elken’s blog

ジャニーズとサッカーを中心にあらゆることを評論するブログ

「マクロスF」「ガンダム00」「コードギアス」が同時期にあった時代の黄金期感www

ロボットアニメが同時期に三作も放送されて、なおかつそれがネットで覇権取ってあちらこちらで話題になる現象ってもう起きないよなぁ。

そもそもアニメ会社も、そんな予算ないしゲームやユーチューバーのほうが今の時代は自分のペースに合わせやすく、一つのアニメタイトルに盛り上がるという文化自体がもうネットでは成立しにくくなっている。

 

アニメならば『けものフレンズ』と映画ならば『君の名は。』がアニメが流行る現象としては最後で、今後はVチューバーの時代になっていくのではないか。

 

そう考えるとますますマクロスF、ガンダム00、コードギアスがほぼ同時期に放送されてネットでも話題になっていた時代のオタク界の活気は凄かったと懐古せざるを得ない。

そうはいっても2008年の時代なので、冷静に考えてもう10年前ということになる。

更にエウレカセブン、アクエリオン、グレンラガンのような作品もあったのでこの頃はロボット物が一大ジャンルを築いていた。

 

ここで一旦放送時期を整理していたい。

機動戦士ガンダム00:2007年10月6日-2008年3月29日

マクロスF:2008年4月-2008年9月

コードギアス反逆のルルーシュR2:2008年4月6日-9月28日

ブーム自体が放送が終わってからも続いていたことや、リアルタイムではなく評判を聞いて見たファン層を含めると大体2008年前後に重なる。

 

この3作品の特徴は全体的にどれも厨二感があって、どれもプラモデルが販売されるほどグッズ展開が充実しており、声優と楽曲が良かったことが上げられる。

 

特に『マクロスF』最大のヒット要因は別にバルキリーのデザインがものすごくかっこよかった事や、バジュラとの戦闘シーンが迫力があったからとかでも何でもなく、単に曲が良かったからという一点に尽きる。

特に女性層にめちゃくちゃ曲が受けて、それこそ元AKB48の渡辺麻友がファンだと公言して衣装に取り入れるレベルにあった。今でもアニソンメドレーには必須な曲が多く、自分自身「星間飛行」は名曲だと思っている。

基本的にライオン派か星間飛行派に分かれて、トライアングラー派は肩身が狭いのだがいずれにせよ代名詞となる曲があり、むしろ曲から入るファンが多かった。

そもそもマクロスシリーズ自体、歌で世界を変えるというコンセプトなのでそれが、作中だけでなく、ファンの現象も含めてその通り形になっている作風だった。

 

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要するに「キラッ」は欠かせない存在で、10年後これだけアイドル文化が流行っていることを見るとアニメ界においてアイドルが重視されるさきがけだったのではないか。

アニメ三大キラはランカのキラッと、SEEDのキラ・ヤマトと、デスノートに夜神月だという説を提唱したい。

 

その前に『ガンダムSEED』にラクス・クラインという歌姫がいるのだが、こちらはその時代を体験した人にしかいまいちわからない浜崎あゆみに似たポジションになっている。

シェリル:安室奈美恵

ランカ:西野カナ

ラクス・クライン:浜崎あゆみ

邦楽アーティストに例えるならば大体こんな立ち位置だろうか。

男性ファンは宇宙を舞台にした壮大な戦いに惹かれるが、超時空シンデレラストーリーのような感じで、宇宙を駆け巡る壮大な恋愛物語にしたところも女性ファンが好む世界観の雰囲気だったように思う。

 

そして『機動戦士ガンダム00』は一期と二期が放送されており、自分自身が本格的にガンダムシリーズに傾倒していくきっかけとなった作品でもある。

この作品も今思えば、ガンダムで初めて西暦を採用して軌道エレベーターや太陽光発電について描写した設定が近未来を予感させたという小難しい事ではなく、単にキャラデザと声優、そして楽曲が良かったのではないかということに尽きる。

 

ガンダム00は当時はガンダムシリーズとしては佳作だという評価だったが、今になって根強い人気が出始めてきており、作画が現代基準でも見やすいことから最初にガンダムを見る作品としてもおすすめされることが多い。

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なぜならば現代で活躍している主力声優が大方登場しており、声優オールスターズのような様相を呈していることに加えて、ラルクとUVERworldという今人気が高いアーティストを起用していることが理由として上げられる。

 

某止まるんじゃねぇぞオルガや強いられているんだ線のようなおふざけ路線を除けばネット全体でそこそこ注目を集めた最後のガンダム作品がダブルオーなのではないか。

今でもガンダム00を見ていたという女性ファンが多かったり、当時ティエリアダイエットをするような人がいたり、そもそもキャラクターデザインが高河ゆんなので全体的に女性にも見やすい雰囲気だったのかもしれない。

ただゆうて、ダブルオーのキャラもだいぶツッコミどころの多いトンチキキャラが多かった上に、わりと涅槃空間目的で見始めるという人も多いと聞くので、今思えばそれが面白かったという方が真実味がある。

 

最後にもっともこの中でも厨二病色が強い『コードギアス反逆のルルーシュ』は今でも映画が作られるなど単発の作品としては異例の人気を誇っている。

ガンダムもマクロスもシリーズ物で過去作が存在するが、コードギアスは完全に新規作品だったにも関わらずシリーズものに匹敵する人気があった。

 

このコードギアスも結局のところギアスという絶対遵守の命令能力を手に入れた主人公が神聖ブリタニア帝国の破壊をもくろみ、エリア11となった日本を開放するというストーの魅力や、ナイトメアフレームがかっこよかったという頃は副次的な要因で、今もなお根強く支持している層は声優ファンが多い。

 

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コードギアスのキャラデザも女性層に人気が高いCLAMPが関わっており、声優も今も人気が高い声優のオンパレードだ。衣装がきらびやかなところも含めて、作品全体の雰囲気として華やかな貴族感のような物がある。

 

この三作品をよくよく分析してみると、全てヒットした要因が女性層を取り入れられているかどうかで、本当に硬派なメカや戦闘路線だけだったら今も根強い支持は得られていないだろう。

そもそも機動戦士ガンダム自体、最初の作品がアムロとシャアとその中の人の人気に支えられているどころか、最近では名探偵コナンの映画にもその人気が波及して異例の観客動員数を誇っている。

 

それまでのスーパーロボットとは違い、人間同士の戦いを描くという斬新な作風をロボット物に取り入れたことがガンダムのエポックメイキング要素であるみたいな話ではなく、当初から女性層に支えられていたというのが真実なのではないか。

 

マクロスもロボットアニメのふりをしたアイドルアニメであって、昔の腐女子層はあえて女性向けでないものを見て想像力を発揮することで、腐女子としての能力を試したり鍛えたりしていた文化があった。

それに加えてそもそも少女漫画とは違うタイプの男性キャラが登場する作品が昔はガンダムや少年漫画しかなかったというのもあるかもしれない。

もしくはガンダム00、マクロスF、コードギアスの全てが一部少女漫画的なキャラクター要素があったのも理由なのではないか。

 

そう考えると実は2008年前後にロボットアニメの黄金期だったというのは正確には誤りで、アニソンと声優文化の黄金期だったというのが適切な表現で、偶然それがロボットアニメでもあっただけなのかもしれない。

いずれにせよ多方面から様々なタイプが集まっていたからこそあれだけのブームの規模を実現できたことは間違いない。

今後こういった時代がもう一度訪れることがあるならば、どういった世界観の作品が作られどういった現象が起きるのか、新時代の到来を待ち望みたい。