elken’s blog

ジャニーズとサッカーを中心にあらゆることを評論するブログ

授業のサッカーは少人数でやるべき

体育の授業のサッカーには様々な問題点がある。

体育の授業でサッカーが嫌いになったという人は多いし、サッカーアンチの人がサッカーを批判する時必ずそのことについて語る。

ただ自分もこの授業のサッカーについて懐疑的で、サッカー好きの立場としてむしろ授業で行われるやり方の改善を求めていくべきだと考えている。

 

1:人数が多すぎる

基本的にサッカーというのは22人が1人のボールを巡って競い合うスポーツである。しかしその人数で成立するのはある程度経験者の集まりによって行われる時であり、全員がサッカー経験者ではない授業のサッカーでこれはあまりにも多すぎる。

1つのクラスや1つの学年全員でサッカーをすると結局その輪に参加できない生徒が出てくる上に、結局上手い人や経験者だけが活躍する試合になりがちである。

出来る人というのはできない人のことがわからないものでなぜ参加しないのか、なぜ楽しくないのかという事が理解できないし気を付けない。

逆にできない人もできる人の考え方がわからないしお互いに理解できない。

その結果「いつもうまい奴だけが楽しい」「ボールに触れない」「邪魔者扱いされる」と楽しみに目覚めることができない。

始めからサッカーが嫌いな人はいない物で上手く行かないことが続くことで面白くないという風に諦めていく。その結果サッカーは自分を阻害する悪のスポーツという認識が生まれてしまう。

こういったことを無くすためには少しずつプレーをして段階的に成功体験を積んでいくことが必要になる。

「全員がサッカーを好きではない」という大前提が授業のサッカーを改善するためには必要なのだ。

 

2:いきなり試合をさせられる

更に問題なのが部活のサッカーは基礎練習から始まり、パス交換やリフティング練習など基本的な練習からウォーミングアップをして始める。プロのサッカーにおいてもセンタリングの練習や動き出しの練習、そして鳥かご(ロンド)など特定のことに特化した練習を行う事がある。

それに比べて授業のサッカーのほとんどがただ試合をやるだけ。

これではあまりに経験者が有利すぎるし、授業なのでこれが成績に関わってくるのも問題になる。サッカーをどうプレーすればいいのかわからない生徒がいきなり試合をやらされてもどうしようもないのだ。

サイドの選手にパスを出して、そのサイドの選手が縦に行ってクロスを上げたり、中に切り込んでカットインするという基本的なパターンも本当に未経験者からすれば一切わからない。サッカーは自由なスポーツであるがゆえに、未経験者からすると何をしていいのか全く分からないという問題がある。

その状況でできることと言えばとにかく迷惑をかけない事、参加しない事になってしまう。これではもったいない。

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この2点は非常に大きな問題で、これを解決するには少人数制でチームを分けるという事が必要になってくる。

例えば1学年でチームを半分に分けて勝手に試合をさせるというスタイルではなく、5人VS5人といったチーム分けにすることやフットサル形式でやるという工夫が必要。

更にレベルごとに分けることも大事だ。あまりにも格差がありすぎると結局経験者が有利になってしまい活躍の機会がない。楽しみに目覚めることもない。まずはボールに触って自分が参加者の一員になることの楽しみを知らなければならない。

 

そのためにはパス交換などの基礎的な練習などの項目も身につける必要がある。知らない人や経験がない人にとってはインサイドキックですらままらない。基本的なインサイドキックの練習から始めることが未経験者にとっては重要

例えば30人いたらスポーツが上手い上位14人は7対7の試合形式を行い、下位の16人はその中で更に2~3人ぐらいの小規模グループに分かれさせパス交換やサッカーテニスのようなことをやらせる。

もしくはサッカーコートをさらに半分に分け7対7、8対8の試合を同時に行うという事も必要になる。とにかくレベル分けをすることがサッカーでは必要であり、人数が減るとボールに触れる機会も大きくなる。人数が大きすぎると自分一人が何もしなくてもいいという考えになってしまうし自分はいてもいなくてもいいんだと諦めてしまう。

どうせボールも触れない、授業の数十分の内1回もボールを触らずに終わったという事もあり得る。

とにかく日本の体育の授業は未経験者や運動が苦手な子に対しての配慮があまりにも足り無すぎる。みんな最初から運動が嫌いなわけではない。楽しいという成功体験をつかめば面白さに気付く人は多い。全員が生粋のサッカー嫌いではないし、運動嫌いでもない。

それを運動が苦手な奴だと馬鹿にして終わらせてしまっては日本ではサッカーが普及していかないだろう。

サッカーを本当に普及させようと思えばいろんな人がサッカーの楽しさに目覚めていく必要がある。

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運動が上手い人の中に運動が苦手な人が混じるから参加できないし活躍できない。

逆に運動が苦手な人だけで組んでサッカーをすれば、それは十分に試合が成り立つ。

どうせうまい人だけが楽しい時間なんだなと思ってしまうとサッカーの楽しさに気付けない。

「レベルごとに分ける」「試合形式だけでなく練習の種類を増やす」という発想は今後授業のサッカーにもっと取り入れられる必要があるのではないだろうか。

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