もうすっかりプレミアリーグの中堅クラブに落ちぶれてしまっているのがアーセナルだ。どうせ順位は低いだろうがもはや調べる気にもならず、一応プレミアの強豪だった日々がもう遠い過去のように思えてくる。
マンチェスター・ユナイテッドは今季順位だけは立て直しつつあるが、アーセナルはもはや暗黒期に本格的に突入しようとしている。
なぜこうなったかといえば戦犯はもちろんあの監督だろう、そうアーセン・ベンゲルだ。
これまでも散々早く解任しろと騒がれていたが一向にその座から降りようとしない。さすがに昨シーズン、チャンピオンズリーグ出場権を獲り逃した時これで解任されるだろうと思いきや何食わぬ顔で今季も指揮している。
このクラブに未来は無いと愛想を尽かしてアレクシス・サンチェスやメスト・エジルもクラブを出て行こうとしている。今後名選手がこのクラブにやって来る可能性はさらに低くなるだろう。
今季のアーセナルはチャンピオンズリーグに誰かいないよなと嘲笑の対象にされており、完全にかつての威厳を失っている。
ワイバルセロナサポ「アドバイスがあるとするならば監督の解任こそが最大の補強だ」
アーセナルサポ「そんなことは分かってる!」
もう誰もがベンゲルこそが真の聖域だとわかっているのになぜか切られない。アーセナルサポーターの誰一人もはやベンゲル擁護してなくて草も生えないですよ。
一瞬アッレグリ就任の噂があったが結局はCL出場権逃したのにベンゲルが居座る始末だからさすがネタクラブと言われるだけある。
グーナーの方々「これがプレミアの笑いやで」
選手個人が聖域となるクラブはよく見かけるが、監督が聖域になっているクラブはあまり見たことが無い。監督の交代が相次ぐ現代サッカー界においてここまでの長期政権はレアになっている。
逆に同じく凋落しているACミランは監督を変え過ぎてて「OB監督ガチャ」と揶揄されている。すぐ監督を変えるミランと、一向に変えないアーセナルがお互いを見習えばちょうどよくなるのではないだろうか。
いっそのことベンゲルがACミラン、ガットゥーゾがアーセナルの監督に就任したほうがかえって上手く行くのではないかとすら錯覚するレベルにある。
アーセナルとしても「伝説の無敗優勝」の功労者であり、長らく少ない予算で切り盛りしてCL出場権だけは獲得するという芸当をやってのけてきたベンゲルには恩義があるのかもしれない。
日本でも名古屋グランパス時代を知るファンは多く、ベンゲル人気は不思議と根強い。
ただそんな古参ファンですら幻影から目覚めるほどに最近のベンゲルは衰えを隠すことができていない。
サラリーが高いことも含め、そう簡単に他のクラブが雇えるわけでもないのが難しいところだ。
日本人の夢としては代表監督に就任してほしいという願望もある。
「ベンゲルJAPAN」は見てみたいが、今ではむしろ避けたがる人の方が多いだろうか。いつかフランス代表監督をやるか、それとも引退して解説者になるのか、それともまだまだ「やめへんで~」とアーセナルに居続けるのか。
晩節を汚しているという表現はあまり使いたくないが、かつてのキャリアが華やかだったがゆえに夢や思い出を壊してほしくないというファンも多いだろう。
「Wenger out」というのはこれ以上惨めな姿を見せないでくれという言葉の裏返しでもある。
アーセン・ベンゲルといえばまだ獲得していないタイトルにビッグイヤーがある。
流石にもう今のベンゲルがチャンピオンズリーグ優勝を狙えるチームで指揮するのは難しいしその能力も既に存在しないだろう。狙えるビッグタイトルがあるとするならばやはり代表を指揮してのワールドカップだろう。
今では「お笑い監督」といった扱いをされているがワールドカップを獲得すれば評価が大きく変わるはずだ。いっそのこと早めにクラブの指揮から引退してナショナルチームの指揮に専念すればワールドカップも夢ではない。
ロシアワールドカップ後にフランス代表監督に就任すればちょうどレ・ブルーの全盛期とも重なる。
これ以上晩節を汚さず潔く勇退すればまだチャンスはありますよベンゲルさん、そんな甘い言葉をささやく以外にこの監督をエミレーツスタジアムから遠ざける方法はなさそうだ。