elken’s blog

ジャニーズとサッカーを中心にあらゆることを評論するブログ

果たしてジャニーズは海外で人気になるべきなのだろうか

日本の食料自給率は実は特殊な計算方式で偽っているだけで、本当はそこまで重要ではなく一部の利益団体が得をするためのものでしかない。むしろコンテンツで外貨を獲得して石油を輸入することの方が大事だと言われる。

 

日本の経済構造自体も一億総中流と言われた時代は過去のことになり、一億総下流社会が到来している。日本人の中だけで安く削り合いをしていくのはもう限界が来ていて、アートやコンテンツ、体験を海外に向けて出していかなければいくら内需大国とはいえ限度は目前に迫ってきている。

 

そんな前提はともかくとして、自分は最近のジャニーズについていろいろと考えていることがある。

最大の転換点は、我らがジャニー喜多川社長が崩御なさった後にどういった変化を迎えるという事であり、これは全てのジャニーズファンに共通している目前の課題だ。

 

そもそもジャニーズ自体、ここ数年間で激動を迎えていてSMAP解散に始まりネット解禁に踏み切り大きく変わりつつある。

もし仮にジャニーズファンの間で「SMAP解散以降、ジャニーズはよくなったと思うか?」というアンケートを取ったら意見は割れるはずだ。

嵐の存在感がかつての黄金期SMAPのレベルになったかといわれればこの年月ではまだわからない。ただHey! Say! JUMPやSexy Zoneが育って、King & Princeがヒットしつつあるというのはポジティブな変化なのかなという印象はなんとなく感じる。

 

ジャニーズを総評すると今後の見通しとしては、「あと10年は戦える」というのが正直な予想で、それは強固な国内の支持層があるからであり、日本経済の内需自体がまだ諸外国と比較すれば裕福だからだ。

もう日本の男性層は終わりかけていて今後かつてのように華やかなオタク文化を支える可能性は少ないが、まだ女性層は活気がある。日本経済自体もそろそろ女性中心の経済構造に切り替えていかなければ、様々な要因によって活気を削がれている男性主体向けのやり方ではもう成り立たないのではないかとすら思う。

ガールズの情熱というのは21世紀をリードしていくといっても過言ではないし、メンズは特に日本においては完全に弱り切っている。

 

その意味で今後ジャニーズが日本の世相を活気づけるのであれば大いに歓迎だし、あわよくば海外進出をしてより外貨を獲得する存在になればコンテンツで生きていく国として日本の寿命も延びる。

 

この事に気づき本当に力を入れてなおかつクオリティが非常に高いレベルになっているのがK-POPで、ご存じのとおり防弾少年団がBTSとして国際的な名声を得ていることは連日報道されている。

 

かつてSMAPや嵐がアジアで公演をしていたり、Sexy Zoneが「アジアNO.1のグループになりたい」と語っていたりしていた時期とは状況が違う。正直、東方神起やBIGBANGまでならジャニーズも本気で国際化に力を入れれば対抗できると思っていた。ただ防弾少年団がここまでの存在になると、「アジアNO.1のグループ」になるというのは、もはやそれは世界の音楽シーンを席巻するレベルの存在になることを意味する。

防弾少年団だけではなく、SVENTEENやWanna Oneの勢いも凄まじい物がある。

日本に先駆けてIT化を国策で実行したこともあり、韓国はネットの使い方に置いては日本のメディアよりよほど先んじている。それは韓国経済の内需が脆弱であるからこそ国際化に打って出なければならなかったという宿命もあるからだし、日本や中国に比べて小国であるからこそコンテンツで目立たなければならないという反骨的な愛国心も多少なりはあったように考えられる。

 

確かにジャニーズは、ガラパゴス化して鎖国をした方がこの10年は戦える。しかしそれはジャニー社長という時代の指導者が存在し続けるまでの話であり、崩御以降のことは分からない。

社長陛下亡き以降のジャニーズ事務所は否応無しに時代への適合と変化を強いられる時代が来る。

日本の歴史で言えば徳川幕府の統治する江戸時代が終わり、国際化の波に晒される明治時代が来る構図と似ているかもしれない。

ある意味で鎖国をして、幕藩体制という枠組みの中でそれぞれの藩、つまりそれぞれのグループが群雄割拠していたジャニーズの時代が終わり世界と戦わなければならない時代が来る。もしくは国内でもジャニーズ事務所の地位を脅かそうとする勢力が現れるかもしれない。今までは国内の寡占化によって成り立ってたこのジャニーズ幕藩体制もいよいよ近代化が迫られている。

 

ジャニーズに近代化が必要だということを理解しているメンバーは現時点でも少なからず存在するし、中にはそのことを強く認識して事務所を出て行ったメンバーも存在する。

 

ただ明治維新によって成し遂げられた統一国家によって、逆にそれぞれの藩の文化が失われたように、やみくもな国際化はジャニーズという文化にとって必ずしも最良とは限らない。

ジャニーさん的、あるいはジャニーズ事務所の中の独自のシステムによる選考やファン文化によってデビューしていくメンバーにもやはり魅力がある。

韓流というのはいわば日本に置き換えれば、福士蒼汰や山崎賢人がキレキレのダンスを綺麗に揃って歌っているようなものだけれども、じゃあそんなジャニーズを見てみたいかと言われればそれは違うような気がする。

その国のトップ層のイケメンがフルメイクでハイスペックなダンスを披露することを日本人は求めていない。

 

例えばキンプリは本当にジャニーズ的であり、日本人の好みにも合う。

TWICEを共演した際に自分たちのダンスをどう練習しているかと言う質問にも「自分たちはそれぞれが自由にやって個性を出しているので、もはやよくわからない」と答えるのがジャニーズらしさといえばらしさだ。

 

日本人が求めているのアイドル像という意味ではこれがまさに王道で、このグループももまた国際的なコンテンツになる可能性を秘めている。

韓国のGFRIENDが清純派の王道ガールズグループとして6人のメンバーで活動していたら、今では日本でも知られ始めている。その逆パターンとして、同じく6人のKing & Princeが正統派王子系統のグループとして海外を席巻するという未来も見てみたい。

GFRIENDは「ガールフレンド」と直球的なネーミングならば、King & Princeも「キング」と「プリンス」でよりダイレクトな名前だ。

Sexy Zoneに関してはよりダイレクトなので、世界に響く存在になってほしいと願わずにはいられない。

 

基本的に自分はジャニーズにもっと世界を目指してほしいという立場でいる。

これだけ素晴らしく面白い物が、日本人だけしか知らず内輪の身内だけで終わるというのは実にもったいない!

なんとかしてこの面白さを世界に知ってもらいたいという思いもあるし、そういった思いで常日頃活動に励んでいるメンバーも増えてきているというか、むしろ多数派になって来ている。

ジャニーズの近代化、いや未来化に期待したいし、今のこの事務所にはそれぐらいできるヤバいエゲついないメンバー達が絶対に集まっていると思うし、そう信じたい。