elken’s blog

ジャニーズとサッカーを中心にあらゆることを評論するブログ

ジャニーズとK-POPアイドルの最大の違い

ジャニーズと韓流のK-POPアイドルは似ているようで大きな違いが数多く存在する。元々こういった男性アイドルグループとしての歴史はジャニーズの方が古く、初代ジャニーズは1960年代まで遡ることになる。

一方で韓流アイドルが日本で受け始めたのは東方神起が最初で、それまで韓流と言えば「韓流(ハンリュウ)スター」として中高年女性に人気というイメージが強かった。

 

そして韓国文化自体が日本文化の流れをもう一度再現していることが多く、例えば今の韓国は日本のバブル時代のような価値観が強い時代になっている。

ある意味その華やかな芸能界らしさが今の韓国芸能界にはあり、それが懐かしく本来の芸能界のような雰囲気の魅力にもなっている。

 

例えば今人気の防弾少年団はかつて一世を風靡した光GENJIの再来に近い印象を受ける。

自分は実際リアルタイムで経験したわけではないがこういった華やかな典型的アイドルというのは最近のジャニーズでは少なくなりつつあり、そもそも日本の芸能界自体が庶民派志向を強めている傾向にある。

日本のアイドル界は親近感や近くにいそうな親しみやすさが重視されて、バラエティ番組などでの活躍が重視されるようになっている。

「王道アイドル」というのは徐々に少なくなってきている。

 

今の価値観で見ればもちろん光GENJIは古く見えるけれども、当時の価値観としたらそれこそ今まさに防弾少年団を見るような最先端のイメージがあった。

防弾少年団の流行の規模はいまやかつての東方神起を凌ぐとさえ言われており、1つの男性グループがこれだけ人気になるというのはバブル絶頂期に光GENJIが流行ったときのような感覚に近い。

今見れば古く見える光GENJIも当時の感覚では今の防弾少年団のような感覚だったはずだ。

日本が経済でアメリカを超えると言われていたバブル絶頂期に人気が絶頂だった光GENJIは比較対象が存在しない程の国民的ブームだったとさえ言われている。

 

そんな光GENJIで一番人気だった諸星和己は「アイドルは光GENJIが最後」と語っており、それ以降SMAPのようにバラエティで活躍していくようなスタイルがジャニーズにも増えていく。元々アイドルはかっこいい事だけをやる存在であり少女漫画のようなきらびやかな世界の住人だった。

今のTOKIOのように農作業をしたり、嵐のようにいろんなバラエティで笑いを取るような役割ではなかった。そういった本当に華やかな「アイドル」というものが日本で通じたのは光GENJIで最後だったという芸能史がある。

 

光GENJIはそういったアイドル性だけでなく技術も高く全員バク転ができて当たり前、ローラースケートをしながらでもバク転ができたという本格派の集団だった。

今見れば「なぜ頭にバンダナをして羽をつけて、ローラースケートをしているのか」というトンチキで変な雰囲気があるが時代背景を考えればその当時の価値観ではもちろん最先端になる。

1980年代の韓国にこんなアイドルは当然存在していない。

 

今の韓流アイドルを見ると本来のアイドルという雰囲気があることは今のジャニーズとの違いかもしれない。そしてそれが今のジャニーズにはない魅力として評価されているのではないか。

本当にかっこよかった頃のジャニーズに戻るべきだという意見もジャニーズファンの間には存在する。

ジャニーズはジャニーズっぽくないメンバーが増えて、「この人本当にジャニーズなの?」「昔のジャニーズは本当にかっこいい人たちの集まりだった」と言われることは多くなっているのも事実だ。

本来アイドルというのは独特の世界で一見変に見えることもかっこよく見せてしまう人々である。そういった華やかな古き良きジャニーズ式のエンターテイメントは今の時代少年倶楽部のようにジャニーズファン向けの番組に限定されており地上波では一般受けのほうが重要視されている。

 

別の言い方をすれば昔ながらのジャニーズスタイル(=アイドルは本当にかっこいい存在であるべきという価値観)を残しているのが今の韓流アイドルともいえる。

今のジャニーズはバク転はできなくてもいいしダンスよりもバラエティでの面白さや、かっこよくなくても面白ければキャラとして人気になれるという風潮になっている。

アイドルはスキルが高くてアイドルにしかできない不思議なファッションやパフォーマンスをして「アイドルにしかない世界観」を作るという昔のジャニーズにあった価値観をある意味一番踏襲しているのはK-POPだと言えるかもしれない。

 

ただのかつて日本のジャニーズ事務所が通ったそのスタイルが日本の芸能界で生きていく上では変化を余儀なくされたという事情もある。

今も本当にルックスとスキルのレベルが高い人を集めてハイレベルなパフォーマンスをしようと思えば不可能ではないだろう。少年隊や光GENJIを見れば本当に身体能力が高く時代の中での傑出度は凄まじい物があった。

 

しかしSMAP以降日本の芸能界で長くグループとして存続していくには息の長い活動能力が求められるようになっていく。

日本人と韓国人の違いともいえるかもしれないが、韓国人は良く言えば熱しやすいが悪く言えば飽きやすいところがある。例えばSHINeeeが今でも日本で人気な姿を見て韓国人は驚くそうだ。

日本で言えばオワコンというニュアンスに近い「退物」という感覚で見られるため、1年おきに人気のグループが大きく変わるのが韓国の芸能界の特徴でもある。

バブル時代に一つのアイテムが流行るような感覚でファッションも本当にすぐ変わるという風潮が韓国にはある。日本でも当然そのような傾向はあるけれどもそれを更に強化したイメージに近い。

 

SHINeeeですらまだ人気なことに衝撃だという韓国人が、V6やKinKi Kidsがまだ人気だという事を知ったら更に驚くだろう。

韓国の感覚では90年代にデビューしたグループが今も根強いファンがいるということが信じられないのだ。30代や40代がまだアイドルとして活躍できる息の長さは日本のアイドルと韓国のアイドルの最大の違いと言えるかもしれない。

 

そもそも日本も光GENJIが解散したように元々ジャニーズはグループが数多く解散してきた歴史がある。

最近ではSMAPが解散することになってしまったが、SMAP以降グループの解散というのは減少していく。

実際光GENJIのブームは短命に終わり、長期的に活躍し続けたSMAPのほうがジャニーズ事務所に大きな恩恵をもたらしており長く活躍できるグループをジャニーズ事務所は求めるようになった。

そういった一過性のブームだけではなく事務所所属のタレントが長く活躍できる仕組みをジャニーズ事務所が考え出したともいえる。

 

ファンとしても自分の好きな担当のグループをいつまでも応援し続けることができるというのはありがたいことで小規模なグループでもそれなりにファンがいて活動できる支持基盤の深さというのは韓国の芸能界にはない事でもある。

そもそも韓国はトップレベルに人気なグループでさえも日本の市場に進出しなければならない程内需基盤が弱いという特徴がある。

 

 

昔ながらの芸能界のような華やかさを残しているのは韓国ではあるけれども、逆にいえば流行るのは少数でそのブームも長くは続かないという特性がある。

一方でジャニーズ事務所は良くも悪くも日本の会社の終身雇用制に近いところがあり、理不尽なところはあるものの「会社に守ってもらっている」という状態にもなっている。

 

例えば動画サイトでKAT-TUNの昔の映像の再生数がほぼ日本人しか見ていないのにかなりの再生数だという光景をよく目にする。

全盛期の勢いやその当時の形を残しておらずとも根強いファンが応援し続けるというのは韓国には中々ない光景でもある。

防弾少年団のMVや動画が記録的な再生数を更新することはあっても、10年以上前の映像をほとんど自国の内需だけで人気にすることは韓国にはできない。

光GENJIスタイルの韓国と、SMAPスタイルの日本という言い方をすることもできるかもしれない。

アイドルの概念も今と昔では変わってきており、もちろん昔のスタイルにも魅力はあるし今のスタイルにもメリットはある。

日本はSMAP以降確立されたスタイルの様式が主流になっているのに対して、韓国は光GENJI以前のスタイルで大きな流行を作り出しているとも言えるだろう。

 

10年後のことを考えたらHey! Say! JUMPが10年後も根強い人気を維持していることは想像しやすいが、10年後の防弾少年団は新しい韓国のボーイズグループの影に位置づけられているかもしれない。

固定ファンの多いジャニーズ方式と一回の大きな流行の多い韓流方式にはもちろんそれぞれ一長一短がある。

ジャニーズは身内向けになっていて外部にはその人気がわかりにくいものの、内需だけで長く活動はできるし集客率なども高くなる。

その一方で韓流のK-POPは昔の日本にあったような大規模で華やかなブームを起こせるが、10年後の人気や活動は保証されていない。

 

例えばSHINeeeはまだしも超新星のことを誰が覚えているだろうか、一方日本はもっと昔からあるV6が今も十分に活動できる内需の体力がある。

どちらが良いのかというのは一長一短あって判断が難しい上に、自国の文化に適応しているとも言える。

このようにアイドルだけを見ても日本が作り出すものと韓国が作り出す物には微妙な違いが存在している。

そういった違いに注目して芸能文化を比較してみるのも面白いかもしれない。

ジャニーズグッズなんでも買取!ジャニキング!