elken’s blog

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パリ・サンジェルマンとかいうあと一歩何かが足りないクラブ

サッカーの強化策というのは一朝一夕に実現できるものではない、まさにローマは1日にして成らずだ。

その意味ではまさにパリ・サンジェルマンが典型例であり、どうしてもメガクラブにはあと一歩及ばない。

現時点ではまだホームでのセカンドレグの試合が残されているが、ファーストレグをレアル・マドリード相手に落とし今季もUEFAチャンピオンズリーグ敗退が危ぶまれている。

 

かつてベスト16敗退芸を売りにしていたアーセナルの後継者になってしまうのか、いまいち勝者のメンタリティのようなものが足りない。

「格」と言ってしまえば抽象的だがメガクラブのメンタリティのようなものをまだパリ・サンジェルマンは手にすることができず、つい最近オイルマネーで強化されたばかりのクラブに留まっている。

 

これは偏差値と同じような物で勉強すればある程度の領域には達することができるが、高くなれなるほど伸びにくくなり伸び悩みが発生する。

現実には確かに進歩しているのだが、急に強化したときに比べるとスピード感がなくなり長い停滞期に入ったように思えてくる。

これはマンチェスター・シティとも共通している問題だが、両クラブはあと5,6年この路線を続ければ目に見えた効果が表れ始めるかもしれない。

 

出来ればフランスのバイエルン・ミュンヘンのようになることが理想だが、まだパリの象徴として完全に受け入れられているとは言い難い。

パリ・サンジェルマンがその名前のようにお洒落なイメージとして定着し始めたのはここ最近の話であり、イブラヒモビッチが来てからビッグクラブ扱いされ始めるようになった。

かつて本田圭佑にその移籍の噂があった時「PSGはビッグクラブではない」と口にしたことが当時の立ち位置を表している。

 

似た様な問題で言えばアトレティコ・マドリードも今日のような地位は無く、チャンピオンズリーグ優勝を二度に渡り決勝で逃したことでメガクラブになりきる機会を失ってしまった。

試合が始まる前の予想では今季のレアル・マドリードには難なく勝てるという見方が多かったが勝ちきれず、昨シーズンはファーストレグでバルセロナ相手に圧倒的に有利だったがセカンドレグで大逆転を演じられることになった。

 

普段リーグアンで厳しい試合をそれほど経験していないからこそ大舞台に対する強さが育まれていないのがパリの弱点だろう。

その勝負弱さがこういった場面で露呈してしまうのだ。

 

パリ・サンジェルマン

今後パリの命運を左右するのはまずセカンドレグで逆転できるかどうか、これはクラブの象徴になるべきネイマールの去就にも影響してくる。既にレアル・マドリード移籍の噂が随所で囁かれており、命運を共にできるかどうかは不透明になりつつある。

 

レアル・マドリードにおけるロナウド、バルセロナにおけるメッシになるはずのネイマールが退団することになれば、パリの壮大な計画また振り出しに戻ることになってしまう。

そう考えるとクラブの方針を理解し長年在籍したズラタン・イブラヒモビッチは良心的だったとも言える。

またディ・マリアもバルセロナへの移籍を示唆する発言をしており、選手から一時的な腰掛けのためのクラブだと思われている側面があるのも現実だ。

 

更に言えばオイルマネーへの依存というのも実は非常に危うい。

例えばリーガ・エスパニョーラのマラガは一時的にオイルマネーで強化されていた時期があったが、出資者が飽きてしまいスペインの新たなビッグクラブとして台頭する夢は叶わなかった。

オイルマネーによる強化がこのまま続くかどうかというのも確実ではなく、それが途切れるまでにクラブのブランドを確立できるかどうかが重要になるのではないだろうか。

 

仮にネイマールが退団することになれば新たなる象徴としてパウロ・ディバラのような次世代スターに白羽の矢を立てる可能性はあるだろう。

上手く行きはじめたように思えるネイマールとの冒険もここにきて雲行きが怪しくなってきた。

 

セカンドレグでの逆転を果たし苦難を乗り切ることができればそれは大きなブレイクスルーになる。更に当初の予定通りネイマールを真のクラブの象徴にすることができれば、一流クラブの会員になることができはずだ。

しかしPSGが花の都パリに相応しいメガクラブになるにはまだ様々な困難が待ち受けている。