どうやら韓国のサッカー熱がガチで復活してるらしい
ワールドカップ後の世界のサッカー情勢を見ていると、今回の大会で各国の風向きがだいぶ変わってきているという印象を受ける。
特に韓国代表の復活は日本のサッカーファンの間でも話題になっていて、ドイツを公式戦で撃破してからの勢いはすさまじい物がある。
それまでの韓国サッカーは、若者は野球で足球(チュック)はちょっと古いという認識をされていたところから、代表が結果を出して盛り上がってきてイケメン選手も多くちょっとしたアイドル化の傾向にあるようだ。
実際ロシアワールドカップでもソウル市内のライブビューイングがかなり盛り上がり、K-POPのアーティストが出演するなどの盛り上がりを見せていた。
少女時代が2010年に南ア大会の時、講演したこともある場所で今回はOH MY GIRLが公演していたのでアイドルファンとしても見どころがあった。
その模様をネットで配信したり、防弾少年団やRed Velvetともコラボして韓国サッカーは若者向けにシフトしようとしている感じは伝わってくる。
ユーチューブなどで韓国系の動画めぐりをしていても、結構サッカー関連の動画が再生数がありネットで上手く行きつつあるなというのが韓国サッカーの現状だ。
先日のアジア大会で日本に決勝で勝って、ソン・フンミンやイ・スンウらの徴兵が免除されたことも韓国サッカーの未来を明るくさせている。
韓国人の立場としてはこれで思う存分ソン・フンミンが活躍してくれて、「2022年のカタール大会マジで凄いことになるんじゃないか」という期待感が漂っているようにも見える。
ドイツとスペインが弱体化して、イングランドが躍進、そして今大会に出場できなかったオランダとイタリアがやや盛り返しつつある。
世界のサッカーの傾向としてポゼッションの時代が終わり、フィジカルやセットプレーの時代になってきているのも韓国サッカーにとっては追い風となっているのかもしれない。
逆に日本代表はある意味ワールドカップで燃え尽きた感があるというか、自分自身一つ区切りがついたような感覚になっている。
むしろ敗退したり出場できなかった国の方が、それを糧にして次の大会に向かって行こうという空気感になって、ベスト16で日本は中途に燃え尽きた感があることも否めない。
ソン・フンミンが南ア大会後の本田圭佑ポジションで、イ・スンウが新星の香川真司のような感覚だとすればちょうどザッケローニ体制発足後に近い雰囲気だろうか。
若手が主力で未来は明るく、アイドル的な選手もいる、それは盛り上がらないはずがない。
女性人気はやはりサッカーは軽視してはいけないというか、日本もサッカーが一番盛り上がりのピークにあった頃は最近だとやはり内田篤人が代表にいたころだ。
サッカーにそれほど詳しくない人も「うっちーはかっこいいね」と言っていた時代を思えば、男しか盛り上がらないというのは興行としては物足りない。
「セレ女」だとか言っていたいて、柿谷曜一朗が篠田麻里子と年賀状を好感していたコマーシャルが流れていた時代の方がやはり活気はあった。もっとさかのぼれば宮本恒靖がツネ様だと言われ、ベッカムがイケメンの代名詞だった時代はサッカー熱が非常に高かった。
韓国サッカーの象徴という意味ではパク・チソンからソン・フンミンの時代になったというのもファン層の違いを表しているかもしれない。
御世辞にもパク・チソンはイケメンだとは言えないどころか、はっきりいってブサメンである。しかしソン・フンミンは韓国人好みの雰囲気イケメンと言えなくはないし、実際女性ファンはかなり多いようだ。
日本だと柴崎岳や南野拓実が正統派のイケメンで、もう少しキャラクターが面白ければファンも増えていくかもしれない。
中島翔哉はイケメンではない物の、なんだかんだでモテる感じのジャニーズでいうところの増田貴久のような雰囲気があるので、これからの活躍に期待したい。
それにしてもOH MY GIRLがワールドカップ期間中にライブビューイングで出演していた時は、韓国サッカーもそろそろ斜陽感があったように見えたのだが大会が終わってみれば「次は行けるぞ感」みたいなものが出てきて盛り上がり始めている。
結果自体はグループリーグ敗退なものの、やはりドイツ代表に勝ったことは自身をつけた要因だろうし、その後アジア大会で優勝したというのは、ちょうど日本が2011年のアジアカップで優勝したときのような雰囲気に近い。
先日ウルグアイを撃破したことは、ちょうど日本が南ア大会後の初陣でアルゼンチンを撃破したときのような感覚だろう。
2019年のアジアカップで韓国が優勝すればさらに盛り上がりは加速するかもしれないし、今の韓国代表にはその力がある。
正直今の日本代表が韓国と対戦したとき、韓国に勝つイメージは湧いてこないのも現実だ。
久しぶりに強い韓国が戻ってきたというか、やはり韓国はそう簡単には倒せないライバルであったほうが対抗心も湧いてくる。
この前久しぶりにザック時代の時、札幌の試合で3-0で圧勝した試合の映像を見たのだが、この頃は日本が華麗なパスサッカーで韓国を圧倒していたんだなと驚いた。
日韓のサッカーの歴史においてパスサッカーが隆盛を極めているときは日本が強い傾向にあり、フィジカル寄りになってくると韓国が上回ってくる。
現にハリル時代に0-4で圧倒された際はその典型で、ユーチューブではこの試合のハイライト映像が「日本を倒した試合」として高い再生数を誇っている。
そういうところを見るともちろん悔しいなと思うと同時に、こうして愛憎のライバル関係が続くのは悪い事ではない。
一時、「日本のライバルは勝っても負けても後味が悪い韓国ではなくオーストラリア」なんて意見もあったものの結局定着せずあまりこの関係は盛り上がっていかない。
腐れ縁という言葉が相応しい程に、なんだかんだでレアル・マドリードとバルセロナの関係にも近くライバルは韓国だ。
しかも最近欧州がネーションズリーグというのをやり出してますます内輪に閉じ、ブロック経済を作り出そうとしている。
移民系の選手がヨーロッパの国々では代表になり、中々アフリカの国々も強くなっていかない。
「ヨーロッパが権益を独占している」という批判の声もあり、これからのサッカーは欧州一驚状態になっていく可能性が高い。
そう考えたときに、かつてアジアの連帯だとか大東亜主義と言われたように、結局のところ日本が協力する相手は韓国しかないようにも思う。
現実問題として韓国以外に日本の良い競争相手になる存在はいないし、現にTWICEの成功を見ても分かるように日韓はなんだかんだで相性がいい。
三浦知良なども近場の国で交流戦を増やしてもいいのではないかと語っているし、言う程韓国は敵視する存在ではない。
確かに2002年の日韓共催の頃は後に遺恨を残す問題がいくつかあったものの、その頃と韓国もだいぶ違う国になってきているというか、素直に先進国になったとところがある。
悪い面ばかりどうしてもお互いに取りざたするようなところがあるものの、ちゃんとしたところはお互いにあるし、逆に韓国でも一部の嫌韓的な行為がまるで日本人の全体であるように報道されることがある。
それで困るのは結局普通の人々であって、悪い対立はお互い利にならない。
その意味で韓国サッカーがこれだけ盛り上がってき始めているのならば、よい競争関係を構築する機会になるのではないか。
現実問題として日本と韓国、どちらも単独でワールドカップを開催することは不可能だが、あと一か国加えて共催という形にすればまたできなくもないし、後から問題になっただけで日韓W杯はポジティブな盛り上がりがあったのも事実だ。
それと何より韓国のサッカーファンは日本にも詳しく、驚くほど冷静な分析をしている。
ならば日本側もより韓国サッカーについて冷静な視点で見るべきなのではないか。国際的な情勢を真摯に見定めなければ、時代はあっという間に変わってしまうものなのだから。
中島健人の華麗なる生き様 その光と影
中島健人とはSexy Zoneに所属する、日本の学年制度で言えば93-94学年生まれのがっつりゆとり世代のジャニーズである。
元々、同じジャニーズであるHey! Say! JUMPの山田涼介に「なぜ同じ世代の人がこれだけキラキラしているのだろう」と憧れて事務所に入った経歴があり、それまでは遊戯王のブルーアイズホワイトドラゴンと海馬瀬人が好きな普通の少年だった。
また青春アミーゴや『野ブタ。をプロデュース』がリアルタイムで放映されていた時に、クラスメイトに山下智久演じる彰の「コンコン」という仕草を物真似されてジャニーズに興味を持っていったというのが彼の現在を作り上げるきっかけだ。
そんな中島健人は誕生日で言えば3月13日で、元々ジャニーズファンにはメンバーの誕生日を祝う文化があるがこれを「セクシー節」として今後盛り上げていけば中々楽しそうではあると考えると同時に、日本の文化で言えば「早生まれ」ということになる。
実は中島健人さんはゆとり世代の星であると同時に、早生まれという逆境にも立ち向かっていった過去を持っている。早生まれは年を取るのがちょっとだけ遅いメリット以外にはこれといった利点が無く、基本的に日本社会の中では不利になることが多い。
またクラスメイトと上手くいかなかった時期も中学時代には存在していたり、グループ自体がメンバーの分裂に合い相方の菊池風磨と対立したりと不遇な時代も経験している。
一見華麗に見えるセクシー王子の人生にも上手くいかない時期はあり、雑誌に思わず「いつまでもラブホリ王子を続けていい物だろうか」と心境を吐露していた時代さえある。
しかしそこで彼はめげずに自分のキャラクターと哲学を貫いた。
これは『林先生が驚く初耳学』という実質的にケンティー師匠がレギュラー出演者になっている番組でも林修が解説していたように、「同じことを続ければ道は開ける」という実例であり代名詞であるセクシーをやり続けた。
常識的に考えてジャニー社長の突拍子もないひらめきで作られたセクシーゾーンというグループ、普通ならどう考えても恥ずかしい!
散々ネタにされ時としてファンからも「グループ名が足を引っ張っているのではないか」と言われていた時期さえあった。
しかし中島健人師匠の発想は違う、「なぜ笑うんだい?セクシーという言葉はカッコイイじゃないか!」と自分のキャラに生かす。
決して自分のいる環境という物をマイナスに考えず、その利点を最大限に活用する、これこそ中島師匠の教えである。
当時の本人の本心はどうだったかはわからないが、もう決まったことなのでどうしようもないならば思う存分その境遇をポジティブにとらえる、これが中島健人という男の生き様だ。
中島健人の「影」という意味では、彼は今でも学校の音楽祭でピアノの演奏ができなかったことを後悔している。
家庭の教えでピアノを習っていた中島健人は一度はピアノを合唱で披露しようと思い立ったが、結局勇気が出ず自分を出せなかったという過去がある。
しかしそれを反骨心に彼はジャニーズでデビューしてから、自分のキャラはピアノだと考えより一層練習に打ち込むようになった。
同じジャニーズJr.のあまりの技能レベルの高さに圧倒され「ジャニーズ界No1のピアニストになりたい」と奮起し、そして花言葉やスペイン語といった自分のキャラクターを作り上げる事にも努力するようになっていく。
その意味で中島健人は自分というキャラクターを客観的に見ているところがあり、これは現代を生きる我々にも役立つ発想なのではないか。
元々日本人がキャラクターが好きだということに加え、現代は日本人総クリエイター時代になろうとしている。人工知能が将来普及していく時代に、いかに自分というキャラクターを育てるか、つまり漫画やドラマの登場人物として自分を見た時どれだけ面白いか。
『大河ドラマ中島健人』という作品があった時、間違いなく面白いだろう。
むしろそれは現在進行形であり、我々は大河ドラマ中島健人を現在進行形でリアルタイムに見ている。むしろまだその物語は始まったばかりであり、当然これからの壮大な計画も考えているだろう。
本人は元々典型的なゆとり世代だったが、ジャニーズ事務所に入って予想以上の練習の厳しさに直面しそれまでの自分が成長したとも語っている。
これもまた彼の人生における逆境であり、今ではそのコーチにとても感謝しているようだ。
中島健人が舞台で披露するあのキレキレな動きも、そうして厳しい練習によって作り上げられているのだ。
それにしてもKing&Queen&Jorker、俗にKQJの時の中島健人の動きは本当にキレがありかっこいい笑
なぜ中島健人がこれだけ個性が面白いのかと言えば、それはブレずに自分を続けて自分の世界観を確立しているからという一点に尽きる。
自分独自の世界観でありセンスありをしっかり持っていて、マニュアル通りに教えられるだけではなく自分を出すことができる。
簡単に「自分を出す」といっても「出す自分」が無ければ、自分を出すことはできない。
中島健人師匠が好きな画家はスペインのサルバドール・ダリでありピアノで得意とする楽曲は『美しく青きドナウ』、こういったところで自分のセンスを吸収している。また母親のレデューファーストを大切にする教えも現在の彼を作り上げている。
芸術や教養に普段から趣味として触れており、薔薇を代表に美しい花々を愛する。
もはややりすぎなぐらいナルシストなのだが、これも「面白ナルシスト」の領域に達すれば嫌味が無い。
本気でウザがられない範囲内で程よくウザいのが面白いキャラクターの特徴であり、例えば歌舞伎町ホストのローランドなども似たようなキャラだ。
突き抜ければキャラは面白い、そのキャラクターをどう磨いていくか、これが彼の教えてくれる人生訓なのかもしれない。
自分が登場する漫画やアニメを客観的に見たときに面白いか、そう考える視点というのは今後大事になって来るのではないか。
続けることに挫折するという経験は誰にでもある。
中々クリアできないゲームを投げ出すことだってそうだし、伸び悩みに直面することもある。
「本当は伸びて成長しているけど、その実感が無い」というのは何事にも共通している。しかし鳥の羽が大きくなって飛べるようになるには時間がかかるし、木の年輪だって1年でようやく数ミリ積み重なるだけでしかない。しかしすぐに伸びる木の方がもろく、薄く重なる年輪ほど丈夫なように、地味な成長の方が人生には役立つときがある。
中島健人はその地味な成長を決して軽視することが無かった。
本田圭佑が「成功に囚われるな、成長に囚われろ」と語ったようにやる意味が無いような事でも自分を成長させていることがある。
人生やるしかない、そのことをケンティーはどれだけ考えただろうか。
華やかに見えるセクシー王子の人生にも挫折は無数にあった、そしてこれからもあるだろう。
そんな中島健人、個人的には「ゆとり男子三傑」の一人として推している。
フィギュアスケートの羽生結弦、ボクシングの井上尚弥と並んでジャニーズの中島健人はゆとり世代の傑作の一人だ。
ちなみに「ゆとり女子三人衆」は自分としては指原莉乃、きゃりーぱみゅぱみゅ、藤田ニコルを推したい。ミサモ三連星に関しては海外組の別枠としてカウントしたいが、とにかくゆとり女子のポテンシャルは凄まじい物がある。
今の時代ゆとり男子が参考にするべきは中島健人の生き様であり、それは別にイケメンであるかどうかに限らない。最近では「男子がなりたいと思う顔ランキング」にも徐々にランクインするようになってきていて、かつて亀梨和也や山下智久が同性の憧れだった時代に似てきている。
山田涼介と中島健人は男子がなりたい顔という意味では、ジャニーズの代表格だ。
ただ顔に限らず、自分をブレずに続けるという意味では現代の若い世代にとっても参考になるのではないか。
自分をブレずに続けるという意味では、最近そのゆとり女子三人衆の藤田ニコルが「自分に飽きちゃだめだよと尊敬する先輩に言われた」と語っていたのを見たことがある。
原宿系のカリスマとされる藤田ニコルも思いつめる時があるようで、そんなときに「自分に飽きちゃいけない」という言葉を振り返るようだ。
これは中島健人にも言えることで、彼はまさに続けたことの代名詞だと言える。
皆自分のキャラに飽きる時はあるし自分もいつまで厨二病だとか言っていられないなと思う時もある。
ただそれは誰の人生にも共通していることで、自分に飽きてはいけない。
アニメで途中でキャラクターがブレたら面白くないでしょと笑
登場人物が途中で普通のキャラになったら面白くないんですよ、それと一緒でキャラはやり通さないといけない。
教育評論家の尾木ママが「ゆとり教育世代は自分の得意なことを本当に伸ばしている人が多い」と分析していたように、得意なことを伸ばせる人というのは現代型の新しい人材になり得る。
指原や藤田ニコルにしろきゃりーぱみゅぱみゅにしろ、そして中島健人にしろ自分のセンスや世界観をしっかりと持っている。
スポーツでいえば羽生結弦や井上尚弥が自分のストロングポイントを磨き上げ世界で活躍している。
そして華麗なる中島健人の生き様は数多くの光の栄光と影の挫折に満ちている。
自分のやり方を持つ、それがこれからの激動を生きる時代の哲学なのかもしれない。
2026年アメリカ・カナダ・メキシコ共催W杯←今から8年後
いつの間にかロシアW杯くらいの頃に決まっていた2026年のワールドカップの開催地はアメリカ・カナダ・メキシコの共同開催となっている。
漢字にすると「米加墨共催」になるので、墨に米を加えると例えるとなかなか覚えやすい。
正直なところ2022年のカタールワールドカップに自分はそれほどワクワクしていない。
カタールの場合、結局暑さの問題が解決できそうになかったことで史上初の冬季開催と決まり、日本の季節で言えば11月から12月ということになっている。中東のカタールと言われても正直地味なところがある印象は否めず、実際カタールリーグなどの試合もそれほど盛り上がっていないのが現実だ。
カタールという国は中東アラブ諸国の中では比較的西洋化の路線を取っているので外国人労働者や観光客も多い。しかしそれでもスタジアム内でアルコールが禁止されるという話もあり、世界がサッカーで盛り上がるというイメージがあまり湧いてこない。
「産油国がオイルマネーを投資し華やかな大会が開催される」という期待は抱けそうにもないのが現状だ。
しかし次の2026年のワールドカップは、アメリカ、カナダ、メキシコと北中米を縦断するだけでなく出場国が48か国に拡大されまさに世界が盛り上がるビッグイベントだ。
今までワールドカップに出られなかった国が、初出場国になることでどのような影響があるのかという事も含めて新しい見どころは多い。
ワールドカップに世界最高峰のサッカーの試合という競技性を求めている人はもしかしたら反発するかもしれないが、グローバル経済やインターネットによって世界中がつながるフェスティバルだと考えた場合非常に面白そうだと自分は考えている。
2018年現在の今から8年後だと考えれば、英語を学んで観戦のための資金を作っていけば現地で旅行ついでに試合を見ることも可能になる。最近の日本人は海外旅行にそれほど夢を見なくなっているが、このビッグイベントに8年後参加できれば面白そうだと考えるだけでもワクワクしてくる。
サッカーファンの人生においてワールドカップは4年周期のある種の指標になっているので8年後の人生設計も含めて想像は膨らむ。
特にアメリカのMLSは発展が目覚ましく、もしかしたら8年後にはサッカーが四大スポーツの一角を占めているか五大スポーツという呼ばれ方をされているかもしれない。
メキシコは伝統的にサッカーが根付いており、実質的に三度目の開催という事にもなる。メキシコの人口は1億3000万人と日本と互角で、更に新興国だと考えれば日本がJリーグ開幕から日韓ワールドカップに向かっていくまでの熱狂に似たような物が起こり得るかもしれない。
アメリカ社会におけるスペイン語の浸透と、メキシコの発展を考えれば英語に続きスペイン語もサッカーファンにとっては必要な言語だろう。南米からの観客も当然多く参加することが予想されるのでスペイン語も現地での観戦を充実する手段になり得る。
カナダはこれまでサッカーの世界ではアウトサイダーであったが、事実上初の開催を迎えることでサッカー面のインフラも充実していく可能性がある。
とにかくこの大会、参加国と開催国、両面において過去最大規模のワールドカップであるどころか、人類がこれまで経験したことがない規模の壮大なイベントになるポテンシャルを持っている。
縮小傾向にある日本社会に生きていると、どうしても小さな日常にばかり視野が狭まり夢や希望にワクワクするということが少なくなってくる。
そうしたときに華やかな未来を想像することは人生を生きる上でも一つのモチベーションになる。その意味で自分は8年後、このワールドカップを現地観戦するというのが人生の夢でもあり、その時には今の自分より大きく成長していられればという思いもある。
昔の日本にはそうして何かに向かっていくエネルギーというものがあった。
東京五輪が終わってからの日本はもうそうして何かに盛り上がっていく国ではなくなるだろうし、その東京五輪ですらこれだけ揉めている。東京五輪が決まった頃や、二度目のワールドカップの開催に向かっていた頃は「日本のハイテク技術で次世代のスポーツイベントを盛り上げる」という前向きな機運があったが、もう今は技術だけでなく文化や制度の面でも遅れているのが現実だ。
そうして後ろ向きで下降気味の国になっていくのだと思うと、どうしてもワクワクすることは外にある時代だ。
ただしサッカーに関してはこれから新しい時代を迎える可能性がある。
日本サッカーの育成改革も、草の根の活動によって現場に携わる人々が本当に一生懸命やってくれているしサッカーは数少ない日本に情熱が残された分野だ。
比較的に外に目を向けている人がや世界に前向きな人が多く「伸びしろ」がある。
久保建英が26歳ほどで、堂安律が28歳だと考えればちょうど今の若い世代の選手が良い時期に開催されるのもこの2026年米加墨共催W杯の見どころだ。
また近年アンダー世代の大会でも結果を出しており、着実に現場に積み重ねられている育成ノウハウが花開けばさらに上の年代でも結果を出す可能性がある。
また現在では決まっておらず未定であるものの、中国がワールドカップを自国で開催するというのはほぼ既定事項だ。サッカー好きの習近平が長期政権を敷いており、これからもサッカーへの投資は続いていく物と思われる。
「中国は中々進歩しない国」だというのがかつての日本人の感覚だったが、もはや今では先進的な物の多くが中国で実験開発されている時代だ。
確かに粗はある物の国策で何かを大々的にできる国は、考えもしなかったような非日常的なものを作ることをやる。
電子化やインフラ整備に関してはもう完全に中国が世界をリードしており、サッカーファンが夢見る新時代のワールドカップはもしかしたら中国が成し遂げるのではないか。
仮に2030年に中国開催となれば、二大会連続超大国で開催されるということになる。
その時に日本が内向きの小さな日常さえあればよく、世界のことは関係ないという国になっているのか、それとももう一度夢に向かっていく国になっているのか。
本田圭佑が「世界は中間層が増えている」と語っているように、むしろ世界はこれから始まっていく。
MOMOLANDのBAAM日本語版がダサかっこいい仕上がりに
MOMOLANDのBAAMといえば、このグループの存在を世に知らしめたプムプムの次に登場した曲である。ダンスがハイスピードであることと、扇子を使った演出が斬新で、そして世界中を旅する内容が面白い曲だ。
正直自分は「MOMOLANDはBBoomBBoomの一発屋な存在になって、その後消えていくのかな」と思っていたらそのBAAMがかなりクオリティが高くて驚いた経緯がある。
そしてまさかそのBAAMまで日本語版がリリースされるとは思っていなかったのと、その内容がかなり面白いことにもう一度驚かずにはいられない!
BAAMの特徴として、韓国からスタートしてベトナムやフィリピンのような東南アジア、そしてアフリカのエジプト、ヨーロッパはベルサイユ宮殿時代のフランスを旅していくストーリーがある。
これが結構面白いというか、かなり凝っていてMOMOLANDのMVは毎回見る作品としても楽しい。
ただ舞台として日本は登場しなくて、日本のメリー(=モモランドファンの愛称)としてはちょっと寂しかったというのも本音だった。
しかし今回、なんとMVが丸々日本が舞台になっていて、単なる日本語吹き替え版以上のクオリティになっている。
プムプムの日本語版は夏をイメージして南の島のサイパンで撮影されている内容で、そこまで日本的な特色は無く、日本語版になったんだという印象だった。
単なるよくK-POPにある吹き替えといえばそれまでで、元々の韓国語版に比べればリズム感や韻の違いがちょっとあるという変化にすぎなかった。
ただ今回のBAAM日本語版は、日本語であることに意味があるというか翻訳してることの特色を上手く使っていると思う。元々世界を旅するというストーリーの設定と、日本語版のリリースというのをこうして組み合わせるというのは面白い手法で、こういうやり方もあったのかと感心する。
ミュージックビデオの映像もいい意味で外国人がイメージする日本を再現していて、渋谷のスクランブル交差点や銭湯、たこやき、日本風の制服と日本的なものを上手く取り入れていて、本当に日本のメリーとしては嬉しい限りだ。
ヘビンがショートカットを生かして男子高校生役で、ジュイが熱烈に恋をしているという設定も面白いし、自転車で追いかけるシーンも面白い!
韓国の制服は基本的にブレザーか、韓国独自の伝統的なスタイルかに分かれていてセーラー服は日本にしかないというか、制服で典型的な日本のイメージを再現しようとすればブレザーよりもセーラー服になる。
その意味でセーラー服姿のメンバーは貴重で、更に言えば韓国は坂道が多いので自転車があまり普及しておらず、自転車も日本っぽい演出の一つになっている。
デイジーのセーラー服版が見られただけでこのMVを見た甲斐があった!
更に面白いのがジェインがたこやきの職人風になっているのも面白くて、これまたファンにはたまらないシーンかもしれない。韓国にもたこやきはそのまま「たこやき」として普及していているし中には平仮名を使った看板もあって日本のイメージになっている。
ちなみにこのたこ焼き屋コスプレをしているジェインは、MOMOLANDの中で最も日本語が堪能なメンバーで、更に日本食にも詳しかったりする。
親子丼の語源の意味を理解している日本通な韓国人がジェインというメンバーである。
そういった事情もあってもしかしたらこの大役に選ばれたんじゃないかと、勝手に推測せずにはいられない。
もしかしたら「日本を舞台にした設定だから日本に詳しいジェインを主役に抜擢しよう」なんて会話もあったのかも!?
もうこれからジェインは日本では「あのタコ焼きやコスプレしてた子」みたいな認識になっていく可能性もありそうだ笑
あとは何よりナユンが療養から復帰したことが朗報で、9人の完全版MOMOLANDが遂に帰ってきた!ナユンは声が綺麗なので絶対にこのグループには欠かせないし、もちろん誰一人として欠けてはならない程に全員が個性が強いのがグループの特色だ。
そしてもう一つ面白いのが、元々モモランドの演出に多用される合成で人が増える手法に加えて日本語の文字が映像として使われていることにある。
ここ最近のK-POP界隈で、文字を映像に使うというのは流行っていて例えば防弾少年団はハングルや漢字をスタイリッシュなデザインとして取り入れているし、洋楽のアーティストともコラボして英語をハングルで表記するという試みもしている。
最近外国人の間でカタカナのデザインが面白いとうけているのはよく見かけるけども、こうしてMVで海外アーティストが使ってみると中々面白いなと。
実際MOMOLANDは日本人にとって韓流の海外アーティストといえば海外アーティストなので、デザインとして日本語表記を使うという発想はそういうところから生まれたのかもしれない。
それにしても正式名称は分からないけども、人が増える映像演出はもはやモモランドの十八番というか、これがあるからこそモモランドという感じがする。もちろん他のアーティストやグループも使っているけれども、ここまでこの手法を使ってグループの特色にしているのはMOMOLAND以外にそう多くは無いのでこのグループのアンデンティティにさえなっている。
そもそもMOMOLANDのMV自体どれも面白いというか、韓流の中でもかなり異色なほど笑いに振り切ったノリは楽しくて自分自身ここ最近はまりまくっている。
グイグイ来る感というか、テンション高い謎集団なところが好きで、日本のアイドルで言えば関ジャニやジャニーズWESTのような立ち位置に近いかもしれない。
正統派や王道からははずれるけども、勢いで成り上がって行こうとするグイグイ行く感ははまればたまらない!
MステでDA PUMPのUSAが若者にうけて再ブームになっているという話がとりあげられていて、その理由が「ダサかっこいいから」と最近の10代がインタビューに答えていたシーンをつい最近見た。
その意味で、ダサかっこいいというのは最近のトレンドの一つかもしれないし、実際このBAAMもちょっとダサかっこいいところがある。
今の時代は見ていて面白い作りのMVや、ダンスパフォーマンスを見て楽しんでいくうちに音楽も好きになっているという時代になっているように思うし、ダサかっこいいダンスというのは一つの流行という領域に達している。
このBAAMも元々ダサかっこいい感じの振り付けが多くて、そのトレンドを上手く反映しているしノリノリにハイテンションになれる良さがある。
ただ問題なのが、このダンス相当難易度が高い!
文化祭でK-POPのダンスミュージックを披露するというのが巷で流行っているらしいけれども、BAAMを再現出来たら尊敬するというぐらい早いし難しい。
高いダンス能力で選抜されたプロのK-POPアイドルだから出来るというか、MOMOLAND史上最高難易度といっても過言ではない。急増しているダンス部でも、この曲は相当難しいんじゃないだろうかと、ダンスが授業になかった時代の人間としては思わずにはいられない。
いくらダンスが流行っていると言ってもこのスピードでこの振り付けをして揃えるのは傍から見れば簡単には見えないし、実際モモランドのメンバーも扇子を着脱する時に落としたことが何回かある。
MOMOLANDメンバーのダンススキルを限界まで出し切った最高傑作とも言えるし、当の本人たちもミスをするぐらいなので、それだけに完成したときは本当に見ごたえがある。
このようにBAAMについて語れば時間がいくらあっても足りない程それぐらい自分はこのこの曲が好きなので、日本語版がまたもやリリースされたことにとにかく喜んでいる!
果たしてジャニーズは海外で人気になるべきなのだろうか
日本の食料自給率は実は特殊な計算方式で偽っているだけで、本当はそこまで重要ではなく一部の利益団体が得をするためのものでしかない。むしろコンテンツで外貨を獲得して石油を輸入することの方が大事だと言われる。
日本の経済構造自体も一億総中流と言われた時代は過去のことになり、一億総下流社会が到来している。日本人の中だけで安く削り合いをしていくのはもう限界が来ていて、アートやコンテンツ、体験を海外に向けて出していかなければいくら内需大国とはいえ限度は目前に迫ってきている。
そんな前提はともかくとして、自分は最近のジャニーズについていろいろと考えていることがある。
最大の転換点は、我らがジャニー喜多川社長が崩御なさった後にどういった変化を迎えるという事であり、これは全てのジャニーズファンに共通している目前の課題だ。
そもそもジャニーズ自体、ここ数年間で激動を迎えていてSMAP解散に始まりネット解禁に踏み切り大きく変わりつつある。
もし仮にジャニーズファンの間で「SMAP解散以降、ジャニーズはよくなったと思うか?」というアンケートを取ったら意見は割れるはずだ。
嵐の存在感がかつての黄金期SMAPのレベルになったかといわれればこの年月ではまだわからない。ただHey! Say! JUMPやSexy Zoneが育って、King & Princeがヒットしつつあるというのはポジティブな変化なのかなという印象はなんとなく感じる。
ジャニーズを総評すると今後の見通しとしては、「あと10年は戦える」というのが正直な予想で、それは強固な国内の支持層があるからであり、日本経済の内需自体がまだ諸外国と比較すれば裕福だからだ。
もう日本の男性層は終わりかけていて今後かつてのように華やかなオタク文化を支える可能性は少ないが、まだ女性層は活気がある。日本経済自体もそろそろ女性中心の経済構造に切り替えていかなければ、様々な要因によって活気を削がれている男性主体向けのやり方ではもう成り立たないのではないかとすら思う。
ガールズの情熱というのは21世紀をリードしていくといっても過言ではないし、メンズは特に日本においては完全に弱り切っている。
その意味で今後ジャニーズが日本の世相を活気づけるのであれば大いに歓迎だし、あわよくば海外進出をしてより外貨を獲得する存在になればコンテンツで生きていく国として日本の寿命も延びる。
この事に気づき本当に力を入れてなおかつクオリティが非常に高いレベルになっているのがK-POPで、ご存じのとおり防弾少年団がBTSとして国際的な名声を得ていることは連日報道されている。
かつてSMAPや嵐がアジアで公演をしていたり、Sexy Zoneが「アジアNO.1のグループになりたい」と語っていたりしていた時期とは状況が違う。正直、東方神起やBIGBANGまでならジャニーズも本気で国際化に力を入れれば対抗できると思っていた。ただ防弾少年団がここまでの存在になると、「アジアNO.1のグループ」になるというのは、もはやそれは世界の音楽シーンを席巻するレベルの存在になることを意味する。
防弾少年団だけではなく、SVENTEENやWanna Oneの勢いも凄まじい物がある。
日本に先駆けてIT化を国策で実行したこともあり、韓国はネットの使い方に置いては日本のメディアよりよほど先んじている。それは韓国経済の内需が脆弱であるからこそ国際化に打って出なければならなかったという宿命もあるからだし、日本や中国に比べて小国であるからこそコンテンツで目立たなければならないという反骨的な愛国心も多少なりはあったように考えられる。
確かにジャニーズは、ガラパゴス化して鎖国をした方がこの10年は戦える。しかしそれはジャニー社長という時代の指導者が存在し続けるまでの話であり、崩御以降のことは分からない。
社長陛下亡き以降のジャニーズ事務所は否応無しに時代への適合と変化を強いられる時代が来る。
日本の歴史で言えば徳川幕府の統治する江戸時代が終わり、国際化の波に晒される明治時代が来る構図と似ているかもしれない。
ある意味で鎖国をして、幕藩体制という枠組みの中でそれぞれの藩、つまりそれぞれのグループが群雄割拠していたジャニーズの時代が終わり世界と戦わなければならない時代が来る。もしくは国内でもジャニーズ事務所の地位を脅かそうとする勢力が現れるかもしれない。今までは国内の寡占化によって成り立ってたこのジャニーズ幕藩体制もいよいよ近代化が迫られている。
ジャニーズに近代化が必要だということを理解しているメンバーは現時点でも少なからず存在するし、中にはそのことを強く認識して事務所を出て行ったメンバーも存在する。
ただ明治維新によって成し遂げられた統一国家によって、逆にそれぞれの藩の文化が失われたように、やみくもな国際化はジャニーズという文化にとって必ずしも最良とは限らない。
ジャニーさん的、あるいはジャニーズ事務所の中の独自のシステムによる選考やファン文化によってデビューしていくメンバーにもやはり魅力がある。
韓流というのはいわば日本に置き換えれば、福士蒼汰や山崎賢人がキレキレのダンスを綺麗に揃って歌っているようなものだけれども、じゃあそんなジャニーズを見てみたいかと言われればそれは違うような気がする。
その国のトップ層のイケメンがフルメイクでハイスペックなダンスを披露することを日本人は求めていない。
例えばキンプリは本当にジャニーズ的であり、日本人の好みにも合う。
TWICEを共演した際に自分たちのダンスをどう練習しているかと言う質問にも「自分たちはそれぞれが自由にやって個性を出しているので、もはやよくわからない」と答えるのがジャニーズらしさといえばらしさだ。
日本人が求めているのアイドル像という意味ではこれがまさに王道で、このグループももまた国際的なコンテンツになる可能性を秘めている。
韓国のGFRIENDが清純派の王道ガールズグループとして6人のメンバーで活動していたら、今では日本でも知られ始めている。その逆パターンとして、同じく6人のKing & Princeが正統派王子系統のグループとして海外を席巻するという未来も見てみたい。
GFRIENDは「ガールフレンド」と直球的なネーミングならば、King & Princeも「キング」と「プリンス」でよりダイレクトな名前だ。
Sexy Zoneに関してはよりダイレクトなので、世界に響く存在になってほしいと願わずにはいられない。
基本的に自分はジャニーズにもっと世界を目指してほしいという立場でいる。
これだけ素晴らしく面白い物が、日本人だけしか知らず内輪の身内だけで終わるというのは実にもったいない!
なんとかしてこの面白さを世界に知ってもらいたいという思いもあるし、そういった思いで常日頃活動に励んでいるメンバーも増えてきているというか、むしろ多数派になって来ている。
ジャニーズの近代化、いや未来化に期待したいし、今のこの事務所にはそれぐらいできるヤバいエゲついないメンバー達が絶対に集まっていると思うし、そう信じたい。