ワールドカップ2次予選のモンゴル戦、朝青龍、闘莉王、ローランドというカオスすぎるメンツが副音声を担当していた。
副音声のお祭り感大好きの自分はもちろんそちらを選択、というかむしろこれが楽しみで見ていた。
まずそれぞれモンゴル、ブラジルから現地参加だったにも関わらずよくある音声の時間差はなく多少音声がこもるぐらいだったのは良かった。もっとテンポ遅くなると思っていたけど、普通の早さで進行していたので、今後この方式はありだろう。
そして何より朝青龍ことドルジのキャラがめちゃくちゃ誠実で、ジョークも飛ばすし全然世間のイメージと違っていた。
昔モンゴルでサッカーしてバッシングされていた事も自分でネタにしていたし、エリカ様と同じくあの時代異様に叩かれていた空気感は何だったんだろうと思う。
当時の村上龍と中田英寿との対談でまるでいじめのようだと語っていた動画を見たことがある。
今思えばドルジって何であそこまで嫌われていたのか意味不明だし自分は嫌いではなかった。逆張りの自分は亀田興毅とかも自分は好きだった。
今でも年配の方は朝青龍アレルギーありそうだし、白鵬嫌いで稀勢の里めっちゃ応援みたいなのを割と身内がしてたときはそんな感覚なのかと思った。
祖父母世代はもちろん、自分の父親世代も中国だのモンゴルだのがみたいな物言いわりとマジで未だにするというね笑
ネット普通に使ってる世代からすると、朝青龍ってむしろツイッターでかわいい元力士みたいなイメージだし、現役時代から自分は好きだった。
全然相撲詳しくないけど、何か角界や日本の世論に追いやられてまだ強いのに引退したイメージだ。日本人力士が勝って追いやった感じはしないというか。
まぁ全然相撲知らないんだけど。
その点ローランドは結構相撲の話もしてて、勉強してきてるのか、教養があるのか。多分社会的地位がついてくると相撲や能、歌舞伎とかにはまり出すんだろうね笑
日本のメディアに朝青龍出た事自体久しぶりだし、最近はモンゴルでなんか色々やってるみたいな取材のときにしか取り上げられないイメージだ。
真の相撲ファンとかはもちろんドルジの人間性を知ってるんだろうけど、昔のバッシングの印象で止まってる日本人って結構多いように思う。
自分もここまで誠実に喋ってるとは思わなかったし、叩かれた日本を「お世話になった国だから当然ワールドカップでは日本を応援する」と言っていたのは嬉しかった。
そんなドルジを未だに相撲ファン特有の反モンゴル感情で見ている高齢者が多いのはちょっと残念だ。サッカーファンからするとむしろドルジは面白くていいやつという印象が強いだけに、根深い問題だよなぁと。多分この試合をまず見てないだろうし副音声は更に見てないだろう。
年配の人ってわりとマジでナチュラルに、モンゴル、中国、台湾、韓国あたりの区別ついてないというか「中国だかなんだか」とか「あっちの連中」と一括にするよなぁ笑
FC68というサッカークラブ作りたいとか、日本に来た頃は全然相撲わからなかったとかそういう話も面白かった。
ローランドが朝青龍とモンゴル行ったときの話も良かったし、オルンガに京都サンガが大差で負けた時、闘莉王まだ現役だったんだなとか。
それにしても14-0というアジア予選再得点記録更新は見事だった。
12点でちょうどサポーターの番号で終わるかと思いきや、13点目来て流石にここで終わるだろうと思ったら「こうなったらクライフの背番号狙いましょう」というローランドの予言通りになったのは持ってるなと。自分は新記録を見ることが多いと言っていただけに凄い。
ローランドは色々話回しててそこは流石話術で成り上がったホストだけあるし、サッカーもめちゃくちゃ見ててなおかつ経験者目線の話も多いしわりとマジでサッカー実況としては有能で帝京時代の先輩がゴール決めてまでいるという。しかもドルジとモンゴルにまで言っててどの話もしたり、ジョン・カビラからウイイレ実況を引き出すというサッカーファンに最高のプレゼントまでくれる。影山ちゃんやルミ子もいいけど、ローランドはホストらしい話の面白さという基礎能力に加えて様々なサッカー要素や謎の人脈含めて総合能力値が高い。モドリッチとフィーゴにまで実際に会ってるし、バルサの若手の話してるとき全員名前分かってバルサファンとしても最高だった。
そしてここにあの闘莉王も加わるという、フジの悪ノリ人選、実は奇跡の組み合わせだったというね。闘莉王は元々関係者どころか元選手だし、ローランドとドルジはもっとサッカー関連で未来と思える中継だった。