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北朝鮮軍が製造してると噂の白頭山拳銃とは何なのか

朝鮮人民軍の装備は調べると結構面白いしマニアックで楽しい。軍事オタクや銃オタク、軍服マニアにもコアなファンがおり熱烈なファンが存在するのが朝鮮人民軍だ。政治的な問題は抜きにして北朝鮮軍は貴重な現存する共産主義の軍隊としてマニア的には貴重な存在である。

しかしこのご時世、北朝鮮こと朝鮮民主主義人民共和国は閉鎖国家なのでなかなか正確な情報を手にすることができない。それも北朝鮮観察としては面白いし今時珍しい共産国家なので見ていて楽しい側面はあるがやはりなかなか情報がつかめない。

そして白頭山拳銃についてだがこれはどうやらCZ75北朝鮮製造バージョンらしい。CZ75共産圏最高峰の傑作拳銃と言っていいほどのクオリティを持つ拳銃でありそのコピー品は東側諸国を中心に多く製造され流通している。本場のチェコスロバキア製のCZ75は手工業による丁寧な品質によりグリップが手に吸い付くほどの感触だと言われている。実際自分もエアガンではあるが手にしたことがありそのつかみやすさは確かに良い物だった。人間工学に基づいたデザインというのはあながち間違いではない。

問題はその北朝鮮CZ75だがこれは恐らく本家チェコスロバキア製ほどのクオリティではないであろう。ただ元の設計が良いのでいくら北朝鮮製とはいえクオリティは高いはずだ。元々北朝鮮南朝鮮に比べて冷戦初期は進んでいた国だった。現代でも武器輸出国になる程度には最低限の工業力はありこの白頭山拳銃も一定の品質を保持しているはずだ。北朝鮮と言えどもソビエト連邦から技術支援を受けていた時期があり最低限の工業力は保持している。でなければミサイルの輸出など不可能だ。

しかしながら実体としてこの拳銃は正式採用のように出回っているわけではない。実際の所、御下賜品として将校用に出回っているのが現状だ。おそらく人民軍内部ではこの拳銃を持っていると尊敬される物だと思われる。

海外のサイトを調べてみてもそれほど情報が出回っておらずやはりレアな拳銃であると考えるべきだろう。共産主義時代のCZ75も珍しく同時に北朝鮮CZ75も珍しい。ガンマニアとしてはどちらも希少価値があって欲しくなるがやはりなかなか手に入れられるものではないだろう。銃というのはレアなものだからロマンを感じる物であり、パルチザンや革命闘士として闘った朝鮮人民軍の英雄のみが保有することを許されたというところに価値があるのである。この拳銃には革命の血が流れている。

北朝鮮の幹部や将校がCZ75のコピー品を使用している、それが白頭山拳銃の実体であろう。実際に将校らしき人物がCZ75のような拳銃を使用している画像が存在するのでそれは間違っていない。

 

そして現在朝鮮人民軍の装備を調べたところやはりCZ75は正式採用として使われているわけではないようだ。そのほかにもトカレフマカロフが製造されており、共産圏ではないもののブローニングM1910やM1910も製造されている。M1910は70式拳銃とも呼ばれアジア圏特有の呼び方であるのが興味深い。M1910に至っては旧日本軍の将校が個人使用していうタレベルであり人民軍はもはや半世紀も前の装備という事になる。ブローニングの設計が現代でも通じるレベルなのか人民軍があまりにも旧式すぎるのか。

さすがにトカレフが現役とは思えないので現状マカロフ拳銃が一般兵の平均的な拳銃装備と考え将校用としてブローングやその白頭山拳銃が一部の将校用に出回ってると考えるのが自然な推測であろう。そのブローニングは共産主義の星マークがついているらしく共産趣味としては魅力的である。いずれにせよ非常に謎に包まれた国でありさまざまな推測や憶測を呼ぶ国である。正確な情報を得ることができない国というのは現代では珍しくなってきている。こういうエキゾチックな国というのも現代ではある意味貴重でありマニアックな視点に立てば楽しめるのではないだろうか。