elken’s blog

ジャニーズとサッカーを中心にあらゆることを評論するブログ

「アンダルシアに憧れて」というジャニーズに受け継がれる名曲

「アンダルシアは選ばれた人しか歌えない」とジャニーズは口にする。

そんな伝説的な曲が「アンダルシアに憧れて」という曲だ。元々は近藤真彦から始まったジャニーズのこの伝統は今の受け継がれ若いメンバーたちにも歌い継がれている。

ジャニーズの素晴らしいところは昭和からの伝統を継承しそれが今も若手メンバーに歌い継がれることである。たとえばAKB48モーニング娘。おニャン子クラブの全盛期の曲を歌う事はほとんどないが、ジャニーズの場合は2000年代初頭の名曲も未だに少年倶楽部などで歌われ、更にそれ以前の昭和の曲も歌われる。そうやって若いファンが昔の曲も覚えていくという伝統の良さがある。

自分自身この「アンダルシアに憧れて」という事をリアルタイムで聞いていたわけではなく、最近のジャニーズを好きになってから知った曲でもある。しかしそれゆえに本家の近藤真彦の凄さも理解出来たり過去に思いを馳せたりすることもできる。

実際このアンダルシアは舞台背景で言えば昭和であり1960年代の香りがある。

「ボルサリーノをイキにきめ」という歌詞は今若い男性でボルサリーノの帽子をかっこつけて使う人はなかなかいない。しかしジャニーズの世界観ならばそういうかっこよさに違和感がない。

 

ジャニーズはどこか昭和の雰囲気を守り通してもいる。そのシステムはアナログだと揶揄される時もあるが同時に少年倶楽部などを見ると、当時の人々が見ていたであろう景色を見ることもできる。本来エンターテイメントやパフォーマンスはこういった者なのではないかという昭和の雰囲気がある。

アンダルシアに憧れて

ジャニー喜多川自身もともとはアメリカでみた1950~60年代のエンターテイメントからジャニーズの着想を得ている。実際1962年から初代ジャニーズは始まりもはや半世紀以上の歴史がある。

ジャニーズのパフォーマンスにはそういった歴史の重厚さがありこれだけの年数を一つの事務所だけで受け継いできた芸能事務所はなかなか存在しない。特に男性アイドルグループでは世界屈指の歴史の長さがあるだろう。

まだ歴史の重みでは敵わないがアイドル界におけるシルクドソレイユや宝塚歌劇団のような存在と言っても決して過言ではない。

 

そんなジャニーズにまさに伝説として受け継がれるのがこのアンダルシアである。今でも少年倶楽部でジュニアが披露し、これまでも選ばれた伝説的なメンバーによってうけつがれてきた。少年が夢見る大人のかっこよさを表したこの曲はどこか儚さも感じさせる。闘牛で有名なスペインのアンダルシア地方への憧憬が「アンダルシアの青い空 グラナダの詩が聞こえた」という歌詞には表れている。

また「ヤバイことになっちまった」「コルトはオレのパスポート」という危険な関係も示唆されている。

最期は激しい痛みが体を電光石火で貫きはみ出し者の赤い血が流れる。そういった儚い最後もこの曲には表れており、情景を想像させる。最後悲劇に終わることで「はみだし者」の儚い人生が美しく描かれており、その映画のようなシーンに思いを馳せる。

 

硝子の少年や青春アミーゴのようにジャニーズの曲にはこういう情景や旅情を誘う曲が多い。それがジャニーズに受け継がれる名曲ともいえる。情景が描かれた曲をジャニーズのメンバーがかっこよくパフォーマンスすることで更にその曲の世界観は深みを増す。

本来ジャニーズはそう言った真にかっこいいことをするための存在でもある。リアルでしたらかっこがつかないようなものもジャニーズが作り出すエンターテイメントの世界ではそれが様になってかっこよく見える。それゆえにその幻想に誰もが憧れる。少しキザなことをやるぐらいがジャニーズでもある。

アンダルシアに憧れてはまさにその歴史の中で受け継がれてきた名曲でもある。これからのまだジャニーズにもなっていないような世代の人々にもこの憧憬を誘う曲は受け継がれていくに違いない。