もう最近のクリスティアーノ・ロナウドは完全にネタキャラ扱いになっていてさすがに可愛そうになってくるレベルだ。
特に今季は露骨に衰えが隠せなくなってきており、クラシコで空ぶったあたりからはもはや哀愁すら漂い始めている。
あれほど自身の実力について喋ることが好きだったロナウドの口数は減っており、笑う機会も筋肉を披露する機会もインスタグラムの熱心なフォロワー向けに限られている。
一体今季のクリスティアーノ・ロナウドに何が起きているのだろうか。
今までだったら入っていたようなシュートが入らず、徐々に脅威的な選手ではなくなりつつあるのも事実だ。
技術も高いがよりフィジカル的な強さが占める割合が多いロナウドの場合、肉体的な衰えはダイレクトに選手能力に反映されるのも理由の一つだ。そして自信を失いつつあることもメンタル面の理由に挙げられるかもしれない。
これまで実力でそういった人々を黙らせてきたロナウドも今季は少し厳しい。
つい先日も引き分けたレバンテ戦で交代したところをカメラに抜かれて、自分を映そうとすることにジェスチャーで怒りを表していたことが話題になった。
リオネル・メッシと並び立つ存在どころか、もはや世界2位の選手なのかすら今年は怪しくなってきており得点ランキングでも上位に存在しない。自分で歴史上最高の選手だと言ってからの停滞ぶりはもはや長くて暗いトンネルに入ってしまったかのようだ。
本人はもう一度復活できるかのように語っているがまだ苦悩はしばらく続きそうだ。
今シーズンは日本の音楽番組に出演させられてタオルを振らされていないはずだが、何かがロナウドの中で変わってしまったのかもしれない。むしろタオルを振らされてキマグレンを聞かされていた時は全盛期だった。ここは喝を入れるためにもう一度音楽番組に呼ぶしかないだろう。
シャビ・エルナンデス「君は歴史上最高どころか、もはや今季は世界で10番目の選手に入れるかすら怪しいよ」
ロナウド「なぜみんな僕を笑おうとするんだい?僕は史上最高のサッカー選手だよ」
しかしそれでもレアル・マドリードとの契約を延長しており、まだ復活のチャンスは残されている。これまでも批判する人々を手のひら返しさせてきたのがロナウドであり、歯車がもう一度噛みあい始めればまた活躍するに違いない。
今年のロシアワールドカップはロナウドにとって逃すことのできないチャンスだ。
ゴールの数自体は減っても、決める場面で1点でも決めれば伝説になることができる。
ロシアでの試合で4ゴール本当に大事な時にそれぞれ決めればあっという間に年間40ゴール叩き出してた頃の評価を取り戻せるだろう。
決勝こそ出場していないがEURO欧州選手権では優勝という実績を手に入れ、フル代表でのタイトルが存在しないメッシをリードしている。
ポルトガル代表がワールドカップで優勝することは現状考えにくいが、フランス代表を打ち破ったチームならば決勝トーナメントでも勝ち進む実力がある。
クリスティアーノがここで終わらない選手だという事は誰もが知っている。
バルセロニスタやリオネル・メッシのファンなら特にそのことを理解しているはずだ。
まだロナウドが衰えたと安易に油断する時ではない。
これが今年の夏に公開される「逆襲のロナウド」への壮大な布石な可能性だってある、奴はそういう男だ。
振り返れば昨シーズンだってPKを除けばリーグ戦では全盛期のようなゴール数には到達していなかったが、結局はチャンピオンズリーグの決勝ラウンドで大暴れしてバロンドールを獲得した。
勝者のメンタリティがあると言えば抽象的な表現になるが、勝負所での強さはまだ健在だ。その恐ろしさを知るがゆえにロナウドがこのまま何もなく衰え行くだけの存在だとは思えない。
このポルトガル人はメッシとの決着をつけるために虎視眈々と今年の夏を見据えているだろう。