elken’s blog

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訃報:全斗煥前韓国大統領逝去

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バリバリ冷戦を戦い抜いた韓国政治の大物がまた一人この世を去った。

 

つい先月、盟友盧泰愚(ノテウ)が逝ったばかりなのでその後を追ったんだろうなぁと感じずにはいられない。

韓国最後の独裁政治家であり、本格保守であり民主化運動を強権で弾圧したという評価から今でも韓国内では悪人というイメージが強いが、全斗煥(チョンドゥファン)時代には経済発展で隆盛を極めたので評価が大きく分かれる政治家だ。

 

特にイルベのような極右逆張りサイトでは「全斗煥閣下」「エンジェルドゥファン」略して「エンドゥ」という愛称で親しまれている。

光州民主化運動、518という虐殺の悲劇の張本人を「天使」と呼ぶのだからイルベ民がどれだけ異常な存在かわかるだろう。

 

ただそれは北朝鮮との関係も疑われる全教祖による教育の話で、「銃を持っていたら民主化運動ではなく暴動である」という本人の言葉がイルベでは神格化されている。

 

ちなみに自分は韓国近現代史マニアとして朴正煕、盧泰愚に続き全斗煥評価路線を取っている。今のおしゃれな韓国もいいけど、軍事独裁時代というのがかっこいいというか80年代の夜間外出禁止令がまだあった時代の冷戦の雰囲気がどこか郷愁を誘うわけだ。

 

日本でそれまで小国に過ぎなかった韓国が本格的に認識されるのは実は冬ソナの第一次韓流ブームではなく、88ソウルオリンピックの頃からだ。

昭和世代だと「ぜんとかん」という響きが懐かしいのではないだろうか。

そしてヨン様あたりの黎明期嫌韓ネタの頃にノムたんことノ・ムヒョンを知ったという世代がボリューム層となる。

そしてあきひろの竹島上陸と天皇謝罪発言あたりから嫌韓の質がネタからマジになっていくのだが、独裁政権時代までは西側陣営で冷戦の共闘者ということもあり、歴史教科書問題などはあったがそれでも仲良くやっていた時代だったようだ。

 

全斗煥も特別親日というわけではないが日本統治時代育ちの政治家であり、日本との付き合い方はわかっていたしラングーン事件のように北朝鮮から直接暗殺されかかけているので主敵がどこかはしっかりと認識していた戦前生まれの本格政治家と言える。

 

実際自分も全斗煥時代の1980年代韓国の映像を見たとき、独裁というよりはむしろ明るい雰囲気を感じたしちょうど今の若者世代がこの時代に憧れる事もわかる。

日本の親ガチャ論に相当する何色の匙論で今の20代、特に男性は地獄のヘル朝鮮世代なので全斗煥を再評価する一部のネットユーザーもいるわけである。

実際エンドゥは昭和天皇の横で歩いてる映像もあるけど、韓国人の視点で見ればボクシング経験者ということもあり体格もガッチリしているので頼もしく見える。

朴正煕はチビだけどオーラがあるプーチンタイプだとしたら、チョンドゥファンは威圧感のあるトランプタイプだ。

特に今のムン・ジェインが国際舞台でキョロキョロしているだけなのでなおさら違いが鮮明だ。

 

ただそんな不死身の衰え知らずの全斗煥も、最近はやせたかなしい姿で公の場に現れることが多くなり死期も近いだろうと予想されていたのでやっぱりという感じだ。

韓国左派の視点では悪人が図太く生きているという認識で、現左派政権の下では祝のムードさえある。

というか右派でも全斗煥擁護ははばかられるぐらいタブー視されている。

公の場では称賛できない空気があるわけだ。

 

518(オイルパ)関連の裁判が老後もあったとはいえ、それでも生きるだけ生きて大往生した。

ご冥福をお祈りします、とまでは言わないけどもあの世で金大中盧武鉉と元気にバトって欲しいものである。