elken’s blog

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鉄血のオルフェンズさん、評価がもうボロボロ

ガンダムシリーズ最新作の鉄血のオルフェンズの評価が今酷いことになっている。終盤に差し掛かり迷走し過去最低という評価さえも出ている。

任侠ものは結局上手く行かなかったとか、ガンダムである必要がないとか、マリーにガンダムは無理だったとか、マクギリス馬鹿すぎ、オルガ女々しすぎ、などと評価は散々。

結局女性がアニメ作品が描きたいことはガンダムにはことごとく向いてないというのがそもそもの難点だったのかもしれない。

ガンダムを見てる人からすると「そういうところ興味ないんだよな」というストーリーが多かったのだろうか。結局中二病でもでもいいからSEEDの福田監督みたいな男が思い描く理想みたいなものが男には受けやすいし、その独特な世界観を求めて女性のファンも多かった。結局マリーはロボット物や戦争物ではない他のアニメの方がよかったのかなと思う。

 

それにしてもここ最近のガンダムが酷過ぎる。

ガンダム00を最後にAGE以降鳴かず飛ばずで酷い物しか出てない。もはやガンダム暗黒期が10年近く続いてる。AGE→BFT,Gレコ→鉄血、このラインが酷過ぎる。

ビルドファイターズ一期は普通に良かったがそれが及第点でそれ以下は語るべくもない。鉄血もようやくその時代が終わるのかと思ったらそれらを下回る物になると誰も思わなかった。

恐らくガンダムファンは始め鉄血を見たときボトムズっぽい渋い物になると思っていたはず。ボトムズだと思ったら、任侠ものなのかラブコメなのかよくわからないようなものが待ち受けていた。

 

とくにマクギリスの迷走ぶりは酷い。最初はガンダム00のグラハム的な存在かと思ったらただのバカだったというのだから驚き。ガンダムにおけるこういう金髪のライバルキャラ的な存在はシャア・アズナブルがレジェンド。シャアを超える存在は出てこない。時点でゼクス、クルーゼ、グラハムあたりが出てくる。

グラハムを越えられないどころか、もうガンダムSEEDのアズラエルレベル、それどころかDESTINYに出てくるアズラエル劣化版のジブリール並の小物とも言われている。正直に言ってグラハムのファンとしては彼と同列に語らないで欲しいというのが本音である。

可愛そうなのが声優の櫻井孝宏さんですら当初の予定と違っていたことに苦言を呈せざるを得ないという事だ。中の人にすら見限られる、そのレベルだったことは否定できない。

 

そして作品自体もそのSEED DESTINYを下回るレベルと酷評。とにかく終盤になってきてグダグダで滅茶苦茶との評価をされている。

ただSEED DESTINYは結果を出している。

鉄血の鉄血のオルフェンズ

これが2000年以降の覇権アニメの売り上げ一覧だが2007年まではガンダムがちょくちょく入っている。今見ればSEEDは言うまでもなくDESTINYも00もレジェンド。アニメランキングにガンダムが入ってて感動した。今はもう全然ガンダムは世の中で人気がなくオタクの世界ですら人気を失ってる。

今年で言えば鉄血が今のけものフレンズなんかを押さえて覇権を取るなんて想像もできない。マクロスまで含めれば2008年まではロボットアニメが人気だった。ロボット離れという時代になってしまった時代背景もあるけどどうしてもAGE以降ガンダムは小物化してきている。

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しかしロボットアニメが流行ったのもものすごく昔というわけではない。

どうにか人気を復活させる方法が無いものかと思う。10年でそれほど価値観が変わるのだろうか。00、マクロス、ギアスに盛り上がった世代はむしろ今のオタク界の主力なはずなのにロボット物が盛り上がらない。ロボット物が人気なくなったというより、良質なロボット物がなくなった可能性もある。

実際ガンダムシリーズもAGE以降酷い物ばかり、その状況で唯一UCはかなりヒットしている。UCヒットしたのを考えるとまだロボットものやガンダムがオワコンになりきってしまったとは思わない。ロボットやガンダムの受けが良くなくなったというよりもこの鉄血のオルフェンズのようにただその提供側の質が劣化したというのが最大の要因だ。

ロボット物は予算もかかるし良い物はそんな簡単に生まれるものではないのだろうか。ゾイドシリーズで種をまき、SEEDシリーズで土台を形成した後コードギアス、00、マクロスFが続いたあの時代があまりにも幸運過ぎただけなのだろうか。

1つのサイクルが終わって、今新しいサイクルが始まるまでの暗黒時代なのかもしれない。そんなこと言いながらもなんだかんだで鉄血は最低限話題にもなるし、ガンプラ自体は結構売れてる、ホビーランキングでもこのガンダムバエルが上位に入ってるのをみかけて「オワコンと言われながらもまだガンプラはそれなりに売れるんだな」ぐらいには思った。

結局あまりにも過去のガンダムがレジェンドすぎて今の作品が小粒化しているように見える。過去が凄すぎるだけともいえるしそれが基準になりすぎてる。

だから製作者側にとってはガンダムは作りにくいし何やっても批判される。その難しさは間違いなくあるだろうし、ロボット物を他で作ってもガンダムがロボット物の中では大正義過ぎて人が集まらない。ロボットアニメは構造的に難しくなっていて、この体質そのものを変えないと発展は見込めない。結局ガンダムもマクロスもシリーズものだし、オリジナルで本当に流行ったといえるのはこの20年でエヴァンゲリオンとコードギアスぐらいだろうか。

ロボット物は作るのが難しいジャンルであることは間違いない。手間がかかる上に見る人は目が肥えていて厳しい。

その結果結局作りやすい日常アニメが増えていくという構造もある。アイドル声優育てて萌えアニメ作ってアイドル業界化させたほうが売り上げには直結しやすい

 

あとはミリタリー物の存在もある。そういう戦争や戦いが好きなファンはミリタリー物に行っていてガールズ&パンツァー見てたり艦これをしたりとか。

それに加えて腐女子がちょうどいい腐女子アニメという居場所を見つけたのも大きい。その売り上げ一覧を見ても思うように、実はSEEDもギアス、マクロス、ガンダム00も女性ファンが支えていたのが大きい。特にマクロスFは実質ロボットで受けたというよりも女性ファンに響くような魅力があったから受けた。

ただそれ以降うたプリ、進撃の巨人、おそまつさんのように腐女子のために作ったようなアニメがどんどん量産されてわざわざロボット物を腐女子が見る必要がなくなった。

昔の腐女子はあえて男性物を見て勝手に妄想していたが、今の腐女子は腐女子の為だけに作られたものしか見れなくなった。というよりも腐女子ビジネスが充実しすぎてそっちが居心地がよくなったというのが大きい。

 

コアファンは萌え×ミリタリー物に行くし、BLファンは最初から居心地のよい女性受けアニメの方に行くし子供はロボット離れしているというのがガンダムを取り巻く状況。ただただ入りにくい敷居の高いコンテンツになってるし、面白い物も大して存在ないくわざわざ見るものではない。クオリティの高い作品は全部過去作でリアルタイムで面白いのがない。語ろうと思えば過去作の知識が必要。

ただその既存層はある程度確立されていて、これだけの既存層を確保できてるコンテンツも他にはなかなかないからポジティブに捉えるべきという考え方にも最近はなってきている。

なんだかんだで新作でたりガンプラ発売されたり、本当に盛り上がってないジャンルに比べれば全然盛り上がってる。鉄血のオルフェンズは酷いと言いながらも最低限話題になるしプラモは出まくってるし、売れてはいる。いろいろ取り巻く状況が厳しくなってる割には最低限の盛り上がりはある。凄すぎた昔と比べると物足りないけど、冷静に見れば充実しているジャンルともいえる。ただ鉄血に関してはもう終わり。

サンライズ先生の次回作にご期待ください。

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