この3人はテクニックがあるうまいサッカー選手で言えば、間違いなく3トップだと思う。
この三人が現代における技術的に最高の3人でありもしかすればサッカーの歴史においても大きな存在かもしれない。
テクニックがある順番に選手を並べればこの3人がトップ3だ。中盤においてもペナルティエリア内においても相手に囲まれながら密集で抜群のテクニックを発揮する。
メッシが密集を突破し、ネイマールがトップレベルの相手をもてあそび、イニエスタが囲まれながらでも極上のパスを出すシーンは多くの人々を感動させる。
しかしこの3人それぞれかなり特色のあるボールタッチをして同じテクニシャンといえども微妙に異なる。
たとえばリオネル・メッシはトップスピードでの細かいボールタッチや切り替えしが非常にうまい。
最大速度でのボールタッチのうまさ、密集地帯での細かい動きで言えば、この3人の中で一番。メッシは恐らく史上最も狭い場所で最も早くプレーできる選手。そして切り返しやアジリティ能力、加速能力も高くフィジカル的にもボディバランスが優れている。そこに世界最高峰のテクニックが加わるのだからもはや止めることは不可能。
一人で密集のブロック守備をずたずたに切り裂く。サイドからも中央からも敵陣に襲い掛かり、抜群の決定力を持つ。まさに神と言っていい存在だ。
とにかくボールタッチが細かく、なおかつ速い。ボールを持った状態でメッシより早い選手はいくらでもいるがボールを持った状態で複雑な狭いスペースとなったときメッシより早い選手はいない。ボールを持ちながら誰よりも速く動くことができるのがメッシの特徴だ
次にネイマール
ネイマールの足技の多様性や意外性、アイデアはメッシを凌駕してるかもしれない。足技の豊富さや意表を突く動きにおいてネイマールは素晴らしいものを持っている
メッシはあまり複雑な足技を得意とするタイプではない。しかしネイマールからは無限の足技が次々と出てくる。ソンブレロをスペインのトップリーグで実践することはネイマールにしかできない。それをやろうという発想、そして成功させる技術、全てが高次元にある。メッシもやればできるだろうが実践レベルまでブラジル流のプレーを極めている選手はネイマールだ。
ネイマールは華やかなテクニックを魅せる典型的なブラジル流、そしてメッシは見せる技よりも猪突猛進的にガンガン進んでいく典型的なアルゼンチン流と言っていいかもしれない。
最後にイニエスタ
イニエスタにはメッシのパワフルさやネイマールの派手さはないが頭脳を駆使しまるで宇宙人のようにすべてを読む。流れを読みさりげなくそして効果的にプレーする。なぜ相手を抜いているか理解できないようなドリブルで敵を抜き去る。
それはまるで基本的で感嘆のように見える。トップリーグの選手がなぜあんなシンプルなプレーに抜き去られるのだろうかと思ってしまう程にイニエスタは相手を翻弄する。
本当に頭がいい選手の典型だ。脳の構造が宇宙人的といえるくらい、不思議なことをする。
非常に玄人好みな選手だと思う。そして周りとの関わり合いが非常にうまい。チーム全体の流れを一瞬で変えることができる。この部分ではメッシやネイマール以上だと思う。
ドリブルなどの個人の力はもちろんあるがメッシやネイマールほどではない。
その代り周りとか関わったときの総合力で言えばその2人を超えるかもしれない選手。そういう見えない部分でのテクニックがイニエスタは抜群に優れている。目に見えないテクニックがイニエスタの真骨頂だ。
ネイマールやメッシが周りのために全部やってくれる選手ならイニエスタは全部自分でやるというよりも、周りの能力を強化する補助技使い的な選手。
そして周りを補助することで自分も更にすごくなるタイプ
これはまさにスペイン的だと言える。
結論
アルゼンチン流の頂点、早い動きをしながらのテクニックではメッシ
ブラジル流の頂点、複雑で意外性のあるテクニックではネイマール
スペイン流の頂点、見えないさりげない気の利くテクニックではイニエスタ
炎のように圧倒的な力を持つのがリオネル・メッシ
水のように姿かたちを柔軟に変える変幻自在な能力を持つのがネイマール
そして風のように目には見えないが、その能力ですべてを操るのがアンドレス・イニエスタ
この3人が同時に在籍するバルセロナはまさに奇跡である。素晴らしいテクニックをこれでもかと堪能することができる。
バルサは芸術という面においても最高のショーを提供する。
そしてその中心にいるのは紛れもなくメッシ、ネイマール、イニエスタという世界最高峰のテクニシャンたちだ。