elken’s blog

ジャニーズとサッカーを中心にあらゆることを評論するブログ

本田圭佑とかいうプロフェッショナルのたびに名言を残す男

プロフェッショナルとはケイスケ・ホンダである、これが何を意味するか分かりますか?

じゅんいちダビッドソンの芸人としての伸びしろですねぇ!

 

個人的にめちゃくちゃ楽しみにしていた本田圭佑の、プロフェッショナル仕事の流儀ラスト・ミッション編、これが思わぬ形で話題になってしまった。

この番組内容自体、ここまで本田圭佑の言動や葛藤を追い続けてきた人間にとって見ごたえがある内容だったのだが、関西人の血が騒いだのか最後に自ら壮大なオチをつけてしまった。

 

わりと真剣にこの番組を見ていた自分としては、この発言まで本当に勇気づけられ感銘していたのだが、最後にその感動の全てがずっこけるような展開が待っていた。

 

「プロフェッショナルとはケイスケ・ホンダ」

この男、いちいち面白いことを言わなければ気が済まないのか、毎回プロフェッショナル仕事の流儀の時には必ず意味不明な発言を残して終わる。

そもそも本田圭佑という男自体、以外とお茶目なところがありこの回でも「プロフェッショナルの映像に使えそうなことを言いますよ」とあえて言ってみせたり、過去には「俺のインタビューが一言も無い取材でどんな記事が書けるか楽しみにしているよ」とユーモアを魅せることが多い。

 

しかしこの「プロフェッショナル=ケイスケ・ホンダ」という発言は、これまでの本田圭佑の生き様やこの番組全体を見ていればとても深い言葉だということが分かる。

それはガンダム00における「俺がガンダムだ」が、最初はふざけている迷言なのかと思いきや、ちゃんと全ての話を見ればその意味が分かるかのような物かもしれない。

 

機動戦士ガンダム00といえば、自分はグラハム・エーカーというキャラクターに当時憧れていたのだが、ある意味その憧れの続きが本田圭佑だった。

なぜならばどちらも金髪であり、そして発言センスが抜群に面白い。

自分は何を言い出すかわからない人に惹かれる傾向があり、何を言っているか意味不明な人が大好きだ。

その意味では金髪であり良くわからない発言も多い、それでいてどこか深みがあるような浅いような言葉の多い手越祐也もジャンルは違えど尊敬している人物の一人だ。

本田、グラハム、手越、この3人の共通点は金髪でありキャラがぶっ飛んでいて、言葉選びが面白いところにある。

 

そんな本田圭佑の今回の名言はもう一つある。

「世界中飛びまわり過ぎて出身地がどこかわからない。もはやアース出身ですね。」

21歳の時にVVVフェンロに移籍して以来、その拠点は常に海外にあった。

オランダもロシアも、そしてイタリアもそれぞれ喜怒哀楽に満ちたよき思い出の地だろう。昔居た場所というのは苦悩も含めて、いつしか懐かしい日々として追憶される。

本田圭佑が過去をどう思っているかはわからないが、今ではロシアやイタリアでの苦悩に満ちた日々もファンとしては、そのことも含めてよい思い出だったように感じられる。

 

それにしても本田圭佑という男は何を言い出すかわからないから面白い。

この何を言うかわからないワクワク感、台本にはない想定外のスケール感が自分は一番好きなのかもしれない。決まったことや聞きなれたことしか言わない、社交辞令のようにしか語れない、表面上のコミュニケーションで済ます、自分はそういったことがあまり好きではない。もっと個人的な人間味を持って、アドリブで話す人の方が好きであり、その意味で本田圭佑は規格外だ。

 

その一方で本田圭佑が面白すぎたがゆえに、今後日本のサッカーを担う新世代の選手に物足りなさを感じるのではないかという危惧もある。

良くも悪くも今後サッカー界に本田圭佑を超える強烈なキャラクターは現れないのではないか、そう考えると途端に寂しくもある。

「引退後の方がビッグになる」と公言しているようにきっと本田圭佑なら現役サッカー選手を辞めたも、サッカーに関わり続けるだろうし、意欲的に様々なジャンルに取り組んでいくはずなので追い続けて飽きは来ないだろう。

 

しかしながら、これからの時代、彼のような好き嫌いが分かれる飛び抜けた個人というのは中々現れないのではないか。今の時代、通話アプリ内やSNS内におけるグループやコミュニティの中で、和を乱さないようにすることに神経を集中させる若い世代が増えてきているように思える。

そう考えた時、世界に舞台に打って出て、世間の目を気にせず、むしろ世の中の風潮を変えていこうとする個人が現れる土壌は少なくなりつつある。

 

熱い時代最後の生き証人、それが本田圭佑なのだとしたら、今回のワールドカップはまさにラスト・ミッションだ。

「どん底に追いつめられるほどワクワクする、それが本田圭佑ですから」

本田の覚悟は壮絶な物だ、これまでの過程を見ればそのことは容易に想像がつく。

 

そして「ドリブルやシュートだけを見ていたら本田圭佑という男の生き様は分からない」とも語った。

そのことも良くわかる、どちらかと言え不遇な時の方が多かったのが本田圭佑だ。

「キツいけど、それを乗り越えれば報われるよね、とネガティブな言葉の後に付け加える」

「失敗という言葉は言い換えてしまえばいい、上手く行かないということが分かったという成功みたいにね」

番組全体を通してみればとても印象に残る言葉が多い。

結果がどうあれ、ここまで本田圭佑を見てきた人ならば深く語らずともその意味は感じ取れるだろう。今まで何のために本田圭佑の生きざまを見続けてきたというのか。

 

正直自分は今回のロシアワールドカップ、勝とうが負けようが、ハッピーエンドだろうがバッドエンドだろうが、ここまできたらもうどうでも良いと思っている。

その生き様から何を感じ取るかが全てであって、勝てばそれは言葉には言い表せない程嬉しい。

しかし無慈悲に三連敗したとしても、自分は本田圭佑を批判するつもりは無い。

サッカーとは時として残酷でどんなに懸命に食らいついても努力が報われない事なんて日常茶飯事だ。

その無慈悲で無情な人生をまざまざと目撃することも、またこれからの糧になる。

 

プロフェッショナルとはケイスケ・ホンダ、その真の意味が分かる時がもう少しで訪れようとしている。