンタルの強さが無ければなかなか海外挑戦で結果を出すことは難しい。日本人アスリートが海外で通用するというのはそれだけで本当に凄いんだなと改めて思わせられる。

 

ただ通用しなかったとしても、いずれは世界との差を埋めようと思ったら誰かが挑戦しなければならない事であり、それを国内で一番有力な選手がチャレンジすることは素晴らしいことでもあると思う。

そういう意味で五郎丸や木村沙織田臥勇太の挑戦は決して無駄ではなかった。

野球も野茂がいたり、サッカーでは奥寺やカズのような存在がいる。発展しようと思ったら他のスポーツでもそういう選手が出てこないといけない。

問題は国内リーグの盛り上がり個人の海外挑戦どちらがそのスポーツにとって有益になるかという事であり、基本的には国内リーグが成熟してから海外挑戦する流れが特にマイナースポーツでは重要ともいえる。

国内で唯一知名度がある選手が海外に行くというパターンは時としてそのリーグ全体に盛り上がりを大きく左右する。実際キングカズもJリーグ初期の盛り上がりのためにブラジルから帰国したり、女子サッカーでもなでしこブームの時は澤は再び海外挑戦することはなかった。

近場で見に行ける場所にスターがいるということは大事で今はアイドルでも「会いに行ける」という時代になってきている。海外挑戦にも価値は当然ある一方で、国内にいることの重要性は前述のガラパゴス文化再評価の流れで考えると軽視できない物がある。

 

その意味で五郎丸の今回の移籍は、全盛期に行ってしまったことで国内ラグビーリーグの話題が一気に収縮してしまった感はあるし個人としても活躍できなかった。挑戦したことに意味はあるけどもタイミングを考えるともう少し後でもよかっただろうし、五郎丸個人もラグビー界も共倒れのような形になってしまったことは否めない。

改めて日本人スポーツ選手の海外挑戦が持つ意義について考えさせられるケースなのではないだろうか。誰が行くのか、どのタイミングでいくのか、国内リーグの盛り上がりと個人の海外での活躍とどちらがそのスポーツにとって最適なのか。

実はレベルの高さを求めて海外に行くよりも、国内で盛り上がっている「雰囲気」のほうが「興行」ということを考えたときに大事なのではないか。そういうことも今回のことで改めて分かった。国内リーグを盛り上げて、個人ではなく代表チームが海外の代表チーム相手に通用することのほうが日本のスポーツ界にとっては理想的なのかもしれない。また国内リーグを海外に行かなくてもすむレベルまで強化したほうが最終的には代表チームも強化できる。

もちろん海外で個人がレベルアップすることが代表の強化にはつながらないというわけではないけども、その挑戦は時として国内リーグの盛り上がりを減衰させることもある。特に国内リーグ基盤が脆弱なマイナースポーツほどそのことを考えなければならないという事例が今回の五郎丸海外挑戦の総括であるように思う。