婚活という言葉がメジャーになってからもうかなりの時が過ぎこの言葉は世間に定着している。お見合い結婚というものが廃れ、自由恋愛市場になったことで自主的に結婚のために活動をしなければ結婚はできない時代になってきている。
誰もが当たり前に結婚していた時代は遠い昔、今では50歳までに一度も結婚したことが無い人の数は男女ともに増えており生涯未婚率は年々高まってきている。
そこに危機感を覚えたのがかつて女性芸人であったアジアン隅田であり「ブスいじりが結婚から遠ざかっている」との理由で婚活に集中するため芸能活動を休止していた。
そんな話を聞いたのが数年前であり、存在すら忘れかけていたところにニュースが入ってきた。
どうやら上手く行きかけていた婚活で破局しすべてが白紙に戻ったようである。
その結婚候補だった相手は父親が九州で開業医を務めるイケメンで、ほぼ結婚寸前まで行っていたらしくアジアン隅田としても東京を離れて九州に移り住む覚悟でいたらしい。
最初は東京を離れたくなかったにもかかわらず覚悟を決めてこれか本当に結婚するというところですべてが白紙に戻るというなんとも悲惨な末路になってしまっただけに同情を禁じ得ない。
この年齢の女性にとってまさに1年というのは重要な時間でありそれが無駄になってしまうというのは想像以上に精神的に喪失感があるに違いない。若いときの恋愛とは違って本当に結婚を想定した恋愛であるだけに失敗は致命的ともいえる。
そしてその婚活生活の実態も興味深いものとして報道されている。
・芸人時代にの収入は飲み代や合コン代に消えたためカフェのバイト生活で補う
・友達に男性を紹介してもらったり、合コンに頻繁に出席
・九州ではカフェを開業するつもりだった
・イケメン医師からは最終的にふられる
おそらくこのニュースを見た人は「高望みすぎ」とか「結婚できずに終わりそう」というかもしれないけども、こういう人を笑ってはいけないと思うし、笑ってたらいつか自分がそんな目に合う。
これだけ結婚することが難しくなってきている現代で諦めずに頑張っているだけでも素晴らしいことであるし、婚活をしている人を馬鹿にする風潮ができてしまうと誰も努力をしなくなる。
ただ結果的に見れば芸人つづけてた方がよかったんじゃないかなと思わなくもない。
芸人じゃなくなったアジアン隅田ってもはやただの隅田美保さんでしかない。
隅田美保ではなくアジアン隅田というところに価値があった。ただのカフェ店員隅田さんになってしまうと需要があるのかなという思いはあるし、キンタローとかは芸人として結婚できてる。「女芸人」という肩書が好きな人もいるし、芸人として成功して高収入を得たほうが結果論で言えばよかったようにも思う。
結局のところブスということを強みにできなかったのが、こじらせた原因というか女芸人は女を捨ててナンボというか。そうやって女を捨ててお高く止まってないところが男から見て魅力にも感じる。大久保佳代子レベルまで突き抜ければ逆にそれが魅力的にも見えてくるし、女芸人としても一般人としても中途半端感があるのは否めない。
大久保さんは女を捨ててるというより一周回って女を武器にしてるパターンだけど、とにかく突き抜けきれない女芸人というのは中途半端に思える。
41歳で現状貯金もほとんどないようだし、これは自分の意見ではないが容姿も世間の客観的な美的感覚では美女とは言えない。それでいてブスいじりは厳禁で飲み歩いており、イケメンや高収入狙いというのは普通の一般人としては間違いなく厳しい。それよりは女芸人としてもう一山あてたほうが逆に全国の男性が見つけてくれるかもしれない。
とはいえ頑張ってることは間違いないし、自分が偉そうにとやかく言える立場でもない。アジアン隅田を馬鹿にして笑える立場でもなんでもない。
順調な仕事を休止してでも婚活に勝負を挑んだ姿はかっこいいことだと思う。
失敗した人間を笑うべきではないし、ダサくてもくらいついて戦い続ければ結果が出る時が来るかもしれない。はずしてもはじすてもシュートを打つ、打たなければゴールには入らない。シュートが入らないと諦める人間と入るまで打ちつづける人間のどちらがゴールをゲットできるかと言えばうちつづける人間に決まっている。1年間ノーゴールのサッカー選手なんてプロの世界にすらいる、ちゃんとフォワードまでやって出場してるのに1年間ゴールから見放される選手なんて決して1人じゃないしプロの世界でもあり得る。
それと同じでくらいついてでも活動し続けることの方が大事のように思う。
あのアジアン隅田が頑張ってるんだから自分だってもっと頑張れるという人が増えるのは良いことだろうし、世の婚活を頑張ってる人に勇気を与える存在でもある。一時イケメン医師とまで結婚寸前にまでいったのだから活動すればワンチャンあるということも証明している。
幸せな続報を期待したいし、頑張る人間を笑いたくもない。それに今の絶望的な未婚社会では多くの人にとってこうやって結婚できないことが他人事ではなくなってる。
特に女性の場合なかなか結婚せずに生きていくというのは難しい社会であるのが現実で、結婚しないで幸せといえるのはそれこそ大久保さんのようなレベルまでたどり着かないと難しい。しかもデリケートな問題ではあるけど身体的なリミットもあるのも現実で男とは事情がかなり違う。
とはいえ男も「まぁ男は結婚しなくていいだろ」と余裕ふかしていたら本当に結婚できなくなって「本当は結婚したかった」と後から後悔することにもなる。
社会構造の問題、日本人の結婚観の問題、いろいろ複雑に絡み合う中で誰もが明るい未来を探している。
そういう意味でアジアン隅田さんが明るいニュースをもたらしてくれることには大きな意味がある。今回は暗いニュースになってしまったけど、ここから這い上がって明るいニュースを届けてくれることに期待したい。