最近「なぜ笑うんだい?」がにわかにネットで流行り出している。
元の発言者はレアル・マドリード所属のCR7ことクリスティアーノ・ロナウドであり、来日した際にこの言葉を発したことが発端である。
元の発言自体はもう1年以上前の話になる。
来日イベントの時にロナウドに憧れた日本の小学生が片言のポルトガル語を何とかマスターして彼に質問するという企画があった。
そのポルトガル語はお世辞にも巧いと言えない物で、そこに来ていた日本の記者から笑いが沸いたのだ。
日本の授業でもよくある英語の音読でマジになったら笑われるあるあるである。こういう時日本人は笑う事で場を和ませればいいという文化がありその記者の大人たちは拙いポルトガル語で一生懸命話す少年を笑ったのである。
決して馬鹿にするためではないのかもしれないが、外国人の目には大の大人が子供を笑う姿が異様な光景に映ったのだろう。
そのときクリスティアーノ・ロナウドが発した言葉がこちら
「なぜ笑うんだい?彼のポルトガル語はうまいよ」
これに絶賛が集まり「クリロナナイスガイすぎでしょ」とロナウドの株は急上昇。ロナウドは拙いポルトガル語であっても自分の母国語である言葉を頑張って話すその少年に一切笑う事もなく真剣に耳を傾けていた。
普段レアル・マドリードやロナウドを叩いている自分もこの時ばかりは「ロナウドかっけぇな」と見直さずにはいられなかった。
仮に日本の芸能人が海外に行って、その現地のファンが上手くはないけども日本語で頑張って話していたら好感が持てるし、その姿を現地の記者が笑っていたら異様に見えるだろう。ロナウドの「なぜ笑うんだい?」というのはまさにそういう純粋な疑問によって発せられたのである。
タトゥーを入れてないことも献血の為であり海外で災害に合った子供がロナウドのユニフォームを着ているのを見つけたときわざわざその少年のために援助を申し出たりスタジアムに乱入してきたファンの少年を抱擁したりとナイスガイエピソードには事欠かないロナウド。
そんな「なぜ笑うんだい?」が今になって急にはやり始めており、最近様々な場所で見かけるようになっている。「なぜ笑うんだい?~の○○は上手いよ」が定番である。「なぜ笑うんだい?」だけのパターンもありロナウドやサッカー関係ない場所でも見たときは思わず笑わずにはいられない。
クリロナ「なぜ笑うんだい?」
その背景を知っているにもかかわらずやっぱり見かけたときは面白い。
あとクリロナという略称で覚えてるのが一切サッカーを知らない女性が「クリロナ」という名前だけを見てすごくかわいいキャラクターだと思って画像検索したらゴツい兄ちゃんが出てきたという話。
確かにクリロナというとピクミンみたいな名前でかわいいキャラクターをイメージしてしまうかもしれない。自分はシンプルにロナウドという事が多いけども、もともとブラジル代表のロナウドという選手がおりその選手との混同を避けるためにクリロナという呼称が使われることもある。ブラジル版のロナウドのほうが「元祖ロナウド」というような表現をされることもあり、元祖の方が凄い派VS元祖超えた派の争いもあったりする。
そして日本におけるロナウドのテレビ出演といえば伝説のタオル振り回し事件。FNS音楽祭になぜか呼ばれたロナウドは「なぜここにいるんだろう」というような表情でタオルを振り回しそれが盛大にネタにされる。逆にその表情が受けたり、食わず嫌いなどでは気さくな姿を披露したりと来日するたびに好感度を上げて帰ってゆくのがこの男である。
そもそもクリスティアーノ・ロナウドといえば面白エピソードに事欠かない。ネタ要素が豊富であり、ナイスガイであることとイケメンなのに面白いという意味でサッカー面以外での人気も集める。メッシが面白いエピソードがあまりないことに対して、ロナウドはピッチ外でも面白い。
個人的にはプレーではメッシ派だがサッカーやってない時のメッシはそれほど面白くないというのが本音でもある。
メッシはサッカー以外に本当に見るところがないただのサッカー選手。ただそのサッカーでは歴史上最高でありその部分は間違いなく評価しているし自分自身もプレーでファンになっている。
逆にロナウドはサッカーやってない時の方が面白いし見ていて楽しい。
サッカーが面白いのがメッシ、サッカー以外が面白いのがロナウド。
メッシ「なぜ比較するんだい?彼のゴールパフォーマンスはうまいよ。」
対立しているけども間違いなくお互いを高め合ってきた2人。
メッシがいなければロナウドも進化しなかっただろうし、ロナウドがいなければメッシも進化しなかったことは間違いないだろう。