しばらく日本代表という肩書が使えなくなっていた本田圭佑に、もう一度その称号を名乗るチャンスが巡ってきた。
3月15日に発表された親善試合マリ戦のメンバー表には本田圭佑の名が久しぶりに記載されている。
これは個人的にも非常に朗報であり、「遂に本田圭佑が復活した!」と内心嬉しくて仕方がない。
なんだかんだでワクワクさせてくれるのが本田という存在であり、メキシコでの修行成果がどこまで日本代表で反映されるかが今から楽しみだ。
ブラジルとベルギーと対戦した前回の欧州遠征で明らかになったことが一つある。
それは圧倒的に得点力不足だという事であり、特にサイドの選手からはほとんど脅威となる攻撃が展開されなかった。
あの停滞感漂う退屈極まりない試合を思い返せば、今回の本田圭佑の招集は妥当だと言えるだろう。
ベルギー戦はひたすら得点の香りがしない試合を延々と見せ続けられた苦行でしかなく、ブラジル戦はかろうじて槙野が意地の得点を見せただけだった。
指揮官ハリルホジッチはその時のもどかしさをよく覚えているからこそ、今回これだけ得点力にこだわった選出をしたのだろう。
そう考えると、とにかく何か起きるのではないかと感じさせる本田の存在はやはり必要だ。
もうこの際本田という劇薬を投入しなければ日本代表に大きな化学変化は起こり得ない。まずはメキシコ修行で進化したその実力を試し、それで駄目だったならば改めて本戦のメンバー発表で除外すればいい。
事実上の引退試合なのではないかと揶揄されたサウジアラビア戦の時、本田圭佑はまだACミランに所属していた。今となっては久しくパチューカの選手であったかのように感じるが、実はまだメキシコリーグに移籍して1年も経っていない。
パチューカ所属の今と、ACミランで出場機会が多くはなかった頃とでは全てが異なる。
おそらく本田圭佑が起用されるポジションは右WGだと目されており、久保裕也や宇佐美貴史とポジション争いを繰り広げていくことになる。
浅野琢磨は事実上このレースから外れている状態にある事は否めない。
久保裕也は現状、以前のような得点ラッシュの時期は過ぎ去っており今勢いのある宇佐美貴史と一騎打ちといったところだろうか。
本田圭佑と宇佐美貴史、旧知の仲であり因縁めいたものを感じずにはいられない。
他に呼ばれた選手として興味深いのは以前から待望論のあった中島翔哉、そして柴崎岳だ。
中島翔哉は遠目からのミドルシュートも得意としており得点力不足を解消する新星として期待される。小さな体を考えれば規格外のシュートを打つことができる中島は、本戦で脅威になり得るジョーカーだ。
個人的にはアンダー世代の対イラク戦で決めたミドルシュートが今も印象深く、Jリーグで燻っていたところからついに代表まで上り詰めてきたことが感慨深い。典型的なアンダー世代限定の選手だと思われていたが、その才能が嘘ではないことを類稀なる向上心によって示している。
そして柴崎岳の復帰も本田圭佑の復帰同様に大きなサプライズだ。
正直なところ柴崎岳の選出は諦めていたが、まさかこのタイミングで選ばれるとは夢にも思っていなかった。
バルセロナ戦での怪我によって快進撃に待ったが入ったことで、表舞台からは消えかかっていたがやはり何かがこの男にはある。
本田圭佑については現在のハリルホジッチ体制下の日本代表でどういったプレーを披露するかは興味深い。
メキシコのパチューカに移籍してから本田圭佑が取り組んだことは、かつての「個の力」に回帰するようなドリブル能力の向上だ。
ブラジルワールドカップの時は連動を重視したサッカーに注力していたが、今の本田圭佑はある意味でVVVフェンロ時代のような選手に戻りつつあるとも言える。
ブラジルW杯というのはそれまで隆盛を極めていたポゼッションサッカーの終焉を決定づけた大会でもあり、戦術の潮流は大きく変わり始めた。
ザッケローニからアギーレを経て、ハリルホジッチに行き着いた今の日本代表において本田圭佑にはより個の力が求められるようになっている。
奇しくも南アフリカワールドカップの時、本田圭佑が必要とされた時と同じような構図が再現され始めようとしている。
再び白羽の矢が立った本田圭佑がどういったプレーを披露するかに注目が集まる。
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