elken’s blog

ジャニーズとサッカーを中心にあらゆることを評論するブログ

チェスというボードゲームはなぜかっこいいのか

チェスはかっこいいと誰しもが一度は思ったことがあるのではないだろうか。駒のデザインもかっこよく白と黒の対局がどこか中二病のようなセンスを刺激する。ヨーロッパかぶれのような時期になるのは誰にでもよくあることでビショップやルーク、ナイトという駒の名称もまたかっこいい。

ナイト、すなわち騎士が駒になっているとことは本当にかっこいい要素の1つ。四方八方にトリッキーな動きを繰り広げ敵を翻弄する。ナイトの使い方が上手い人は本当にチェスが上手い人でありできれば相手にしたくない存在だ。意外なところに動けるのでナイトで攻撃できることに気付いたときは本当に楽しい。

またクイーンという最強の駒も強いくかっこいい。将棋で言えば角と飛車を融合させた駒でありチェスではクイーンの動かし方が勝敗を決定的に左右する。

 

しかし同時にポーンもチェスの魂でありポーンにこそチェスの本質が宿る。歴代の有名なチェスプレーヤーでもポーンの動かし方が上手いチェス棋士は非常に強い。長期的なプランで駒を動かさなければならず決してすぐに結果が出るわけではないが終盤にその意味が現れてくるのはまさに人生の様でもある。すぐに結果は出ないが時間をかけてゆけば大きな結果になる、ポーンという駒を見たとき真実に気付かされる。

 

そしてチェスの魅力はやっぱり対局しているシーン、真剣に考えている雰囲気というのがかっこいいと思うのは自分だけだろうか。そこに勝負の世界が現れる。真に人間の頭脳の対決が繰り広げられ静かだが熱い勝負が行われている。ボクシングのように肉体でぶつかり合う事はないがそこには頭脳と頭脳がボクシングのように激しくぶつかり合う世界がある。数学のような高度な計算に加えインスピレーションやひらめきと創造性も求められる。それゆえにこの競技は非常に美しい。時に激しく時に美しい、それはまさにスポーツと言っても過言ではない。頭脳スポーツ、マインドスポーツと言われスポーツの一つにカテゴライズされるのがチェスだ。

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そして究極の頭脳戦という魅力があるだけでなくどこかおしゃれなことをやっている雰囲気があるのもチェスの魅力。そのために映画の題材になることも多く、アニメやドラマといった創作物にもよく登場する。チェスのかっこよさや美しさは人々を魅了するのだ。そこにはファンタジーが存在する。

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チェスは理解さえすればそこに無限の美しい世界があるがそれはとても困難を極める。チェス版の上に存在する世界は深淵だ、それ故にかっこよく美しい。チェスは芸術だと言った棋士がいたが駒のデザインや雰囲気だけでなくそこに存在するいわば数学性のようなものが人を惹きつけるのかもしれない。それと同時にアートのようなひらめきやエッセンスが垣間見えるシーンもある。その独特な魅力は世界中の人々を魅了してやまない。

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実際にチェスをやることだけでなくやってる人を見る、その雰囲気を味わうのも楽しみかもしれない。対局しているシーンを実際に見れば自分もやってみたいと思う物だ。しかし日本では日常的にチェスをしている人がなかなかおらず対戦相手を探すことに苦労する。TCGカードゲームや携帯ゲーム機で対戦する光景の方がよく見かけるぐらいだ。TCG以下の地位が現状の日本におけるチェスの地位である。

将棋や囲碁はまだ日常で見かけるシーンが存在するがチェスの場合そういうことはほとんどなく実際にしようと思うきっかけがないのが現状だ。周りの人がやっていれば影響されてやってみたいと思う物だがその光景そのものが日本の日常には存在しない。そういう意味で我々チェスファンは日常的に景色の一部としてこのゲームをするシーンを増やしていかなければならないのかもしれない。頭を使う競技を普及させることは世の中の知的水準の向上にとっても凄く役に立つ、頭がいい人が多い社会になれば現状の社会の停滞や閉塞感も打破できるかもしれない。

とにかく「なんだそれ面白そうだな」と思ってもらえるような景色作りをしていかなければこの競技は普及していかないだろう。レベルは関係ない、とにかくみんなで実際にやってみることが重要なのかもしれない。