elken’s blog

ジャニーズとサッカーを中心にあらゆることを評論するブログ

羽生結弦、「プリンスへの謝罪」というとんでもないナルシスト行為を行う

前々からとんでもないナルシストだとは思っていたけど、更に度肝を抜くナルシスト行為を羽生結弦は全世界が見ているステージで披露した。

その行為とは「天国のプリンスに謝罪する」という自分が悲劇の主人公だと心酔していなければならない所業である。

今回の羽生結弦が取った行動の大まかな流れ

自身のプログラムでプリンスの曲を使う→ミス連発で7位→プリンスさんごめんなさいと天を仰ぐ。

 

ちなみにその翌日がプリンスの命日であり、本人的には自身が尊敬する伝説的ミュージシャンの命日に哀悼の意を捧げる思いで彼の曲を採用しこのプログラムに挑んでいたのではないかと思われる。4月21日が命日だと知っている時点で前日にあえてプリンスの曲を採用するあたり完全にナルシストである。

しかしその思いは空回りしミス連発で7位に終わり自分の不甲斐なさを晒し、天国のプリンスに申し訳ないという思いがあり天を仰ぎ謝罪したのだろう。

羽生結弦

しかし自分はこういったナルシストが決して嫌いではない。むしろナルシストキャラマニアとしては羽生結弦が好きで「今の時代こういうナルシストも希少価値がある」と思っている立場である。全力でかっこいいことをやれる人というのはスポーツ選手、芸能人問わず好きである。

こういうポエマー的なナルシストには憧れるし今の時代本当にかっこいい事や本当に美しいことをやる人は減ってきている。今の日本でそう言ったスターやファンタジスタというのは絶滅危惧種になりある意味でありふれたもので妥協してささやかな幸せを見出そうというのが今の日本人の考え方になってきている。

 

そういう時代で羽生結弦は規格外の行動を行っているスターとして君臨している。実力はオリンピック金メダル級で、全力で自分に心酔し世の中にかっこいい姿を披露している。本来の実力に加えエンターテイメント性やアート性がある。芸術や表現をする者というのは少しばかり自分の実力に心酔していなければならない。羽生結弦フィギュアスケーターとして心の底から劇場の主人公や悲劇のヒーローを演じており、そういったスター性や美しさに多くのファンが魅了される。

こういった少女漫画のキャラクターでしかありえないような耽美な主人公が羽生結弦が人気な事の要因かもしれない。

そして個人的にもそういったナルシストキャラが好きで、多少厨二病が入っているぐらいが見ていて面白い。

 

そもそもフィギュアスケートという競技自体が全力でナルシストをやらなければ結果を出すことができない競技だ。普通の男子なら恥ずかしいような衣装や体の動きを何の疑念もなく「自分はかっこいい」と耽美な表情の世界に入れ込まなければ良いパフォーマンスはできずフィギュアスケートはこれくらいのナルシストじゃなきゃやれない。

 

この競技は自分の美しさに心酔してる選手ほど美しいパフォーマンスを引き出せる。少しでも自分がかっこ悪いのではないかという疑念が入るとそのかっこよさは出ない。日常とは違う非日常の美しい世界を演じようと思えば少しやり過ぎなぐらいに自分を出さなければならなく、そういった要素がオーラを左右する。

 

そしてそれはフィギュアスケートに限ったことではない。宝塚のような舞台や、ジャニーズやアイドルといった世界でも人々が現実では見れないような非日常の世界を再現することが求められる。

 

手越祐也が「ダンスのコツ」を問われた際に心掛けていることは「とにかく俺かっけぇんだぞ」というスタンスでダンスすることが大事だと語っている。また中島健人は同世代ナルシストとして心の底から自分のかっこよさに心酔しナルシスト行為を行っている。プライベートでいるときも24時間アイドルとしての振る舞いをして、そういった普段の行動がいざという時に出るとして1日中自分のすべてに拘っている。

 

人間のかっこよさや美しさを表現しようと思えばメンタルの部分から引き出す必要があるというのはよく言われることだ。自信が現れたときに人はかっこよくも美しくもなる。逆に卑屈で自分を押さえていれば魅力はなくなる。同じ容姿のレベルでも自信を持って自分の見た目や振る舞いに気を付けている人間と、卑屈になって自分を押さえている人間では見え方が違ってくる。

時にそれは勘違いや痛々しい人だと思われることがあるかもしれないが、「勘違いしてるな」とか「こいつは何をやっているんだ」と思われることを覚悟で全力でナルシストをやったときそのかっこよさは本物になる。羽生結弦手越祐也中島健人も何度も「こいつおかしいだろ」と批判されてきたに違いない。

 

しかしそこでは辞めてはナルシストの名が廃る。

真のナルシストというのは少しの批判でも揺るがず、堂々と自分を貫く。そういった姿が誰よりもかっこいい姿を作り出す。

今回の「プリンスへの謝罪」というのはまるでアニメや漫画でしか見れないような景色である。こういった発想を思いつくこと自体が心の底から自信を持って自分に心酔していなければできない。美しいパフォーマンスを考えたときに自信の無さは決定的なほころびを生み出す穴になる。その弱点を生じさせないためにも心の底からナルシストでなければならないのがプロの世界だ。

 

そういった意味で羽生結弦はある意味中島健人ですら驚くほどのナルシストである。「プリンスへの謝罪」という発想は中島健人のナルシストスタイルに匹敵、いやもしくはそのスタイルを凌駕する。この同世代ナルシスト対決、中島健人に強敵が現れたと言っても過言ではない。どちらも遠慮せずに自分に心酔しすべてを披露し全力を月してほしいと思う。

どちらが最後に頂点に立つか様子を見てみよう。

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イブラヒモビッチは来季もマンチェスター・ユナイテッドに留まるのか?

イングリッシュ・プレミアリーグにやってきたその王はその実力が難なくイングランドの地でも通用することを示している。

ズラタン・イブラヒモビッチ、世界最高のフォワードの1人でありすべてを制圧する存在である。各国リーグを渡り歩き常に優勝というタイトルをもたらし続けてきたその狩猟者は次なる挑戦としてイングランドの地に足を踏み入れた。

イングランドというこれまで彼が未踏の地でベテランの域に差し掛かる年齢のイブラヒモビッチが通用するかどうかは不安視されていた。しかしその不安をものともせずゴールを量産。あっという間にイブラヒモビッチイングランドを制圧し「ユナイテッドの神になる」という宣言も冗談と思えなくなっている。

 

しかしイブラヒモビッチマンチェスター・ユナイテッドの契約は1シーズンのみであり来季も留まるとの保証はない。監督のジョゼ・モウリーニョはイブラが来季もユナイテッドを選ぶことを熱望しているようだがまだ契約情報は定かではない。

 

ここで重要になってくるのがイブラヒモビッチがいま最も求めているタイトルは何かという事である。それはこれまでのキャリアで唯一一度も手にしたことがない栄光、すなわちUEFAチャンピオンズリーグのタイトルである。

おそらくイブラヒモビッチプレミアリーグの移籍を決断したとき「最初のシーズンは4位以内でフィニッシュして次のチャンピオンズリーグで優勝を狙う」という算段だったのではないだろうか。またモウリーニョのチームは2シーズン目に覚醒することが多く、最初のシーズンでプレミアに集中し2シーズン目でプレミアリーグとチャンピオンズのタイトルを一挙両得しようと考えてたのではないか。

自信のキャリアに唯一足りないビッグイヤーを飾ろうとしたとき残された時間は少ない。その1年を犠牲にしてでもUCLへの出場が叶わないマンチェスター・ユナイテッドへの移籍を選んだ。

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しかしそう簡単には事が運ばないのがプレミアリーグである。現状マンチェスター・ユナイテッドは来季チャンピピオンズリーグの舞台にストレートインする4位以内につけてはいない。その一方で希は決して断たれたわけではない。

今最も欧州行きの切符を獲得できる可能性が高いのがヨーロッパリーグでの優勝だろう。大会のフォーマットが変わりEL優勝チームにはCL参加の権利が与えられるようになり今モウリーニョは全力でEL優勝に取り掛かっている。ベスト4進出を決めており、残りのチームはリヨン、セルタ、アヤックスマンチェスター・ユナイテッドとなっている。ユナテッドがこのメンツにいること自体隔世の感があるが現状ELを戦うことが実力に相応しくなっているのがこの赤いクラブでもある。

 

仮にヨーロッパリーグも優勝できず、プレミアリーグでもCL出場権を得られず、来季の補強も有力な選手を獲得できずに終わった場合イブラヒモビッチはフリーで移籍する可能性もあるかもしれない。1年契約にしたのはいわばそういった様子見が目的で年齢的にも1つのクラブを長期間で育て上げるという計画を取ってはいられない。今即戦力として確実に結果を出せるクラブに向かいたいというのがズラタン・イブラヒモビッチの本音だ。

 

例えばプレミアリーグでの実力を証明したこのストライカーは来季プレミアリーグでの別クラブを選択することもできる。

今季優勝の可能性が高いチェルシーは有力な選択肢になるだろう。エデン・アザールが移籍するのではないか、ディエゴ・コスタがスペイン復帰を望んでいるのではないかと言われるチェルシーは次のフォワードを求めている。イタリアで通用したそのフォワードはコンテ体制のセリエA式のサッカーに確実に適応するだろう。また来季チャンピオンズリーグ出場も可能だ。ユナイテッドが来季もチャンピオンズの舞台に出場できないならばその可能性は否定できない。

またセリエA復帰」というプランも未だに取りざたされている。今季UCLで仮にユベントスが優勝直前でタイトルを逃してしまった場合「ユベントス復帰」という選択肢を選手とクラブ双方が選択する可能性はある。

戦術の変更は必要だが戦術的に柔軟なアッレグリイグアインとのツートップ形成をイラブヒモビッチに求めるかもしれない。少なくとも今欧州での力を飛躍的に伸ばしセリエA復権を牽引するユベントスはユナイテッドより数歩前に進んだチームである。チャンピオンズリーグのタイトルに餓えたユベントスイブラヒモビッチが再び組む可能性も否定できない。決してユナイテッド以外の行先がないというわけではないのがイブラヒモビッチだ。

 

かつての恩師が率いており、今大型補強を進めるマンチェスター・ユナイテッドと共に戦い続けるのか、もしくは他のクラブを選ぶのか。イブラヒモビッチは重大な決断を迫られている。まずは直近のヨーロッパリーグプレミアリーグの成績次第だろう。1年も無駄にはできないこのタイトルハンターが次の所属先をどうするのか注目せずにはいられない。どうなるか様子を見てみよう。

 

創作と割り切れば滅茶苦茶面白いイブラの自伝

ユベントス戦は孤軍奮闘か?活躍もするがゲームを変えられないネイマール

今回カンプ・ノウで行われたバルセロナユベントスの一戦はサッカーの変わり目を象徴した一戦ともいえる。本格的にサッカーが守備有利の時代になってきたともいえるしバルセロナの攻撃サッカーが勢いを無くし衰えてきたともいえる。

MSNの3人はゲームを決める重要な得点を決められず結局のところセリエAの強豪ユベントス相手に2戦連続無得点で大会を去ることになった。

スアレスの得点力は鳴りを潜め、メッシとネイマールユベントスに阻まれる。2ndlegの一戦はホームにもかかわらず枠内シュート1本で終わっているあたりバルセロナの攻撃力は衰えたと言っても差し支えないだろう。

全盛期のバルセロナは引いた相手すらも攻略できた。

どれだけ相手が理論上完璧であり鉄壁の守備を築いていてもその守備を突き崩す創造性や破壊力が存在した。

 

今のバルセロナにかつての姿はない。堅守で守られれば順当に敗退する、守備が固いなら守られて終わり。どれだけ理論やハードワークで固めきった守備もバルセロナなら破壊してしまうというような異次元の攻撃力は完全に失われてしまった。

バルセロナのサッカーが華麗だと賞賛された理由は「どんなに守っても止めることが不可能」という圧倒的な攻撃力にあった。南米トリデンテが全てを突き崩してしまい結局はどんな守備も意味をなさない。守っても守っても最後はバルセロナに破られてしまうという怖さがあった。

しかし今バルセロナは敵に籠城作戦を決め込まれればそれで終わってしまう。

守備を崩すことができず無念に去ってしまうのだ。アトレティコ・マドリードユベントスUEFAチャンピオンズリーグで敗退させられたことは国際舞台でそのトレンドが終わりかけていることを示している。

ネイマール

しかし今回全員が物足りないパフォーマンスを披露したわけではない。MSNの一角ネイマールユベントスの圧倒的堅守にもかかわらず個人の力で突破しそのポテンシャルの高さを示した。まちがいなくこのセレソンの10番は今世界でトップ3に入る選手の一人だ。

彼は守備の達人相手にそのドリブルで翻弄し、あと一歩のところまで迫った。その一方で最後のわずかな部分で突破することを阻まれる。ドリブラーの宿命はどれだけ突破しようとも最後の1人や最後のワンテンポを失敗してしまえばそれが無に終わってしまう事である。

サッカーとはどれだけドリブルで突破したかという採点競技ではない。活躍をしても最後の部分で突破できず試合を決めきれなければ何もかもがなかったことになって住まう。涙を流していたネイマールの姿はその無念さの表れだったのだろう。

 

この試合とにかくネイマールは本気だった。PSG戦で奇跡の大逆転を達成したときもとにかく本気であり歴史を変えるつもりで高いモチベーションで挑んでいた。ここまでバルセロナの勝利のために、そして次世代エースになるためにに熱い思いを背負っているのかというような迫力があった。

PSG戦の奇跡はネイマールなくしてはなしとげられなかったし、今ネイマールはかつてのブラジル代表のレジェンドと確実に肩を並べつつある。最近のバルサに欠けているギラギラした野心があり、ネイマールがいれば次の世代もバルセロナはトップレベルを維持できるのではないかとさえ感じさせられる。

 

その一方でやはりまだ物足りない部分がある。

間違いなくネイマールは素晴らしい、今の若手世代の選手では間違いなくトップクラスの選手であることに疑いはない。

しかし「かつてのメッシ」ならばこのユベントス戦の2試合の内1ゴールは決めていたはずだ、いやこの試合を勝利に導いていたはずだ。

素晴らしい選手であることは間違いないが「世界最高峰」というハードルの高さを求められたとき、ネイマールはチームを救えないという弱さがある。逆に言えばネイマールが真の実力をメッシに遠慮して発揮できないというのもバルセロナの問題かもしれない。

次世代を担うスーパーエースネイマールに主役の座を譲ることをメッシが了承したときその世代交代は完遂しバルサは新時代へと移行する。メッシが主役からアシスト役や中盤の選手に特化しネイマールを次期エースとして了承すれば新時代はやってくる。

しかしこのバルセロナというチームにそれはできないだろう。今メッシは一人の選手からクラブ内に絶大な影響力を持つ選手以上の存在になりつつある。メッシが他選手を叱咤したりフロントに新選手獲得の要求をしているという報道は既に伝えられている。確実に一人の選手以上の言動を行っているのが今のリオネル・メッシだ。

 

こういった状況下でネイマールバルセロナを去りエースとして扱われるクラブへと移籍するのではないか」という推測も存在する。メッシとサッカーをしたいと願いバルセロナへサントスからやってきた選手が次はメッシから解放されるために他のクラブに移籍するのではないか、そんなことは無いとは願いたいが今の自分にその可能性を完全に否定しきることはできない。

実際にモウリーニョマンチェスター・ユナイテッドに移籍を志願するように何度も熱心に語りかけており世界中からFCバルセロナ以上の高待遇で迎えるオファーがあることは事実だ。

「メッシとプレーする」ことより「メッシを超える」ことを優先したときネイマールは別の選択肢を取る可能性もあるだろう。バルセロナがそのチーム力を維持するにはネイマールを次世代エースとして確保できるかにかかっている。

 

しかし当のレオ・メッシも決して衰えているわけではない。そのプレーを見ている者ならばメッシが劣化しているとは口にできないだろう。メッシが衰えているという意見は試合を見ていない者の意見に過ぎず彼らはセンセーショナルな話題を作り出したいだけに過ぎない。相変わらずそのプレーの質は高くメッシは健在している。

その一方で「かつてほどのメッシではない」という事も事実だ。依然として世界No1を争う選手であることには変わりないが奇跡を起こす神ではなくなってきている。一人の選手を不用意の神と崇める事の脆さは承知しているつもりである。しかしその一方でかつてのレオには見る者に神だと感じさせる姿があった。

 

神など現実の姿として存在しないと思っている者にさえ神の存在を感じさせる能力があった。今まで世界中のバルセロニスタが目撃してきたのはそういった選手でありそれゆえに人々はメッシに心酔してきた。

全盛期はまさに現人神そのものであり、奇跡を何度も起こしてきた。「メッシがいるならばフットボール以上の事が起こるだろう」 とさえ感じさせ実際にそれを証明してきた。

厨二病のような表現になってしまうがサッカーをしていた神が人間界では一番うまい選手になった印象に落ち着いたのが昨今のレオ・メッシのプレーだ。

 

そして「その全盛期は紛れもなく神だった選手」と比較されてしまうのがネイマールだ。ネイマールの年齢だったころのメッシは何度も奇跡をおこしバロンドールを獲得し世界を席巻していた。その一方でネイマールはまだ一度もバロンドールを獲得できていない。間違いなくすぐれた選手ではあるがサッカー上手いブラジル人の1人に過ぎないというのが現状のネイマールの評価だろう。

少なくともセレソンの歴史でナンバー1の選手というわけではない。メッシがマラドーナを超えたという評価は聞くがネイマールがペレを超えたという評価は聞かない。

バルセロニスタは少しの間あまりに夢を見過ぎていたのだろうか。現実以外の世界を見過ぎており、今その幻影にも似た過去から徐々に醒めつつある。ネイマールが再び夢を見させてくれるのか、それとも彼は去ってしまうのか。再び「あの日々」が訪れることの希望をネイマールに託しても良いのだろうか。今世界中のバルセロニスタは現実と理想の狭間で何を思うのだろうか。 

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ASモナコVSドルトムント 2ndleg感想 まさかのドルトムント敗退決定

UEFAチャンピオンズリーグのベスト4をかけたASモナコVSドルトムントの試合が行われた。第一戦ホームのドルトムント相手に3-2でモナコが勝利し第二戦でホーム側になるASモナコ側が圧倒的に有利だと目されていた。

しかし時計の針を元に戻して第一戦が行われる前だとすればこの試合結果の予想はできただろうか。多くの人がボルシア・ドルトムント有利で突破を決めるのではないかと思われていた。しかしサッカーにはアクシデントがつきものだ。先日ドルトムントの選手を乗せたチームバスがテロの攻撃対象になったニュースは全世界を駆け巡りドルトムント所属のマルク・バルトラが負傷を負っている。

 

その中で試合は延長されたものの翌日に行われそのメンタル状況を引きずったまま試合は行われドルトムント側はホームでアウェーゴールを3ゴールも獲られることになってしまった。またこのドルトムントの失点もオフサイドの誤審を含め普段はこんな失点はしないというような理不尽に近い失点であり前日のテロから立て直せない形での惜しい敗戦となってしまった。

ASモナコ ドルトムント

そして今回第二戦が行われドルトムントにはいわば「奇跡の逆転」と言えるものが必要だった。チャンピオンズリーグの舞台ではしばしばそういった奇跡が起きる。ドルトムントにはその奇跡の実現が求められていた。

しかしその2ndlegの試合は3-1というASモナコ側の圧勝に終わる。

まず開始早々に1ゴール目を取られたことが流れを決定づけてしまった。新星ムバッペが最後はゴールを押し込み最近若手選手の間で流行りの独自のゴールパフォーマンスを決める。

その一方でドルトムント側はウスマン・デンベレの突破力によってマルコ・ロイスがワンタッチでゴールを奪い、昨今のアフリカ系に出自を持つフランス代表若手選手の才能の片鱗を互いに見せつけ合っていた。

この試合デンベレ「周りが見えておらず視野が狭い」と批判されておりまだ才能が荒削りであることも同時に露呈している。荒削りの才能がこれから開花するのかはまだ未知数であり、今の所勢いのある若手というイメージだ。

 

デンベレ、ムバッペ共に10代の選手でありフランス代表は今若手に恵まれているという印象も感じる。ムバッペの場合カメルーン代表の選択もできたがデンベレの場合モーリタニア代表しかなくそれならばワールドカップ出場の可能性が高いフランス代表を選ぶだろう。オーバメヤンのようにアフリカの弱小国の代表を選択する方がむしろ稀でありフランス側としても旧植民地の選手を起用して自国の代表を強化できるという側面がある。

ドログバヤヤ・トゥーレのレベルになるとコートジボワールという国もアフリカで地位を築いており母国を選択することができるが、モーリタニアのような国ではフランス代表を選ぶことも優先的な選択肢になる。カメルーン代表も昨今はかつてのアフリカ強豪国の地位を失い、前時代的な連盟はチーム内の内紛を露呈しているためムバッペのような有力な若手がわざわざアフリカのチームを選ぶことはないだろう。選手としての移動の負担を考えたときにもやはり欧州に拠点を置く代表チームのほうに利点がある。有力な若手が宗主国である先進国の代表を選ぶ流れはこれからも続くであろう。

 

またこの試合コロンビア代表ラダメル・ファルカオもまた南米屈指のストライカーであることを証明している。

ファルカオマンチェスター・ユナイテッドチェルシーの時代は黒歴史、いいね?」というぐらいに今ASモナコで本来の才能を開花させておりマンチェスター・シティ戦などでもその実力を証明している。

アトレティコ・マドリードポルト時代を知っている者ならばファルカオの実力に疑問の余地などなかったのである。エル・ティグレことファルカオは今その本来の才能を再び示しており間違いなく南米でベストなフォワードの1人だ。メッシ、ロナウドに並びラ・リーガ第三のフォワードとして扱われ、FIFAシリーズで総合能力値が90を超えていた時代の姿がようやく戻ってきた。ブラジルワールドカップ前の負傷やプレミアリーグ移籍という悲劇を乗り越え今全盛期の姿を取り戻しつつある。

 

そして何よりもASモナコというクラブ自体がその価値と実力を高めつつある。もはや「欧州の強豪」という認識をして間違いではないだろう。数シーズン前にアーセナルを敗退に追い込んだ時はサプライズだと思われていたが今はそうではない。もはや欧州の強豪として完全に地位を確立している。今回の2016-2017シーズンのチャンピオンズリーグでもマンチェスター・シティボルシア・ドルトムントを打ち破ってベスト4にまで進出している。決して組み合わせの有利やまぐれではなく実力で強豪クラブを打ち破り上位進出を決めている。

 

その理由は有力な若手がモナコにいけばメガクラブに行ける」と続々と集まってくることにあるだろう。

「うちの進学校は東大に行く子が多い」となればその進学校には優秀な生徒は集まる。そして集まった優秀な生徒によって実績が更に確立されますます優秀な生徒が集まるという好循環が存在する。まさにサッカー界における欧州の有名進学校になってるのがASモナコだ。

レアル・マドリードに在籍するハメス・ロドリゲスASモナコ出身でありブラジルワールドカップ前は「活躍すればレアル・マドリードに移籍できる」と打診されていたと現地メディアで語っている。

レアル・マドリード行きを志望しているオーバメヤンではなくキリアン・ムバッペのほうがもしかしたらメガクラブ行きを実現できるかもしれない。この試合はドルトムントよりモナコの方が若手選手にとってキャリアアップのチームになるということを示したと言えるのではないか。オーバメヤンは27歳でありそれほど若手とは言えず、18歳でありながら今季のチャンピオンズリーグで複数ゴールを決めている新星は今ASモナコが優秀な若手の宝庫であることを証明している。

 

若手選手を主体とした育成クラブとして台頭している似たクラブとして対決した両者だったが今回モナコに軍配が上がった。正直に言えば「まさかのドルトムント敗退」であり自分自身もドルトムントの勝ち上がりを予想していた。

正直に言えばモナコを過小評価していたともいえる。

そそも今季はフランスリーグにおいてパリ・サンジェルマンとも拮抗していおり、少し前まではモナコが独走していた。今季少なくともUCLではベスト4以上、そしてリーグアンも優勝する可能性がある。今着実にこのクラブは実力を伸ばしつつあり欧州サッカー界における一つのビジネスモデルを築きつつある。今後は更にこのクラブの勢いが増すだろう。欧州で新しいトレンドを証明し台頭するこのクラブに注目せずにはいられない日々がこれからしばらく続きそうである。

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バルセロナCL2季連続ベスト8敗退決定 時代の終焉か?

奇跡は二度起こらなかったかというような試合結果となった。

2ndlegをカンプノウで戦ったバルセロナユヴェントスの守備を突き崩せずスコアレスドローで終戦。逆転に必要なゴール数を奪えずベスト8で姿を消すことになった。

皮肉なことに2季前に決勝を戦って破ったチームに今度は敗退させられることになり、時代の変遷というものを感じずにはいられない。それに加えてレアル・マドリードが突破を決めておりバルセロニスタにとっては最悪の結果になっている。

驕れる者は久しからずという言葉のように今バルセロナの時代は急速に終わりつつある。

 

攻撃サッカーを信条とするバルセロナが二度も堅守を売りにするチームにベスト4進出の壁を阻まれた。昨シーズンはアトレティコ・マドリード、今シーズンはユベントスに敗退させられている。

PSG戦の時は圧倒的な攻撃力を発揮し逆転突破を決めたが、サッカーを知る試合巧者ユベントスは渋い戦いをし確実にリードを守りきり突破を決めた。

バルセロナのサッカーは終わったのか、攻撃サッカーの時代は終焉したのか。

プレミアリーグでもグアルディオラは苦戦しておりかつて世界を席巻したバルセロナ式のポゼッションサッカーの時代でなくなってきていることは間違いない。常に戦術が移り変わるサッカーの世界では昨日の強者が今日の弱者になる。

世界最高のトリデンテだと言われたMSNトリオの3人もこのユベントスとの2戦連続1ゴールもしていない。

バルセロナはオワコンなのか?

メッシは今季もまたバロンドールを逃すだろう。ライバルのあの選手が強豪バイエルン・ミュンヘン相手に連続してゴールを決め2戦目はハットトリックまで成し遂げている。

これでバロンドールでは完全に5つとして並ばれる。今季メッシがバロンドールを獲得することはもはや絶望的だ。

更にクラブとしても今季レアル・マドリードが優勝すればチャンピオンズリーグの優勝回数ではさらに差をつけられるだろう。

バルセロナ

新たな暗黒期到来か?いや、正確にはもはや暗黒期の渦中にあるだろう。ルイス・エンリケはアイデアの乏しいサッカーを行いMSN頼みのサッカーから脱却することができなかった。今季を最後に退任が決まっているが次期監督がこのサッカーを変えられるか。

もっとも有力な監督なサンパオリだと言われている。今シーズンのラ・リーガで旋風を巻き起こしているセビージャの指揮官が来季バルセロナへやってくるか。現地バルセロニスタも次期監督としてサンパオリの招聘を望んでおり、まずはその戦術そのものの刷新が求められる。バルセロナの指導者は聡明な理論家でなければならない。最先端のサッカーを実現するインテリジェンスに長けた戦術家が必要だ。

 

そして選手の補強も勿論必要だ。特に貧弱な中盤や守備陣への補強が求められる。メッシ、ネイマールスアレスの3人によって財政が圧迫されているのか近年特にディフェンス陣が物足りない。また絶対的なトリデンテが存在する為有力な控えの選手も移籍してこないという問題が存在する。

バルセロナの強みでもあり弱みでもあるのがMSNの3人だろう。あまりにも強力なスリートップ頼みになっているせいで誰かが不調に陥ったとき攻撃力が下がってしまう上に控えの選手も有力な選手を獲得することができない。更にこの3人に圧倒的な高給を支払っていることで他ポジションに有力な選手を獲得することができなくなっている。

正直に言えば3トップの3人に比べて他ポジションは見劣りしどこか小粒な印象が否めない。

これはライバルのレアル・マドリードが控えの選手まで充実していることとは対極的である。リーガ・エスパニョーラUEFAチャンピオンズリーグの優勝を同時に狙わなければならないメガクラブにとって充実した戦力は必須でありスターティングメンバーと控え選手のクオリティに明確な差があっては長期戦を勝ち抜くことはできない。

 

近年バルセロナが猛威を振るっていた時期は攻撃だけでなく守備もクオリティが高かった。ペップバルサや14-15シーズンのバルセロナは無失点記録も多く、ボールを奪い返す能力が非常に高かった。

チームとして組織だった守備を行いなおかつ優れた守備を行う選手がピッチに立っていなければならない。

また主力選手の衰えも徐々に対応していかなければならずイニエスタマスチェラーノの世代交代も必要になる。イニエスタは晩年のシャビやビッグマッチ専用の選手のように途中交代枠として割り切り、その代役を務められる絶対的な中盤の選手の獲得が求められる。デニス・スアレス、アンドレ・ゴメス、ラフィーニャ、トゥランのような選手が新体制で覚醒すればその必要はないが現状全盛期のイニエスタ、シャビに比べると非常に見劣りする。

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この問題に関して今最も有力な補強候補が2人存在する。

マルコ・ヴェッラッティ

チアゴ・アルカンタラ

 ヴェッラッティバルセロナの未来そのものである。イタリア代表のレジスタがパリからバルセロナへやってくれば劇的にそのサッカーは変わるだろう。近年のバルサに欠けているアート性をやファンタジー性をこの若い天才司令塔はもたらすことができる。

さらにチアゴ・アルカンタラも元々はバイエルンに武者修行をしに行った立場でありいずれバルサへ復帰するだろう。イニエスタの後継者としてのチアゴ、シャビの後継者としてのヴェラッティによって中盤を刷新すれば新時代が到来するかもしれない。

 

特にシャビが認める天才のヴェラッティはいち早く獲得に動かなければならない。ワールドカップ後では市場価値が飛躍的に上がり争奪戦を制することができない可能性もある。なるべくならばこの敗退を受けて今夏に獲得する決断をした方がいいだろう。シャビのような純正プレイメーカーが今はバルサに欠けている。サッカーを熟知している天才ヴェラッティの獲得は絶対に成し遂げなければならない。エル・ブランコエデン・アザールを獲得するならばこちらもヴェラッティクラスの補強で対応しなければならない。

チアゴ・アルカンタラに関してはまだイニエスタでも十分だがワールドカップ後には動かなければならない時期がやってくる。イニエスタが代表を引退バルセロナに専念する可能性も当然ながらあり、現状まだ不透明だ。

いずれにせよバルセロナがどういうチームかという誇りを持った補強が求められる。

 

2014-15シーズンの時は前季無冠に終わり暗黒期を乗り越え復活を遂げている。

バルセロナは暗黒期のサイクルを乗り越えてそこからこれまで何度も復活してきた。今季の夢は断たれてしまったが来シーズンがある。これまでのような復活劇を期待したい。

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