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本田圭佑のガラタサライ移籍は現実的な選択なのか

本田圭佑ファンが一番忙しいのは移籍市場が開かれているときであり、シーズン中は何もやることがなくなる。特に昨シーズン中はシーズン中にもかかわらずほとんどの時間暇で仕方がなかった。そう自嘲気味に語るのであればACミランとの契約が切れ確実に移籍が発生する今年の夏は例年に比べて非常に忙しい。

移籍話について話しているときが本田ファンにとっては至福の時なのである。

 

本田圭佑の移籍に関しては既に中国リーグ、MLSJリーグ、スペインリーグ、プレミアリーグと様々な候補が語られておりJリーグ移籍については本人が直接インタビューで声明を出しその可能性について否定している。

 

そんな中新たな続報としてガラタサライという候補が浮上し始めた。いわゆるCSKAモスクワのエアオファー時代からトルコリーグはたびたび移籍候補として語られており、本田と言えばトルコリーグの噂が絶えないという程代名詞のような存在でもあった。

当時本気でビッグクラブを目指していた本田にとってトルコリーグは現実的な選択ではなかったが、キャリア晩年の現在の状況ではむしろガラタサライほどのクラブが本当にオファーをしてくれているなら飛びついてもおかしくない程好条件の移籍話が舞い込んできたと言える。

セリエAでほとんど出場をせずにシーズンを終えた現在欧州のCLに出場できる強豪クラブが本田圭佑にオファーを出す可能性は低い。それゆえに「CL出場」本田圭佑が仮に狙うのであればガラタサライは願ってもない移籍先になる。

 

更にこの話に現実味がある理由として、ガラタサライの10番を務めていたスナイデルがロシアリーグに移籍することが上げられる。

仮に本田圭佑がここからガラタサライに移籍しスナイデルがつとめていたポジションを務めることができればまさに逆転劇であり「栄転」とも言える。

本田圭佑

また本田圭佑はチャレンジャー精神にあふれた野心家でもあり未開拓な地を求めている。世界屈指の情熱的なサポーターが存在するトルコリーグは彼にとって刺激的な挑戦になるだろう。

もはやトルコシュペルリグは欧州屈指のリーグの一つでありこのオファーは軽視できるものではない。トルコ政府は国内のサッカーを全面的にバックアップしており、サッカー選手に対しては課税がされないため年棒の面ではむしろACミラン時代より跳ね上がる可能性さえある。フランスリーグがサッカー選手の給与に対して重税を課していることとは対極的に、トルコリーグはサッカー選手に対する税制の面での優遇措置を取り自国リーグの競争力を高めようとしている。

サッカーに対して非常に熱い国でもあり、ガラタサライのホームタウンであるイスタンブールは欧州基準の美しい街でもある。

ミラノの美しさに慣れた本田圭佑も満足する世界的な都市がホームとして待ち受けている。サポーターの情熱、給与面、CL出場権、そして都市の魅力、そのすべてにおいて実はかなり条件が良いのがガラタサライSKだと言える。

サポーターは少し情熱的すぎる部分もあるが、それはロシアリーグを経験した本田圭佑にとっては良い刺激になるかもしれない。サッカー選手としての喜びは熱いサポーターが作り出す最高の環境で刺激のある試合をする事である。閑散としたセリエAのスタジアムでただ罵詈雑言を浴びせにやってくるだけのサポーターと向き合うよりは、情熱的なトルコリーグのほうが刺激的な試合を楽しめるのではないだろうか。

 

現在有力視されている移籍先としてスペイン2部から昇格を決めたレバンテというチームも存在するがスペインの小規模なクラブは非常に財政的に厳しく、その設備の面では欧州のビッグクラブに遠く及ばない現実がある。

乾貴士が所属するエイバルもシャワーの温度調整ができない程古く、こういった厳しい財政状況でチームを運営しているチームがスペインには多い。乾貴士自身、ドイツ時代に比べて大幅な減給を受け入れ、純粋にサッカーをするためだけにスペインリーグに移籍したが本田圭佑が同じような選択をするかは疑問となる。

本田圭佑は既に「伸びしろ」や「成長」を考える年齢ではなくなっており、これまで積み重ねてきたものを安定して発揮できる環境が次回の移籍先として理想だろう。

 

そう考えたときガラタサライで恩師ザッケローニが「彼の家」だと評する10番のポジションでプレーできるならば、それはスペインの小規模なクラブで残留を目的とした戦い方をするよりも本田圭佑にとっては良い挑戦になる。

日本代表ではインサイドハーフにポジションを変更し、クラブではトップ下に専念する、それが果たせれば本田圭佑はもう一度一花咲かせることができるかもしれない。本田ストーリーはまだ終わっていない、まだサッカーにおいてやり残したことがあるはずだ。ファンとしても再びそんな本田圭佑の活躍を見たいという思いがあるためこのチャレンジが実現するならば応援せずにはいられない。

 

ガラタサライはトルコ屈指の人気クラブであり、トルコ国内ではビッグクラブでもある。更にUEFAチャンピオンズリーグの常連クラブでもある。

本田圭佑ファンとして正直な思いを述べるのであれば「楽しそうにサッカーしている本田圭佑が見られるならばどのリーグかは問わない」という事であり、トルコのビッグクラブで伸び伸びとトップ下でプレーできるならば素直に楽しみである。

スペインの小規模なクラブやイングランドのキックアンドラッシュのようなチームでプレーする姿よりもよほど本田圭佑らしい本田圭佑を見ることができるだろう。1部リーグ残留が目標であり1年で降格する可能性があるクラブよりも優勝が義務であり欧州での結果が求められるチームのほうが彼の求める刺激があるのではないか。

 

もうACミラン時代のような姿は見たくない、それが正直な本音だ。

久しぶりにUEFAチャンピオンズリーグの舞台で奮闘する本田圭佑が見られるならば、それは遂にACミランでは一度も見ることができなかっただけに感極まる物があるだろう。

スナイデルが移籍し10番のポジションが空くのであれば、イスタンブールという美しい街を次の挑戦の場に選ぶことは本田にとって現実かつ理想的な移籍になるかもしれない。

2シーズン優勝から遠ざかっているガラタサライを優勝させることができた暁にはトルコの英雄になれるだろう。また欧州チャンピオンズリーグでの冒険も待ち構えている。その時の情熱的な扱いはイタリアやロシアでは体験できなかったものになるはずだ。

 

またCSKAモスクワ時代を知る人ならば少しその時の雰囲気が懐かしくなるかもしれない。欧州4大リーグ以外のエキゾチックな国のチームで司令塔となり、チャンピオンズリーグには出場する、その姿はCSKAモスクワ時代と重なる部分がある。

もう本田圭佑も本田ファンもこれ以上ないであろうという程の苦しい時期を耐え抜いた。キャリアの晩年、美しい街で情熱的な人々に囲まれ、高額の報酬を得て、そして自分がこれまで磨き上げてきた得意のプレーに専念し、クラブと共に大きな夢を目指す。サッカーキャリアの最後にそんなご褒美があっても良いのではないかと本田ファンとしては思う。

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