elken’s blog

ジャニーズとサッカーを中心にあらゆることを評論するブログ

今の日本で一番人気のサッカー選手は誰なのか

今の日本サッカー界には絶対的なスター選手が存在しない。

例えばアルゼンチンならリオネル・メッシ、ポルトガルならクリスティアーノ・ロナウド、ブラジルならネイマール、少し前のイングランドならベッカムでフランスならジダンというようなわかりやすい国民的英雄が存在しない。

その国の代名詞となるような選手が今のサッカー日本代表には不在なため、誰か一人という具体的な人物を上げることは難しい。

 

そう考えたときもしかしたら日本で一番人気なのは海外サッカー選手の可能性もあるだろう。香川真司や本田圭佑が日本においてメッシやネイマール、ロナウドよりも人気だと断言する自信は無い。

また日本人からの人気と考えたとき男女問わず全ての世代で考えた場合、引退した選手やルックスの人気なども考慮しなければならない。

 

更に来年の2018ロシアワールドカップの成績や大会の展開次第ではその知名度や人気は大きく変わるだろう。たとえば南アフリカ大会直後ならば本田圭佑が問答無用の1位であり、ブラジル大会直後ならばハメス・ロドリゲスはサッカー選手人気トップ10に入る人気はあったかもしれない。

 

また現在の日本ということを考えた場合、そもそも今はサッカー選手の一般人気という物が存在しない。イニエスタやイブラヒモビッチ並のスター選手でも日本においては知名度が低く、現在は代表の成績もJリーグの盛り上がりも下火であり、個人の活躍においても突出した選手がいない。

現代の日本においてサッカーは好きな人だけが楽しんでいるスポーツになりかけている。

世間の流行とは関係なく常にサッカーを見ている層というのは実は少数派だと言える。

世間で騒がれるような活躍をしている選手はおらず、日本人サッカー選手は活躍していないという目線で見られていることは否めない。

「特に好きなサッカー選手はいない」というのが今のリアルな本音だろう。

 

やはりブラジルワールドカップとその翌年にあったアジアカップの連敗は日本のサッカー人気に大きく翳りを落としている。

更にJリーグがあまりメディアで取り上げてもらえない事も要因として重なり、海外サッカーも視聴できる人は限られている。また日本人は「世界で活躍する日本人スポーツ選手」か国内で盛り上がる競技の選手を好むため、外国人選手にそこまで興味がない。

 

つまり「今の日本で一番人気があるサッカー選手」というのは圧倒的な人気選手がいない選択肢の中から強いて選ぶという状態に近い。

ブラジルワールドカップ前ならば本田圭佑や香川真司は高い人気があり、なでしこ人気が高かったころは引退前の澤穂希も女性票を集めていた。結婚前の内田篤人もカレンダーの売り上げがアイドルを含めても1位になっていた年があったが、今はこの選手が一番だと自信を持って言える選手はいない。

 

競技面以外のスター性や人気を持つ選手も存在せず、肝心の競技面でも圧倒的な活躍をしている選手がいない、そして代表も低迷しているためサッカーファン以外の人も認める明確な人気選手が存在しないことは当然と言える。

日本のスポーツ人気が細分化している時代に、更にサッカー選手の中でも人気が細分化している。

好きな人だけが応援していてそれぞれのファンが自分の応援してる選手は凄いと主張し合ってるが、世界基準で見た場合どんぐりの背比べでしかないのが現状だ。

無理にスターシステムで人気選手を作る必要はなく、スターは現れるものでもある。これも現実だと受け入れるしかない。

代表も個人選手も目に見える圧倒的な活躍をしていない以上、世間からの扱いが大きくないのは必然なのだろう。

 

むしろ現在の人気において言えば代表の選手ではなく三浦知良が全世代の人気を考えたときサッカー選手の中では1番だろう。

そして実際にそのようなデータもある。

三浦知良は同世代や更に上の世代にとって今も現役を貫いていることへの好感が高い上に、下の世代からも「カズさんはかっこいい」という人気があることは確かだ。

 

日本代表にいた頃を知らない世代からも人気があるサッカー選手は三浦知良だけといっても過言ではないだろう。基本的に日本人サッカー選手は代表を引退した場合世間からフェードアウトし名物解説者や芸能タレントになるしか道がないが、三浦知良はその例外だと言える。

キングカズは今も数多くのCMに出ており、最近では有名ユーチューバーとして知られるヒカキンの動画にも登場しているほどに知名度が高い。

現役でプレーしていることは同世代にとっても刺激になり、更に渋さが出始めたことでむしろかっこよくなっているのが人気の理由かもしれない。

これを結論とするならば「日本人の男女全ての世代における総合的な人気」ではキングカズこと三浦知良がサッカー選手人気1位だと判断するのが正解だと言える。

 

ただ小学生男子世代でスポーツに比較的興味がある層を対象とした場合メッシ、ネイマール、香川真司、本田圭佑あたりは強いだろう。

特に小学生男子のネイマール人気は特筆すべきものがあり、彼らの世代が惹きつけられる特別な魅力があるのかもしれない。

また本田圭佑も派手なルックスや言動から人気が高く、新成人が尊敬するスポーツ選手でトップ10に入ったというデータも存在する。

若い男性はネイマール本田圭佑が好きな傾向があることは間違いない。

 

逆に若い女性に関しては正直なところ「人気選手不在」というのが実情だろう。

サッカー自体は男性がやっていたらかっこいいスポーツとして人気がある一方で、具体的な選手名で誰が人気かと言えば答えられる人はそう多くない。

少し前なら内田篤人は間違いなくトップだったが、怪我でしばらくの間現役から遠ざかっていたことと既婚者になったことが人気低下の要因になっている。

内田は南アフリカワールドカップ前のサッカー暗黒期ですら人気が高かった程根強い人気があり、シャルケ観戦ツアーへの応募者はほとんどが女性だった。

 

しかし怪我で代表から遠ざかり、更に結婚したことで急速に人気が低下していったことは否めない。もちろんこれはカレンダーランキング1位を獲っていた頃の全盛期と比較した場合であり、現在も高い人気があることは間違いない。

男性からすれば猶本光並のルックスに見えているのが、女性から見た場合の内田篤人だと考えればその人気にも納得がいく。

その一方で クリスティアーノ・ロナウドは実は日本女性のタイプではあまりないらしく、現役時代のデビット・ベッカムのような人気は無い。ロイスやダビド・シルバは人気になる可能性はあるが、そもそもこの2人を知っている時点でコアなサッカーファンの女性であり一般人気とは言い難い。

来年のワールドカップでイケメン特集が組まれれば女性人気の高い選手が現れるかもしれない。

また内田の後継者として柴崎岳は人気になる可能性があるが、言動が派手ではない事とそもそも代表に呼ばれていないことが知名度の低さの原因になっている。

 

大津祐樹、宮市亮、武藤嘉紀は一瞬人気があり代表に呼ばれたときは女性からの歓声も多く、セレッソ大阪は「セレ女」がいたときは山口蛍、扇原貴宏、柿谷曜一朗の三人組にも人気が集まっていた。

しかし大津はフェードアウトし、武藤はいいとこのお嬢様と結婚したため一瞬で人気が消え去った。宮市亮はプレー機会が少なく、武藤と同じく既婚者でもある。

これがまさに最大の問題で昨今の晩婚化とは対極であるかのようにサッカー選手はすぐに結婚する傾向にある。

 

ジャニーズの嵐の年齢でも結婚できないのにHey! Say! JUMPの年齢で結婚してるのがサッカー選手であることを考えればこの現象は不思議なことではない。

それが具体的な女性人気が高い選手が存在しない理由の一つなのかもしれない。

実はこれは男性も同じでバレーも木村沙織が結婚すれば人気が低下していくことを考えれば、異性のスポーツ選手は競技面以外に人気が左右されるのは当然なことでもある。

既婚女性からは長谷部誠が人気だったり、長友佑都も一時は謎人気が合ったりしたが後者はアモーレ以降不思議な方向に向かおうとしている。

 

サッカー選手の女性人気という意味ではなでしこジャパンが支持を集めていた時代があり、特に澤穂希は同性から尊敬される選手でもあり好感度も高かったが現在は引退している。その後なでしこジャパンは停滞しテレビ放映も少なくなり、現在ではこちらもスター選手不在となっている。

なでしこキャプテン! 夢は見るものではなく、かなえるもの (集英社みらい文庫)

 

今後仮に女性人気が沸騰するサッカー選手を上げるならば柴崎岳、南野拓実、小川航基らはイケメン選手として、そして中島翔哉は香川真司のような人気が出る可能性はある。

更に将来的には久保建英中井卓大がフル代表に入るレベルの選手に成長すれば大きな人気を誇ることになるかもしれない。

この2人が代表で共闘する日がやってくれば状況は一変するだろう。

仮に久保建英がバルセロナに復帰し中井卓大がレアル・マドリードの主力として活躍すればサッカー人気が青天井になってもおかしくは無く、日本だけでなくアジア全体のスターとなる可能性さえ秘めている。

更に宮本恒靖が代表監督に就任しワールドカップで勝ち進めば視聴率が歴代の記録を超えてもおかしくはないだろう。

 

一見するとこういった女性人気や顔人気というのは競技面以外の話題に見えるかもしれないが、世の中のブームや流行は人口の半分を占める女性が作り出すためこういった要素は決して軽視してはいけない。

その世間の風潮によってまた新しい子供たちがサッカーを始めるかもしれないし、母親世代になった場合サッカーを選んでくれる可能性が高くなる。

 

更にもう一つ重要な要素があり高齢者層からの人気も実はこれから少子高齢化を迎える日本において軽視できない。

日本人のスポーツ選手人気ランキングを見たときに、全ての世代を対象にした時どうしてもサッカー選手は不利になる。

 

昔は日本でサッカーがマイナーだったことに加え高齢者が好む「さわやかで真面目な日本の若者」という理想に合う選手がサッカー界にはそれほど多く無いことも理由だ。

人口ピラミッドを考えた場合どうしても高齢者層というのはこれからもっとも影響力を持つ世代であり、彼らからの視聴率がメディアに取り上げられるかどうかを左右する現実は存在する。

日本の未来を託せると高齢者が感じるような爽やかな若者や頑張っている感のある若者というのが必要であり、森本貴幸のような坊主の選手が一人いても良いのかもしれない。岡崎慎司が潔くスキンヘッドにすれば一気に好感度も上がるだろう。

 

わりと真剣な話で高齢者は坊主の若者をものすごく好意的に見る傾向があり、甲子園に出場する坊主の野球部が未だに根強い人気があるのはそういった考え方が背景にあることが理由でもある。

甲子園が夏の風物詩として4年に1度しかないオリンピック期間中にもかかわらず毎年優遇されて放送されるのは、高齢者層の視聴率が非常に高いからでもありメディアに取り上げられることを考えたら彼らの存在は絶対に無視できない。

おじいちゃんの方は若いころ自分が坊主強制だったことがあり、おばあちゃんの方は自分の青春の頃に好きだった人が必然的に坊主だったためその頃を「最近の若者」に重ねている部分がある。

 

日本の高齢者は3500万人であり日本の人口の3分の1近く、更に日本の平均年齢は現在45歳を上回っている。

カナダの人口に匹敵する数の高齢者層がおり、もはや一国の規模の領域にある。

このような状況で高齢者層を軽視することはできないのは当然であり、視聴率や放送枠、市場経済を今最も左右するのが彼らでもある。

一人坊主の選手が日本代表にいるだけでこの3500万の内何割かの人がサッカーを見てくれるかもしれないと考えれば髪型は重要な要素だともいえる。

 

更にサッカーというスポーツは特定の世代のものだけではなく、世界の強豪国では子供からお年寄りまで話題にしている。ブラジルではペレが度々発言し、それが世界のニュースにもなるが日本にはこういった文化がまだ存在しない。

日本は世代間で文化や価値観が完全に断絶しており、サッカー強豪国のように子供とお年寄りでもサッカーの話題なら話が合うというようなことが無いのは少し寂しい事でもある。

 

そのためにも幅広い世代の人にも活躍が伝わる選手が現れることが望ましい。

そして時として競技面以外の好感度や話題性を持つ選手が必要になることもある。

もちろん偉大な選手ではあるが三浦知良が最も人気な選手、もしくは海外選手のほうが人気な可能性もあるという現状はやや日本サッカー界として停滞感がある。少し前まで人気だった選手も今は勢いが落ちてきている。

他のスポーツのようにもっと話題にされる選手やサッカーファン以外の人からも支持を集める選手が現れてほしいとも思うし、その時は新しい時代が到来するかもしれない。

来年のFIFAワールドカップでこの現状を打破する新しい選手が登場することを期待したい。