elken’s blog

ジャニーズとサッカーを中心にあらゆることを評論するブログ

シャビ・エルナンデスとかいう悪口大魔王

FCバルセロナとスペイン代表において最高の時代を築き上げたのがシャビ・エルナンデスだ。

シャビ先生は紛れもなく自分が最も敬愛するサッカー選手の一人と言える。

そしてサッカー選手としてのプレースタイルだけでなく、そのパーソナリティも魅力だ。

「隙あらばクリロナ叩きおじさん」「隙あらばレアル・マドリード叩きおじさん」として常日頃レアルの悪口を言ってるイメージがある。

究極「バルサ以外アンチフットボール」なのがシャビの本音だ。

とにかく余計な一言が多く、常に自分が信条とするプレースタイル以外に対して物申すのが彼のやり方だ

 

自分たちバルセロナのサッカーや技術に絶対的な自信があり美しさに拘ってるという高い自負がある。

それ故に自分の気にいらないサッカーには手厳しい。

おそらくスポーツにしろ、創作にしろ、楽器にしろ、料理にしろ性格がいい人間ってハイクオリティの物を作れないんじゃないだろうか。創作や芸術、そういったアートに惹かれる気質を持つの人ほどシャビという人間に傾倒する。

 

実際創作方面で活躍してる有名人は性格がお世辞にも良いとは言えない人が多い。

ある程度ねじ曲がっていたりどこか性格がおかしくないと美の極致にまでたどり着けない。美を極めるには性格を犠牲にする必要がある。

シャビというフットボーラーはサッカーという競技の深淵にある美を極限まで追求しようとしていた。

 

自分がバルセロナが好きだから贔屓した見方になるのかもしれないが、バルサのフットボールは美しいし哲学が彼らのスタイルには存在すると思う。バルサの哲学、そしてそのプレースタイルはため息が出るほど美しくそしてシャビ自信ののプレースタイルもまた美しい。

正確にはチャビ、チョコレートと同じ発音と本人も発言しているが便宜上シャビで統一したい。

 

そんなシャビ・エルナンデス、あまりの発言のハードワークっぷりにいつからか「シャビ先生」と言われるまでになった。しかしシャビ先生のサッカーの見方はしっかりしておりかなり高い戦術眼が発揮されている。右脳のイマジネーションと左脳の計算能力を高い次元で両立しているのがシャビであり、それゆえにスペイン史上最高の代表的な選手とも評される。

 

バルサ引退後もバルサへの発言を続けるしレアル・マドリード相手には相変わらず噛みつく。「なんだかんだでバルサ大好きなんだな」と伝わってくるしバルセロナファン、バルセロニスタとしてみると本当に好きにならざるを得ない程だ。

シャビ・エルナンデスというフットボーラーはあまりにも美を追求しすぎるあまり性格がおかしくなってしまったのだ。

芸術を追求する人間は性格や人格において必ずしも賞賛されない。

 

そして自分自身こういう一癖あるキャラの方が好きなのかもしれない。

正統派キャラよりもこういう噛みつくキャラが好きだ。

「アンチフットボール」と発言することは彼の代名詞だ。

スアレスは物理的に噛みつくのかもしれないが、シャビ先生は意見で噛みつく。むしろバルサを去ってからの方がその発言のキレは増している。

もっとも全盛期はワールドカップ優勝してバルセロナがペップバルサとして無敵だった時代。あのころのシャビは「世界中がバルサのサッカーに心酔している」とお口がキレキレだった。

 

時に自己愛性パーソナリティ障害なんじゃないかと揶揄される性格だけどもあの自信過剰なスタイルが好きだった。美を真剣に追及し自分たちのやり方に絶対的な自信を持つ、そういう彼のスタイルやバルセロナのスタイルはかっこよかった。

それでいてピッチ上では実は滅茶苦茶クリーンなのもシャビ先生の魅力でもある。

非常に冷静でファウルのイメージは少ない。

ピッチを的確に見ているしバルサ晩年もシャビが入るとやはりサッカーが変わったし安定した。常に2,3手先を読んでいるしスペースを把握している頭脳がある。非常に頭がいい選手でインテリジェンスがありクレバー。

 

まさにパサーゲームメイカーというのを完全に極めたような選手だった。バルサを去ってしまったことは推しいし過去の試合を録画で見たとき"シャビさん"がいるとやはり安心するし「これがバルサだよなぁ」と感じざるを得ない。シャビは出場すると不思議な安定感や組織的な連動が自然と発生する。

 

更に言えばピッチ上では非常に紳士的でリスペクトされる存在だった。ピッチ外の発言が問題視されているだけで芝の上ではこれ以上の無いほど理想的なサッカー選手だった。ラフプレーはほとんど行わず、模範的なフットボーラーであり続けた。

そのパスやゲームメイクセンスは華麗であり、チームを束ね指揮しすべてを想像し美しいサッカーで世界を魅了した。

シャビ

シャビはいつかきっとバルサに監督として帰ってくるだろう。

その時はきっと現役時代より発言をするに違いない。

 

もしバルセロナの監督になればまるでかつて批判していたようなモウリーニョのようなスタイルになるだろう。シャビはグアルディオラになると見せかけて性格面ではモウリーニョになりそうだ。

「似たもの同士いがみ合う」とはよく言われるもので実は批判していたモウリーニョに一番似てるのがシャビなのではないだろうか。

 

しかしそんなシャビ先生、ネタ要素だけでなく実績は最強クラスにある。

バロンドールは取れなかったもののシャビがいたチームはことごとく結果を出している。バルサとスペイン代表の黄金期が重なっていた時期は紛れもなくこの選手が中心にいた。個人的な意見だがジダンをプレーや実績の面では越えているんじゃないかとすら思うほどだ。

中盤に与える影響度、パスの精度、先を読む力、ゲームの構成能力、全てにおいてハイレベル。パスサッカー、ポゼッションサッカーというスタイルを次の次元に引き上げたレジェンド中のレジェンドだと言える。

 

スの概念を変えた選手と言っても過言ではない。

仮に歴史上最高のチームを作り上げるとしたら間違いなく自分はシャビを入れる。

それほど完璧な選手だった。

これからシャビは将来の監督業に向けて新しい領域に進んでいくだろう。

そしていつかトップクラブの監督になりいつかはバルサの監督にもなるかもしれない。その時シャビがどんなフットボールを見せてくれるか。

そこに存在する意味や哲学、美学、そしてインタビューにおける発言、それらをどこまで理解できるかはわからないがそのスタイルを見る日ができることを個人的に凄く楽しみにしている。