elken’s blog

ジャニーズとサッカーを中心にあらゆることを評論するブログ

東山紀之と中島健人、夢のタッグで実写化「砂の器」感想

この度、過去に実写化されていら松本清張原作「砂の器」の再リメイク作品にジャニーズから東山紀之と中島健人が出演した。

いわゆるバーター出演ということになるのだが、単にその言葉で片付けてはならないような重みがこの特別ドラマにはあった。

ジャニーズ長い歴史において血統というものが存在するならば、東山紀之と中島健人の間には深い縁がある。世代を越えて受け継がれるものというか、互いにリスペクトしあっているというか。

 

東山紀之は今でも若手と真剣勝負をしたいという生涯現役タイプで、いわばジャニーズ界におけるキングカズのような存在だ。某マッチ師匠と比べて、新しい世代のジャニーズファンからも好感度が高く現場への影響力が高い。

単にジャニーズの大御所として先輩風を吹かすのではなく、むしろ目線を下げて今もジャニーズ事務所の文化を進歩させようという熱意が消え失せていない。

 

かつて中島健人はその偉大な東山紀之と食事に出かけた時のエピソードを話し、その時のワインの注文の仕方を特技の物真似で披露したことがある。

数年前は若手の中島健人が得意気に交流をアピールするのは生意気だみたいな声も聞こえて来た。

しかし今回砂の器での共演を見て、ジャニーズの戴冠式とでも言っていいような風格さえ感じた。

大晦日にあるカウントダウンコンサートでヒガシ、いや「ゆきぽん」とケンティーが共演したことは何度かある。

いや、50代に入ってるはずなのにバク転をダンススキル屈指のV6とカウコンで披露し未だに若手ジュニアとの競争に明け暮れてるヒガシゆきぽんが化け物過ぎるだけだが笑

 

今回の砂の器も、あくまで中島健人と同じ挑戦者の立場として対等にぶつかり合ってる感じさえした。この二人が映像作品で同じ場所に立ってるだけでも神作品だというのに、お互い一切遠慮がなくあくま俳優として激突していた。

「健人、撮影の場になればお互い普段の立ち位置を持ち込むのはナンセンスなんだ」

「わかりました、尊敬するからこそ本気で行きます」

きっとそういう会話が交わされていたに違いない。

 

犯人役の中島健人に、刑事役の東山紀之が迫るシーンはそのような迫力の連続だった。現場に足を運ぶ執念の刑事、最後はどこか騎士道精神のようにその姿を認めていた。

 

この松本清張の「砂の器」は何度も映像かされていて過去には中居正広も抜擢されているらしい。自分は今回初めてこの作品を見て、まだまだ世の中の事を全然知っていないと思った。こんな名作を今さら知るなんてどれだけ自分は無知なのだと。世界には知らないことがあまりにも多すぎると果てしなく感じ、そして感動した。

 

この放送の前「中島健人と土屋太鳳では実力不足」という記事もあった。いや、それ違った。

土屋太鳳は普段のイメージとは違い、非常に重い過去と未來を背負う役をやり遂げたし、中島健人も既に恋愛学生ドラマ以外の役をこなせると証明している。

 

面白いのが、直近ドラマ「ドロ刑」で新米として成長する青い刑事を演じていたと思ったら、今回は闇の深い過去を抱える犯人を演じているというギャップだ。

 

この砂の器という原作自体、かなり昔の作品で今回現代風にアレンジした内容になっている。

細かいところでは突っ込み所があるものの、やはり原作自体が名作中の名作だけあって展開が劇的だった。だからこそ所見としてスリリングな展開を楽しめたし、思っていた以上に引き込まれた。

 

最初は地味なサスペンス物と思っていたら、流石原作が何度も映像化されてるだけあって素直に「名作って凄いな」と。

原作の舞台設定が数十年前なので、現代を設定にしなおすというのは難しいミッションだったはずだが、基本的には違和感がなく、その証拠に最近定着したハロウィンから話がスタートしている。

昔の作品を現代を舞台に復活させながらも、同時にどこか昔ながらの雰囲気を醸し出す雰囲気は全体を通して美しかった。

 

何気にお酒を飲むシーンも多く、スキットルでウイスキーかジンでも飲みながら核心的な証拠を懸命に探る東山紀之はかっこよかった。幹部に否定された下働きのような仕事をし、それが決定的な展開に発展する。

 

もう一つは中島健人が務めたキャラクターが疑いをかけられた後、マネージャーに「僕がやりました」とおどけて告白するシーンは一瞬見ている自分も凍りついた。

このシーン、その東山刑事に自宅へ訪問されて事情を聞かれた後なのだが、去った後にからかって言って結局冗談だと明かす場面だ。

まだこの時は容疑が不十分なのだが、この時の中島健人の演技がかなりサイコパスがかっていた。憑依体質というか、入りきった時のケンティーは本当に凄い。

自分の過去を知る唯一の人物を消し去るシーンについても本気で迫力を感じたというか、こういう闇深くて重いキャラも十分表現力があると感じた確実に中島健人は進化してる。

これはサイコパスとしてネタにされてるナオト・インティライミと頂上決戦やるしかない。ナオトの宿敵クリロナとタッグを組むケンティーが巨悪に挑む豪華劇場版(友情出演菊地風磨)は新元号の記念に公開!