elken’s blog

ジャニーズとサッカーを中心にあらゆることを評論するブログ

最近のオタクって正直にわかっぽくなったよな

最近のオタクって昔に比べてだいぶカジュアル化したり大衆化しているなと思う。よく言われることだけどオタクの質が変化した。昔のようなコアなオタクは減ってしまった。ブログとかも考察ブログみたいなの減って検索すればなんでもまとめサイトがヒットするような時代だし、アニメも誰かが見てないと見ない時代になった。ゲームも自分で考えて攻略して自分のスタイルを作り上げるというよりも攻略情報サイトや攻略wikiでてっとり早く効率が良い物を模倣するだけの人が増えた。

結局スマホによってネットというものが白昼に晒され一般人が大量に流入してネットの雰囲気を変えたからかつてのようなオタクスタイルが存在できなったというのはあるかもしれない。まとめサイトで中途半端に知った情報とかでオタク気取ってる奴が増えた結果またそれに似た奴が増える、そしてそれが主流になりいつの間にか古いタイプのオタクは居場所がなくなって駆逐される。この連鎖がいろんなコンテンツで起きてきてる。

 

1:ハルヒの頃は良かった

懐古になってしまうけど涼宮ハルヒの憂鬱らき☆すたまでは良かった。けいおん!も盛り上がりとしては最高潮だったし極致だったけど同時にネットのにわか化やオタクの質の変化のきっかけとなった作品でもある。

本当はもっとさかのぼればハルヒのキャラクターにも影響を与えたエヴァンゲリオンとか、それよりもっと前の世代のアニメも含めると更ににわか化は進んでる。でもハルヒですら今に比べれば十分オタクっぽい。当時もハルヒはにわかとか言われてたけど、そのハルヒブームも今に比べれば十分オタク文化として質が高かった。

問題はけいおん!

けいおんあたりからオタクのカジュアル化が進んだしまとめサイトが増えて、そしてジョブズが作ったスマートフォンが日本でも普及し始めた。スマホも最初は日本でスマホ使う奴とか意識高すぎって言われてたのにあっという間に普及してもう今誰でも使ってるし叩いておきながら自分ですら使っている。

 

2:今のオタク文化は3Cの時代

結局思ったのが今の時代オタク文化は3Cの時代になった。歴史用語の3Cじゃなくてオタク用語としての3Cなんじゃないかなと。それはカジュアル、コミュニケーション、コミュニティの3つ。

昔のオタクは本当に好きなものを自分で研究してたし一人だけでも構わなかった。学校のクラス内で自分一人だけがオタクとかそういう時代を経験してる。でもそんなことは関係なく自分が好きだからそれでよかったし仲間を求めなかった。

だけど今の時代アニメ視聴やオタク文化というのは単にコミュニケーションツールコミュニティ形成ツールでしかなくなっている。コミュニケーションとって楽しみたいだけだからアニメもネットの評判が気になるし自分一人では見れない。そして必ずSNSでコミュニティを作って群れる。個人ブログを熱心に書いて考察するオタクが減ったのもこれが要因。

そしてカジュアル化。とにかくいろんなものを簡単に済ませたい。少ない文字数で反応が得られてコミュニケーションを満たせればそれでいい、長文で考察するとかしないというかしようとしない。むしろオタクと言えば長文が代名詞だったのに今の時代長文はオタク界でも避けられるようになってきてる。

 

3:中途半端にオタク文化が市民権を得た

そしてカジュアル化としてオタク曲やアニソンをカラオケで歌うとか。最近のカラオケランキングとか見ても結構アニソンが人気でアニソンを歌う事が普通になったし一般人まで歌ってる。千本桜とかその典型だけどこういうのを見るとオタクの質が変化したなと思う。

ハレ晴レユカイハッピーマテリアルを1位にしようとかはよかった。それはMステとか一般のクールな邦楽文化に対してある意味反体制的に頑張ってた時期。今そういう「俺らネット民」みたいな意識がなくなって逆にテレビもオタクに媚びたりネットのオタク用語とか文化とかがテレビでも普通に使われたり誰でもスマホ持ってるからすぐそういう物に触れることができたりして皆知ってる物になってしまった。逆に今俺らネット民感出してる奴寒いよなぁ。

VIPとかそのまとめが流行り出してもそれが一般大衆掲示板みたいになって普通の人が利用するようになったり見るようになった。決定的に変わったのがネットはもっと皆自虐してたけど今は自慢するための場所になった。これが多分ネットの質の変化でありオタクの質の変化でもあると思う。

 

4:壁ドンの意味が変化したときに終わった

あと思ったけど壁ドンの意味変わったあたりから駄目になったと思う。壁ドンとかJKといえば元祖の方の意味が思い浮かぶ奴までが本物。それ以降はにわか。

壁ドンは元祖の意味でイメージして、ネットでは自分語りや自慢よりも自虐することが大事だった時代までのオタクは本物だった。アニオタだけじゃなくて軍事オタクとかガンダムオタクとかも含めて。懐古になっちゃうし懐古厨だけどあの頃のネットはアングラ感がギリギリあった。もう今アングラ感っていう寒いけど時代の変化を象徴する言葉なのかなとも思う。ネットのノリを寒いとか言いながら自分も寒いネットのノリやってる人っているじゃん、そういう気取った人が増えたのもネットをつまらなくしてる原因の1つ。定型文で短くやり取りするのとかも今のトレンドになってきてるしまとめてみれば自分で考えるオタクが減ったという事になるだろうか。

 

その結果ゲームとかでもテンプレ的なことやってとりあえず勝利至上主義に走る人とかも増えた。要するに研究気質の人が減った。オタクってのはどうでもいいことを研究して探究するからオタクなわけでそれをしなくなったらただのオタク文化ファンでしかない。オタクじゃなくてオタク文化ファン。定型文でやりとりするのもテンプレをそのまま使うのも結局研究しなくなったからであってオタクの質の変化の象徴的な事なのかなと思う。自虐しなくなったし研究しなくなったしコミュニケーションやコミュニティ重視になったしいろんな質が変化してにわかっぽくなった。

好きでアニメを見て人たちから、コミュニケーションツールとして使う為だけにアニメを見るようなった。オタク仲間からすごいと言われたいだけの人とかもいるし、もちろん昔もそういう人は大勢いたんだろうけどガチ感とかコア感とかはだいぶ少なくなったなと思う。

 

5:提供する側の劣化

あとは制作側や提供する側もネットのノリに媚びるようになりすぎた。受け手の質の変化もそうだけど作り手側も質が変化した。今ネットのノリだされると逆に寒い。

日常系アニメとかはまさにその典型。もう今のオタクにとってガンダムみたいにコアで小難しい物って無理だし受けないんだろうね。昔だったらオタクにとっての必須教養並の地位があったのがオタク世界でも隅に追いやられたのがガンダム

オタクなのにそういう難しい物が無理でカジュアルに日常系アニメをゆるく楽しめればいいという人が増えた。考察しなくても考えなくても見れる物が今のトレンドになってきてる。結局ネットに公式とかビジネスとかが参入しすぎた結果逆にネット文化がしょぼくなった。

昔のネットのノリが寒くなったというのも結局は自分たちしか見てない感があったからそういうノリになれたわけで当たり前にみんなが見るようになったら昔のノリではいられなくなる。

 

一般世界では少数勢力だけどネットの世界では大勢力→この頃最高

一般世界に中途半端に進出し、ネットでは隅に追いやられる→これつまらない

それこれも最大の変化。ハルヒが持てはやされてた頃ってまだ初音ミクとかいなかったしツイッターもなかった。まとめサイトとかもほんと一部だけ。

一般のテレビ番組とかでも2ちゃんねるという言葉が出されるだけで祭りになってたしなかなか萌えアニメ絵柄とかを見かけることがなかった。つまり一般の世界ではマイナー、そしてネットの世界ではむしろアニオタがネットの中心だった程に流行ってた。平野綾が持てはやされたりハルヒ長門は俺らネット民のアイドル!みたいな時代だった。ネット民ならアニメ見てないと話題についていけない程だった。

でも逆に今は中途半端にオタク文化が一般に進出した。

千本桜がカラオケで歌われるとかオタク文化が積極的に取り上げられたりテレビの方がむしろネットに媚びたりとか。テレビとか有名人が全然ネットを知らない頃の方が面白かった。そして逆にネット世界ではアニオタが片隅に追いやられる。もう今の時代ネット民の代表感のあるアニメキャラとかいないよね。けいおんのキャラぐらいまではギリギリネット民の代表感あったけど今ネットを席巻してるアニメキャラとかほとんどいないしアニメ見てなくてもネットの話題にはついていける。

それも結局スマホでオタク体質でない人が流入してアニメ以外の話題でも話せる人が大勢増えたという事なのかもしれない。

 

6:時代とは変化するものである

バイスの環境も違うし世間のノリも雰囲気も時代背景もどんどん変化してきてる。結局オタク文化といえども環境に大きく左右される物であり、文化は人が作る物である以上変わりゆくのは必然。人は変わっていく。かつてのオタク達は今どこに行ったのであろうか。自分のようにひっそりと個人ブログで静かに語っているかもしれない。かつてのようにネットで騒ぐこともなくなりまるくなって落ち着いているのか、今も新しいアニメを見つけているのか。はたまた別のコンテンツにはまっているのか。かつてのオタク文化を形成した人たちは現代のネットの中心から去って行った。

そもそも暴走族とかヤンキーとか走り屋とか、そういう人たちもだいぶ減って今普通に安全運転で社会人やってるしどんどん世の中から過激な人が減って言ってるんだろうね。ある意味ネットにおける過激派だったアニオタ達もそのキャリアを卒業してだいぶ勢力が衰えた。残ってるのはにわかっぽい奴らばかり。

多分走り屋とかも似たような事言ってるかもね、最近の走り屋はしょぼくなったなぁ~みたいに。オタクが「コアなオタクが減ってネットの雰囲気が変わったわ~」って言ってるのと同じで走り屋も似たような事を言って衰退を嘆いてるんだろうね。

結局いろんなものが衰退していく時代なんだろうなぁと思う。

その中でどうやって行きか、今かつてのオタク達はその帰路に立たされている。