自分が男として尊敬している人を上げるとするならば赤西仁は今でも強い憧れがある。
自分とは全くタイプが異なる上に、見た目が似てるとかそういうわけでもないので果てしなく遠い存在が自分にとっての赤西仁である。
しかしそれでも憧れていたい存在であり、もはや崇拝の領域にすら達している。
自分がなれないからと言って憧れないと言えばそれは別で、例えば自分が他に憧れているサッカー選手の本田圭佑にしてもズラタン・イブラヒモビッチにしてもタイプは大きく異なるが憧れていることは間違いない。
自分があんなことを出来ないからこそ惹かれるところがあるし、心のどこかで隠れた情熱を持っておきたいのかもしれない。
それにしても赤西仁はまず顔が抜群にかっこいい、そしてスタイルも良くジャニーズの歴史においていろんな意味で規格外の存在だ。
カートゥンKAT-TUNを見ると顔の良さが改めてわかるし、時として態度が悪い時も「赤西だから許される」というような王の風格がある。
態度が悪いことに憧れるのは厨二病と言えば確かにそうかもしれないけれど、そういう不良っぽいことしてみたいじゃんみたいな思いは誰しもあるものじゃないかなと笑
亀梨和也が「KAT-TUNのダンスはノリで振付やってたり、私物で出ていたり振付いらないみたいな雰囲気あった」と話していたのを聞いたことがあるけれども、その象徴がまさに赤西仁だった。
自分のやり方を貫くことがかっこいいという思いは赤西を見てより一層強くなったそあのスタイルが許されるキャラになりたかった、みたいな感覚がある。
ただそれは自分がそうじゃなかったからこその憧れなんだとも思う。
実際の自分はこれだけ赤西が好きと言っておきながら、全然赤西仁とも似ても似つかない存在でしかないけれど実は憧れている秘めた思いがある。
自分のスタイルを貫く意志の強さ、それはスポーツ選手を見ても思うし赤西仁への憧れはジャニーズというよりもスポーツ選手への憧れに近いかもしれない。
俺様キャラというか、自分の意志に合わないことはしないし自分の信念を曲げずに貫いて最後には勝つというのは男として憧れないわけにはいかない魅力がある。
間違っていると人から言われても自分がこうだと思うならやり抜く、それは自分ができないからこその理想でもある。
KAT-TUNが一番勢いの良い時代に中々自分が留学するという決断はできないし、本当にやりたかった音楽性を追求するためにソロでの活動を開始するのは本当に難しい賭けにも似た行為だった。
全ての地位を捨ててジャニーズ事務所からも敵視されるかもしれないリスクは当然ある中での独断専行とも取れる行為は一周回ってかっこいい。
というのも自分もスケールは小さいけれど、そういうことをしちゃうときがあるしあまり人の意見を聞かない時があるから親近感にも似た尊敬の感情が無いと言えば嘘になる。
自分なんかと一緒にしてはいけないのは承知の上でちょっと自分と通じる部分に共感しているし、おそらく憧れというのはそういうものなのかなとも思う。
時として理解されないことを恐れない、そして嫌われる勇気、誤解されることをいとわないという強い意志がある。
よくKAT-TUNについて「不良っぽいグループを目指したけど、ガチの不良がいたのが計算外だった」と言われることがある。
画面越しからでもバチバチした雰囲気が伝わってくるほどに個性の強いメンバーが集まっていて、瓦解することは必然だったともいえる。ジャニーズに限らずあらゆるアイドルに仲の良さが求められる時代から考えると本当に異質な存在だった。
そもそも仲の良さが求められるようになったのはここ最近のことだ。
お笑い芸人は相方とは全然話さないことが当たり前、音楽グループも馴れ合わないことが普通、スポーツ選手もライバルチームの選手と仲がいいなんてもってのほか、そういう文化は徐々に昔のものになりつつある。
そう言うプロフェッショナルの時代や個人と個人がぶつかり合う時代の最後のジャニーズのグループがKAT-TUNだったのかもしれない。
アイドルやジャニーズとしての道を究めれば確実にジャニーズのトップに慣れたはずで、嵐は今の地位になかっただろうし木村拓哉を超えていた可能性すらあるだろう。
長いジャニーズの歴史の中で本当に歴史に残るような存在になれるだけのポテンシャルはあった。そういう意味でジャニーズに居続けた場合の赤西仁も見て見たくはなる。
ただ今の赤西仁を見てると、もはや赤西仁がKAT-TUNやジャニーズにいる事のほうが想像がつかないし信じられない。
実際赤西仁が今もジャニーズをやっている姿を想像できる人がいるだろうか、自分にはあまりイメージが沸かない。才能やポテンシャルの塊過ぎた結果組織に収まりきれないスケールの大きいメンバーだったとも言える。
むしろ一つの時期ジャニーズに在籍していたことが奇跡だったのかもしれない。
赤西仁はある意味もっともデビュー曲の「Real Face」に忠実なメンバーだったのかもしれない、実は有言実行をしただけなのではないか。
「俺流スタートダッシュでいこうぜ」という歌詞のように俺流を貫いた、それが赤西という男だ。
ちなみにReal Faceの時のロングコートの衣装は本当にかっこいい、あの赤西仁だけでエグザイルの全員に勝てるレベル。
最近のジャニーズにはエグザイルや韓流に対抗できるようなギザギザしたようなキャラの濃いメンバーが希少になりつつあるので、今だからこそ全盛期の赤西を再評価する必要もあるのではないかとも思う。
確かにジュニアが昔のKAT-TUNの曲を披露することはあるけれどもまだどうしても赤西の領域に達したと言えるメンバーは見当たらない。
あのトガりかたは今の若手グループにはなかなか出せないのは赤西仁が天才過ぎたからでもあるだろう。
もちろん真似できるスタイルではないし、むしろ唯一無二の存在を本当に目指すなら単なる後釜や後継者を目指すべきでもない。
今後こういうグループが出てくるのか、そして赤西仁のような存在は登場するのか。
仮に登場するならばそれはジャニーズではないかもしれない、ただそんな出る杭のような存在が突き抜けていくのであればそれはきっと世の中に大きな変化や活気をもたらすに違いない。
そして何より赤西本人が今もその道を貫こうとし続けているのだ。
赤西仁のストーリーは今も、そしてこれからも規格外かつ予想外に続いていくだろう。