elken’s blog

ジャニーズとサッカーを中心にあらゆることを評論するブログ

最近の高校生クイズは簡単になり「次元が違う」感がない

今の高校生クイズは「まぁ頭のいい子や知識欲のあるなら人なら知ってる問題だろうな」という問題が多い。

頭脳の甲子園時代は「そんなもの知ってるわけないだろ!」という超マニアックな問題が出ていた。

さらにクイズというだけではなく科学者から出題されるような大学レベルの問題も解かされていた。

 

たとえば毛利元就の息子3人を答える問題は確かに難しいし知らない人の方が多いが歴史に興味がある人ならしっかり覚えてそうな問題だ。

また「ピラミッドを意味する言葉で○○を打ち立てたというように使われる言葉は」というのも簡単すぎる。

これが全盛期の問題なら「金字塔を打ち立てたという慣用句に使われる金字塔とは何のことか」という問題にされて「ピラミッド!」と答える人がいたはず。

~を打ち立てた、というのは金字塔がメジャーなのですぐ推測できる。

一方金字塔がピラミッドだということを知っている人はかなり読書家であったり辞書を引く癖のある人じゃないと知っているはずがない。

「青天の霹靂~」のあたりでカミナリと即答した問題もあったがこれも霹靂=カミナリというのはそこそこの進学校の生徒なら誰でも知っていそうな問題ですぐ推測できそう。この流れならばどうせ霹靂の意味を答えさせる問題だろうと推測がつく出題だ。

都道府県をあいうえお順にしたとき愛知~」という問題も、おそらく定番で「最後に来るのはどこ?」というのも定番だろう。

これが全盛期なら「和歌山!」と即答した後に「ですが~真ん中に来る県はどこ!?」となっていたはず

こういう裏の裏を行くような問題はなくて単純に速さ勝負になっていて面白みがなかった。

 

実際ツイッターにも「私でも応えられるような問題を出している」というツイートが多くあった。

全盛期の速押しでは「フランス語で鼻のことを何というか」で答えが「ネ」というのがあった。

こんなことまで知っている高校生を見たかったが「徳川慶喜」「李舜臣」など小学生でも知っている問題を浦和高校開成高校相手に出した。

彼らになら徳川将軍の10代目あたりを出してほしかった。

 

とにかく現在の高校生クイズは勉強熱心な人なら知ってるだろうなという問題が多い

ある程度の進学校に行っている人なら知っていそう感がある。

昔の高校生クイズはそんな進学校に行っている生徒でもわからないような次元の違う問題が多かった。

その辺の進学校で頭いいと言われてる生徒がみんな落ち込むレベルの難問のオンパレードだった。

だからこそ答えられたときにうれしい。

今回は視聴者が答えられるような問題も多かったし、答えられない問題でも「これはクイズの定番問題なんだろうな」というのが多かった。

本当に凄いなという問題は数えるほどしかなかったし定番をひねくったような問題がなかった。「わりと素直に出してくるんだな」「クイズ番組でる生徒なら過去問調べて覚えてるだろうな」という問題が非常に多い。

高校生クイズに勝ちあがるような生徒はそこまで予想して覚えていそうだがそんな工夫は何もなかった。頭脳の甲子園時代はガチの天才じゃなければ通用しないハイレベルな戦いだったが今は地域の有名進学校で上位の成績ならば普通に通用してしまう簡単なレベルになっている。

 

あとはやっぱり時間をかけて解くような問題が少なく、単調になっている。

結局速押しは瞬発力勝負だ。

頭の良さってそれだけじゃ測れないもので科学者から出題されるような問題にチームの知識総動員で取り組む姿を見たい。

これは3人制から2人制にした弊害が出ている。それほど難しい問題をだせなくなった。それによって男だけのガリ勉集団が消え、カップルで出るようなケースも増えたのも「勉強にだけ青春を捧げるのはかっこわるい」という風潮を生み出しレベルを下げてしまった。ガリ勉3人の男グループや女子グループが無双してる時の方が面白かったが今は青春感を無理に出そうとしている

知ってるわけがない、全員不正解を想定したような問題でまさか解く奴がいるという展開を見たいのである。

数学オリンピックで正解率が最も低かった問題!とかを出すなら盛り上がるだろうし実際に頭脳の甲子園時代に出されたエジプトの古代文字ヒエログリフを読解する問題なんかは最高だった。

チェスプロブレム(=詰将棋のチェス版)をとかせるようなものもありかもしれない。

開成田村や伊沢がギリギリ答えられるような問題をみたかった。

ああいった問題が出されたときは興奮したが今はまぁ優秀な子なら知ってるだろうなぁという問題ばかりだし、視聴者が簡単に解けるような問題まで大量に出される。

そういうのは予選でやれと。本戦でやる問題じゃない。

例えるならばワールドカップ本戦をみたらアジア1次予選レベルの試合が行われていたようなものである。

ワールドカップ本戦でみたいのは超一流選手でさえ決めきれないとか、そういう選手の超絶技巧であって「まぁちょっとすごい程度」ましてや「下部リーグ所属でもサッカー選手なら誰でもできる」ようなものではないのである。

「なぜこれを知っているんだああー!?」→高校生「~で見ました」

これを見たいのである。

サッカーでいう「スーパーゴールがきまったあああ!」というような凄味がない。どれもこれもプロなら決められるゴールばかり、つまりそれなりに勉強している学生ならば答えられるレベルの問題で高等テクニックがなく盛り上がりがないのである。ワールドカップベスト16以降の試合を見たいのに地域予選を魅せられている感覚である。

 

今回の高校生クイズにはクイズを志している子なら誰でも解ける、おまけに視聴者まで解けるような問題ばかりだった。

ただそれでも「極度の学力偏重」に対して不満があるし、上手い事青春感、アトラクション感、高校生感と異次元感をミックスしたようなものをめざして最高のバランスに仕上げてほしいなと思う。

この番組を応援している者としてその試みをスタッフの方々には頑張ってほしいなと思う。

そしてもちろんその最高峰を目指す高校生たちにも頑張ってほしいなと思う。

【大学受験ディアロ】映像授業と個別授業の良いトコ取り