東京マルイのM14が電動スナイパーライフルとして使える理由

スナイパーライフルには複数の役割がある独ソ戦で特にその有効性が証明された市街戦等における中距離の支援を役割とするものもあれば、ボルトアクションライフルによって１ｋｍ以上先の精密遠距離射撃の役割を担う物も存在する。

そして典型的なスナイパーとしてのイメージはそういった長距離射撃でありサバゲーなどにおいてもその再現を目指そうと考える人は多い。自分自身ボルトアクションの方が好きでエアガンも所持しているがサバゲーになってくると少し事情が異なってくる。

まず現在のエアガンというのは昔に比べて威力の規制が厳しくなりボルトアクションスナイパーライフルも通常の電動ガンも威力や射程距離が変わらないのだ。昔のサバゲーではボルトアクションは不利なので特別に威力を上げても良いローカルルールなどが存在し狙撃手らしいことができたがエアガンの威力規制によりほとんどが一律になってしまった。そのためボルトアクションの利点というのはほぼ浪漫やこだわりと言ったものに限定されるようになったのだ。

昔の環境ならば静音性や長距離射撃によって利点があったが今は射程距離が電動ガンとほとんど変わらない。実際サバゲーというのはほぼ近距離、中距離の戦闘でありいわば市街戦のような距離感で行われる。長距離スナイパーの距離感で戦うというのは物理的に不可能な話で、現代サバゲーで狙撃手をしようと思ったらいわばマークスマンライフルを使用する選抜射手のような役割が中心になる。セミオートライフルによる連射性の高い射撃で後方から支援するというのが現代のエアガンの環境でスナイパーとして生き残る道だ。

そういう意味でサバゲーで狙撃手をやろうと思えばセミオートの出来る電動ガンでの狙撃が必要になってくる。しかし現実としてスナイパーライフル専用に作られた電動セミオートライフルは非常に少なくそれほど質が高くないことも多い。命中精度の面ではボルトアクションエアーライフルや通常の電動ガンに劣る。特に東京マルイ系の電動ガンには命中精度の面で及ばず東京マルイ自身も１５年以上前に発売した設計の古いPSG-1しか発売していない。

しかし実は東京マルイの電動ガンの中でスナイパーライフルに向いているエアガンが存在するのだ。そうそれがまさにM14、実銃はベトナム戦争の頃に使用されていたアメリカ軍のアサルトライフルだ。その設計は古い時代の物でありながらも非常に完成度が高く現在でもマークスマンライフルのように狙撃型として改良されて現役の装備として使用されている。

それと同じでまさにマルイのM14も非常にスナイパー型カスタムに向いている。東京マルイの電動ガンの中でも屈指の命中精度の高さを誇り非常に剛性も高く、なおかつ実銃もスナイパーライフルとして使われているので違和感がない。通常の電動ガンにスコープをつけて使うとそれほどスナイパーライフル感がしなくて気分が盛り上がらないが、M14は形状が非常にスナイパーライフルに近くスコープが似合う。またその長さゆえに命中精度も高く射撃も安定する。性能の面でも見た目の面で実銃での利用法の再現という面でも非常にM14はスナイパー型の電動ガンとして向いている。わざわざ電動セミオートスナイパーライフルを買わなくてもM14が十分にその役割を果たせてむしろ性能面でも上回る。

つまり東京マルイのM14は「電動スナイパーライフル」という名前で発売されているわけではないが実質今日において電動スナイパーライフルとしての役割の方が向いた存在になっている。通常のアサルトライフルとしては取り扱いがしにくく不利でありまた次世代電動ガンでないためにリコイルショックやボルトの作動がない。しかしこれらは狙撃銃として使えばむしろ利点に変わる。見た目や性能の面でも狙撃銃に向いており次世代電動ガンとしての反動がないこともむしろ精密射撃においては有利。次世代電動ガンに比べて隠密性も高く、なおかつフルオートもいざという時は使えるので突撃銃としての使用も当然可能になる。狙撃銃として使うなら自分でセミオートしか使わないという設定にしてもいいし非常に入手がしやすく箱出し状態でも十分な実戦性能を兼ね備えているという利点もある。

これが海外製の電動スナイパーライフルなら東京マルイ製の命中精度に近づけるには調整が必要になってくるしマルイ製でもPSG-1は古すぎて剛性が低く強化カスタムパーツが必要になってくる。その点M14は発売もそれほど古くなく設計自体は完成されている。まさに実銃通り今でも通用する過去製品である。そういう意味で電動スナイパーライフルとして今M14というのは最注目される存在になってきている。自動狙撃銃でサバゲーに挑むのであればまさに現存するエアガンの中で一番オススメの銃ではないだろうか。