今夜の晩酌はよく食べるカツオのタタキ、そしてちょっとカンパチの刺身だ。
包丁新調してからもう刺身は柵で買ってくることがほとんどだ。
特にタタキは痛みやすいので塊やブロック、つまり柵の方が質がいい。
なんとこれで100円代後半で手に入る。小さめのものであれば鰹のタタキは激安だ。元々カツオ自体が安くて、叩きにすればある程度持つからだ。
ここに玉ねぎを生でスライスしたものと絡めて、ポン酢とガーリック醤油の両方で食べるスタイルだ。
ここでまさに「呼吸」が生きてくる。
叩きって薄く切りにくいし、本来は厚くしたほうがカツオ特有の食べごたえがあるのだがこういう安物だと質も良くないので大きめに切るとやや癖が強くなってしまう。
いくら柵とはいえスーパーで、産地その場で藁焼きするものとは違う。
ここで定石に逆らいあえてカツオを薄く斬る。
薄く切ると玉ねぎと箸と一緒に掴みやすくなってこれをポン酢や醤油にあえるととても美味
深夜になってからでもある程度は薬味と玉ねぎで美味しく食べられる。玉ねぎは刺身の癖を弱める意味もある。
そしてこの薄く斬るというこういうこそ難所というわけだ。
それこそスーパーで安ければ200円以内で買えるようなタタキなど、表面はボロボロというかホロホロ、中身はフニャフニャというイメージで普通の三徳包丁では切ることができない。特に普段あらゆる料理に使っていて手入れせず切れ味が悪いと最悪だ。
まさにこれは普通の刀では鬼を切ることができない鬼滅の刃に通じる(やっとこの話)
要するに日輪刀を使わなければいけないわけだ。
そして刺身における日輪刀こそまさに柳刃包丁なのである。
柳刃包丁は特定のメーカーではなく形状のことを指し、主に刺身包丁として使われる。もっと専門的なものもあるし、柳刃包丁=刺身専門というわけでもないが、取り敢えず薄くて片刃で斜めにスライスできて刃渡りが長いので一切りにできるという代物だ。
まさに鬼滅で竈門炭治郎が鬼の首を軽くイメージである(あのよくわからないカラスっぽく)
ちょうど今やってる鬼滅週間でやっと鬼滅を見て(本当は数ヶ月前に2巻まで買って読んでいるがその後離れていた)、まさにあの首を狩るシーンのイメージで斬れば魚はめっちゃ綺麗に切れると気づいた。あれくらい一思いで一気に切り裂く勢いが身を滅しないで済む。
刺身の捌きはなるべく傷めず切ることで美味しくなるので炭治郎の無意味に苦しめないスタイルが問われるわけだ。
炭治郎こんなかっこいいんだ、自分がキッズだったら絶対憧れてるなと思った。今その思いを刺身を着るときに投影する。こうやって楽しみを作りながらが晩酌前の手間でもあるが憩いでもある。
ということでこのザクロ色の鰹の叩きを美味しくいただいている。
炭治郎並みに命に感謝、深い心を持って(完全にきめおじになっている)