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elken’s blog

ジャニーズとサッカーを中心にあらゆることを評論するブログ

本当にロシアでFIFAワールドカップをやるの?

これほど来年ワールドカップだという実感がない年も珍しいほどに来年のロシアワールドカップへの実感がわかない。ワールドカップ前年はたいていもうすぐワールドカップという雰囲気になるが、今回に関しては「ほぼ空気」という状況だ。

 

世間的な扱いはもちろんのことサッカーファンの間でも「ロシアでワールドカップが開かれる」という雰囲気は漂っておらず「言われてみれば来年ワールドップだな」という印象しかなく、ロシアという国で開かれる事に対してはもはや何のイメージも無いという状況に近い。

サッカーファンのブログやサイト、掲示板などでもサッカー自体への展望はあるのだが「ロシアでの大会」という事に関して語っている人はほとんどおらず改めて日本人のロシアへの関心の無さが浮き彫りになっている。

領土問題のこともありほとんどん日本人はロシアに好意的なイメージを持っておらず、冷戦も長く続いたため隣国にもかかわらず交流がそれほど活発化してこなかったという歴史的背景が存在する。

 

それでも一部ロシア好きは存在するが、ほとんどが軍事や兵器、社会主義ソ連時代への関心、もしくはフィギュアスケートなどのウィンタースポーツへの興味に限られる。音楽や芸術、文学に関しても一定の関心を集めているがそれほど人気な国ではなく、その一部のロシアファンは今度は逆にサッカーへの関心がないことが多い。

自分のようにロシアもサッカーも好きという人は少数派であり、サッカーに興味はあるけどロシアには興味ない、ロシアには興味あるけどサッカーには興味ない、そもそもどちらも興味がないという人の方が多数派である。

ブラジルの時は「ブラジル=サッカー」というぐらいサッカーのイメージが強い国での開催であり、「カーニバルやお祭り好きのラテン気質の国」という国のイメージもあり本大会へのポジティブなイメージをしやすかった。

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しかし日本人のロシアへのイメージといえばたいてい冷たく暗いネガティブなもので、どうしてもロシアでのFIFAワールドカップという事に前向きなイメージを持ちにくい。それに加えて現在経済制裁中の国であることも盛り下がる要因になっている。

実はロシアのGDPは韓国よりも低く、国民一人あたりのGDPとなると世界で70位ぐらいに今経済が落ち込んでいる。

ロシアでのワールドカップ開催が決まったときはまだ経済制裁も行われておらず経済も上り調子でBRICSとして次世代の大国のように扱われていたが、今のロシアは経済成長も鈍化しもはや大国とは言えない状況になっている。

それゆえに大会期間中にロシア人が自国の大会を盛り上げることは想像しがたい。ロシアに決まったときは「2018年のロシアは凄いことになってて派手な大会になるだろうな」と想像していたが、今現在「過去最高に地味な大会になりそうだな」という展望を持たずにはいられない。これでドイツ代表が優勝すれば新鮮味にも盛り上がりにも欠け、誰もが白ける大会になりそうである。

 

ロシア人は今ソ連時代末期のように日々の生活のことが大事であり、悠長にサッカーを楽しんでいる場合でもないのだろう。南米人の場合は貧困の時もサッカーは生活の一部であるが、ロシア人の場合貧困の時共にあるのはアルコールである。

大会期間中の民間の消費にも期待できそうになく、マイナーな組み合わせの試合をチケットを購入してまで観戦しに行くこともそれほど盛んには行われないだろう。今ロシア人自体がそもそも来年のワールドカップに盛り上がっておらず、ロシア側も積極的な広報を行っていない。「毎日忙しくて貧しいのにワールドカップどころではない」というのが彼らの本音かもしれない。

 

それに輪をかけて今ロシアを恐怖に沈めているのがテロである。最近サンクトペテルブルク中央アジア出身者が地下鉄でテロを行い世界に衝撃が走った。このことから「テロで危ないロシア」というイメージも出来上がってしまい、積極的な海外からの観戦者も多くはないだろう。

とはいえここ最近ワールドカップは南アフリカ、ブラジルと安全とは言い難い国での開催が続いており世界のサッカーファンはもはやこのような状態になれているかもしれない。南アフリカの時もブラジルの時もなんだかんだで盛り上がり、世界中から観光客が訪れた。むしろロシアの方が過去二大会と比べると環境の面では整っているとすら言えるほどだ。南アフリカやブラジルは民間人に銃が出回っているが、少なくともロシアで銃の所持はそこまでメジャーではない。

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しかしそもそもロシア自体があまり観光に向いた国ではなく自由な観光や安全な観光はまだ完全に保証されているとは言い難い。公権力は腐敗しており、役人は親切ではない。タクシーなどは不当な金銭を要求してくる上に、観光は計画的な日程を報告しなければならない。また日本では考えられないような不良も多く、暴力に巻き込まれないとは言い切れない。海外旅行初心者にとっては厳しい国であるのがロシア連邦の実態である。

自分自身はそういったレアな国やマニアックな国が好きであるためロシアのこういった文化や風土も好きなのだが、様々な要因によってメジャーな観光先にはならないのが実情だろう。美しい物はとても多い国であり一度はいってみたい国だがカジュアルさはなく敷居が高い。

ただヨーロッパからは近いため、南アフリカやブラジルの時に比べるとヨーロッパからの観戦者は多く見込めるかもしれない。試合が行われる地域が欧州方面に集中しているのも移動距離の負担を軽減することに加えて観光客の増加を意識しているからだろう。またロシアは西に行けばサッカーが人気になり、東に行くほどアイスホッケーが人気になるという文化事情もある。もしかしたらロシア東部と西部では盛り上がりに顕著な差が現れる可能性もあるのではないだろうか。

 

しかしこういった開催前に盛り上がらない大会は往々にして始まってみれば予想外に盛り上がることが多い。サッカーでは何が起こるかわからない、ファンタスティックなプレーの見られる試合が行われれば劇的に展開は変わるだろう。すべてはピッチ上でボールを操る選手たちにかかっている。

サッカーには奇跡を起こす力もある、熱狂を呼び起こす力もある。

ロシア代表の活躍に加えて各大陸の予選を勝ち抜いた精鋭のチーム同士がぶつかり合えば必ず熱狂は訪れるだろう。サッカーとはそういうスポーツだ、世界に熱狂をもたらす魔力がある。いよいよ1年後に迫ったワールドカップ、どうなるか様子を見てみよう。