elken’s blog

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悲報、元日本代表司令塔の遠藤保仁さん無事衰える

遠藤保仁といえば「ヤット」として親しまれガンバ大阪でも日本代表でも一時代を築いた選手であるが、いよいよその遠藤保仁にも衰えが見え始めてきている。直近の試合ではベンチ入りしたにもかかわらず出番がないというかつての遠藤からは想像もできない事態に陥って栄枯盛衰を感じさせる。

 

しかしあえて擁護するならばむしろ遠藤保仁はこれまで長くやって来れた方である。ほんの数年前まで日本代表の中核であり、元代表監督ハリルホジッチが就任したときにようやく「遠藤体制」に別れを告げたほどそれまで日本代表は遠藤保仁に頼っていた。

また日本代表における「スター性」という意味では若干KinKi Kids堂本剛の雰囲気を感じさせるところもあり世間的な知名度と人気を誇った。

岡田ジャパンでは日本代表をベスト16に導き、ザッケローニもアギーレも遠藤保仁を中核に据えた。2006年のドイツワールドカップでメンバー入りしながらも出場できなかった時代から上り詰め、JリーグAFCアジアチャンピオンズリーグや数々の代表選で活躍しその後の二度のワールドカップに出場したことは偉業だ。

海外移籍は一度もせず国内に留まりながらも代表の司令塔に君臨したという偉業は今更説明もするほどがないほどレジェンドである。

Jリーグでも日本代表レベルに成長できる」ということを海外移籍が持てはやさせる風潮の中でも示し続けた功績は大きい。

遠藤保仁

だがそんな遠藤保仁にもついに衰えるときがやってきた。選手寿命の短いサッカー選手においてむしろこの年齢までトップレベルでやって来れたことが奇跡であり同世代の黄金世代の選手も続々と新しい移籍先を探し、そして新しいキャリアを歩み始めている。

現にガンバ大阪は勢いのある若手選手が育っており確実に世代交代へと進みつつある。

また遠い海の向こうでも遠藤保仁が愛するバルセロナでもシャビ・エルナンデスカタールに移籍しアンドレス・イニエスタセルヒオ・ブスケツというレジェンド選手にも陰りが見え始めている。「日本のシャビ」はいよいよ第二のキャリアを歩む時期に来たのかもしれない。

かつて同じアンダー世代のワールドカップに出場し好成績を収めたシャビに続き、今遠藤保仁が第二のキャリアを歩み始めようとしている。

 

もちろん「引退」に関してはまだ早い。

同じJリーグなら黄金世代のメンバーは現役であり、三浦知良も現役である。フィジカルではなく頭脳や技術を重視したプレースタイルならばまだ息が長い選手であることは間違いない。

数年後本田圭佑Jリーグに復帰した場合どこかのクラブでザックジャパン時代のコンビを形成してくれれば懐かしく甘美な日々が蘇るだろう。遠藤と本田がタッグを組むのであれば自分自身毎試合現地に見に行きたいほど思い入れがある。

 

しかしもう一つ欲をいうのであれば監督業にも期待したい。眼・術・戦という著書を読んだ時改めて遠藤の物事の見方や発想に胸を打たれた。今の日本にこのような視点で語っている人はなかなかいないというほどの独自の視点が彼にはあり、ある意味欧州基準、いや欧州や南米以上の鋭い視点で見ているのではないかと感じさせられた。

もしかしたら日本のグアルディオラはヤットかもしれない、そう感じさせるほどの戦術眼が彼にはある。各国の理論家や戦術家に匹敵する、いやそれ以上の戦術眼がある。かつて日本がようやく国際的地位を築き始めていた中で先進的な戦術思想である航空主兵論を唱えた山本五十六のような先見性がヤットこと遠藤保仁にはある。

 

プレースタイル上長らく現役で通用する才能はあるのだが細々と現役続けるよりも監督としてもう一度トップクラスの輝かしい実績を作り出せる能力があるだろう。

むしろヨハン・クライフジョゼップ・グアルディオラディエゴ・シメオネは監督業によって現役時代以上の名声を獲得している。こういった例はあくまでスペイン基準の例に過ぎずまだ、日本人に求めるレベルではないのかもしれない。しかしその「スペイン基準」のレベルを求めても答えてくれそうなのが遠藤保仁もである。

日本という国はあらゆるジャンルにおいてブレイクスルーを引き起こす人材が現れそのジャンルのトップを走る国に追い付いてきた国である。今サッカーにおいてもそういった先進国基準の人材が現れる時期に来たのかもしれない。遠藤保仁という「異色の天才」が下す結論にサッカーファンはこれからも注目せずにはいられないだろう。