つい先日猫カフェに行ってきた。というのもその猫カフェは今の愛猫を引き取った運命の場所で、一年ちょっと経ったので思い出も兼ねて再訪したわけである。
まず世の中の猫カフェの殆どが雑種猫を保護猫として扱っている経営だ。
わかりやすくいうと、保護猫活動を利益を得て継続するために運営されているのが猫カフェだ。大抵の猫カフェは保護活動と兼営している。
家庭や住まいの事情で猫が飼えなくても、猫カフェに行くだけで猫の愛護活動に貢献できるという仕組みだ。
まず猫を飼いたいと思っている方は「譲渡サイト」で興味だけでもいいので調べてほしい。猫だけではなく犬やインコといったペット全般を扱っていることが多い。
猫の引取りは大体3パターンある。
・保健所
・保護猫カフェ
・個人の依頼(捨て猫を拾ったり、身内から頼まれたり、引っ越しなどで飼えなくなったりしたパターン)
個人的に2番目を推したい。なぜかというと人に慣れていて愛されているし、愛を持って保護活動をしている方が多い。そしてそういうところに直接お金を落とせるので、引き取れなくても貢献できるからだ。役所や保健所の場合結局殺処分されてしまうが、保護猫関連の場所は猫が本当に好きでやっている民間の場所なのでそういった事が無い。
本来保護猫活動など税金でやるべきでもないので、本当に猫を好きな人だけでこういった活動を支えたほうが税金も使われないし結果的に多くの命が救われ、自然環境も保全される。
猫好きだったら猫カフェ行くだけでも貢献できるし、実際の相性も確かめられるので確実にペットショップよりいい。
当然、猫本体の価格(こういった言い方は良くないが)も安い。
実は自分は給付金が決まったときその全額費やして血統種を買おうと思った。昔から血統種に憧れもあった。
ただ、雑種の保護猫には大きなメリットがある。
・模様が面白い
これは雑種こその魅力。うちの猫は髪型が面白い。
シャムが好きなのでシャムっぽい柄を見つけようとしたら意外といた。血統種買う前に、雑種に意外と似た子がいます。
・安い
いろんな治療していて家に連れてきてくれる交通費込みで大体2万円です。基本血統種は十万円からで、日本で人気がない種類だと日本でのコネや人脈が必要で、海外ブリーダー頼みだと50万以上を考えてください。
正直、赤字に近いのでだからこそ猫カフェの利益で補填しているところが多い。商品でなく保護活動が先行だからこそ可能な価格
・ペットショップやブリーダーを利用しなくていい
本来ペットショップは人間のエゴなのでない方がいい(自分は血統種も欲しいと思っているので完全に否定しきれないが)
・自然環境保護に貢献
例えば自分の猫は離島出身で、子猫時代に保護されていなければ貴重な野生種を獲物にしていただろう
・寿命が長い
犬もそうだが基本雑種は生命力高いので初心者から上級者までおすすめ
たった1年でも寿命は長い方がいい。猫の一年のために自分の5年は差し出せるぐらい愛着湧く。
安い、丈夫、環境保全に貢献できる、ちゃんと探せば好みの猫もいる、ペットショップより相性探りやすい
そして何よりオリジナリティがある。
血統書で設計された猫はだいたい同じ模様がいる。製品なのでいわゆる量産型だ。
雑種は野菜で言えばオーガニックとか無農薬品なので、絶対同じやつはいない笑
別に自分は血統書アンチではないのだが、雑種はスーパーには置けない面白い形の野菜みたいな魅力はある。
正直血統書はネットで見てもだいたい一緒だ。しかも人気種が決まっている。スコティッシュ、ノルウェジャン、メインクーン、マンチカン、アメショー、日本だとだいたいこのあたりでポケモンのテンプレ手持ち並に個性がない。
欧米でも「昔はシャムが人気だったが最近は人気無いのでブリーダーが育てなくなってきている」という記事を読んだことがある。
商売なので血統種は実はかなり人気が偏っていてありきたりだ。シンガプーラやアビシニアン、ターキッシュアンゴラ等を狙うとなるとめちゃくちゃコネとお金がかかる。そこまでしてその猫が懐くとは限らない。
結局猫は懐くとか相性が良いかがまさに全てだ。これ以上のものはない。
猫カフェ今回行って思ったけど猫の性格は本当に個人差、というか個猫差が大きい。
今日行ったところでは、白と黒の組み合わせでなおかつ双子だった。そのうち片方が頭突きしてくる勢いで自分にすりすり懐いて来たのだが、もう片方はこちらに興味無しでずっと寝ていた笑
同じか近い遺伝子でもこれほど違っていた。
また自分はその猫カフェのサイトを見てから行ったのだが、実際会ってみて紹介されていた性格とは全然違っていた。まぁこれは飼ってみたいと実際はわからないが、会って1時間過ごしてみてわかることもある。猫カフェはこういうお試しが凄く充実しているし、実際直接スタッフさんと話してみるのもいい。自分の場合詳しく自分の事情をメールで問い合わせてから実際に訪れて譲渡という流れになったが、実際まず猫にもそこのスタッフの方にも会うというのは大事であるように思う。
何かしらペットを飼った経験というのは本当に大事だ。自分の場合とにかくネコ好きで、家族で猫を飼っていた経験は生きた。
自分は猫は譲渡サイトで見たちょっとした紹介文とルックスで選んだ。だからこのアドバイスとは違う。ただ、自分が直感で選んだという責任があるのでどれだけ懐かれなくても諦めなかった。この子だ、と決めて選んだら突き進む。
トライアルの方も言っていたが「慣れるのに2週間」だ。
猫カフェや役所はいわば猫にとって慣れたホームなので結構すぐ懐く。だが、家に連れてきてもらったら、その時が嘘だったかのようにビビりまくる笑
うちの子はずっとコタツの下で丸まていた。
でも本当に慣れるのに2週間だった。2週間目で首輪を外せた。その時は嬉しかったし壁が取り払われたように思えた。
今ではもうどこまでも付いてきてゴロゴロ言う関係になったが、「もうここまでして懐かないなら返そう」とさえ思ったし、実際直接言ったこともある。そりゃ、猫は人間の言葉分からないけども。
猫は懐かれようとか心を開いて貰おうと思ってはだめだ。あくまで、懐くのは自分、心を開くのも自分。
人間が何事も先にやって猫がその後に来る。基本ただの同居人だ。
ここを勘違いしている人がネコは思い通りにならなくて可愛くないという。
というかお互い勝手なのだ。
あまり追いすぎるのもよくないし、追うと逆効果。かと言って本当に追わないと他人のまま。自分も猫が膝の上に座りたそうなときでも、今時分その気分じゃ無いわというとき「そこで待っといて」「ちょっと乗ってこんといて」とするし、自分も自分の気分を優先する。お互いの気分優先して程よい関係というか。猫は主従関係を求めたら駄目で、人間が猫の下僕でもない。
いい意味でどっちも都合よく利用しあってるだけ。怒るときも怒るし、こっちが乗り気じゃないときはあしらう。
かと言って猫に芸をさせたり躾で従わせる厳格な主従関係も求めない。
可愛いときはかわいいし、うざいときはうざい。猫自体人間をそう思っている笑
お互い勝手に生きて好きなときだけ絡む。もちろん仕方なく絡むときもあって、ハイハイ撫でてやる、撫でさせてやる、どっちもある。
実際野良猫でも、猫カフェの猫でもいいけど、猫同士はそんな関係だ。そこまでベタベタしてなく程よい関係で、時々頬を合わせていちゃつく。生き物界でもっとも空気を読むのが猫だ。
猫ってただ銅像のように動かずにお互い横いるだけ、というのが多い。猫たちからすれば落ち着いて、人間も奴らは「大きな猫」だと思っている。自分も大きな猫という認識でなければ猫には近づけないし、自分が人間様の飼い主だと思っていては良くない。
猫ごっこして猫になりきるぐらいでないと。まぁその上で利用されててもいいのよ笑
猫が楽しけりゃさ、という寛容意識。いきなり主従関係を求めると駄目で、猫はそんな早くて従順な生き物ではないし求めてもいけない。そういうことしてたら急に来るのが猫だ。なんや知らんけど、そっちも落ち着くのか真横にじっとしている。耳だけ動かしていて、いつの間にかゆったりくつろいでいる。そしてちょっと撫でてやる。なんか小学生男児が親友の家行って漫画読んでるかゲームしてるかして特に話もしない関係みたいな。でも同じ空間にいるから心地いい。絡もうと思えばめっちゃ遊んで絡むけど、落ち着く時は落ち着く。
良くも悪くも「猫並みの知能」だと自分を思うべき。猫も人間生活になろうとしているのだがら、自分も猫になろうとするべきだ。よく猫は自分が人間だと思っているというが、まず自分が猫になろう笑
彼らは犬のような主従関係という概念がないので、人間の自分が猫になってこそ彼らは仲間と認めてくれる。人間に従って狩りをしてた犬と、適当に人間の集まる場所にネズミ居るから獲ってただけの猫とは違う。だからといって人間が猫様として従うわけでもない。彼らは強さという序列はあっても厳格な主従関係という概念がない。基本単独行動生物なので個人で気ままに生きてるだけだ。
だからよくも悪くもお互い勝手でいい。気を使いすぎると良くない。
自分の場合「見た目で選んでそのまま直感で直行し決断して、最初合わなかったけど、それでも諦めずに自分から心を開いた」という経緯なので特殊ではある。自分のネコ好き魂が勝って、普通は心折れてるぐらいのビビリ猫と仲良くなった。まぁその分嬉しいけど笑
まずは最寄りの猫カフェ見つけて好みの子を見つけて、行ってみる。それがまず保護活動の支援になる。そして思ってたのと性格はかなり違うこともある。難しいのは猫カフェでは元気だったのに家に来るトライアル期間中にビビりまくってしまうパターン。まさに我が飼い猫はこのパターンだった。まぁ気に入ったのは自分という責任が上回って自分が猫になる覚悟で心開いたら仲間になった。
人間が偉いとか引き取ってあげるという思いがあると猫にバレるね。そういう上下関係に拘るのであれば最初から犬を飼いましょう、お手とかさせて嬉しいでしょ、と。
猫は絶対的に同居人。でもこの記事書いてる間、ずっと横にいるのもねこ笑
そういう微妙な距離感、時にいちゃつき、空気読んで見守っとくのも猫と人間だ。
猫は「飼っているのだから無限の愛を自分にくれ」というタイプより、なんかお互い同じ場所にいるから付かず離れず落ち着くよねとか、察し合う感じがいい。いや、結構甘えてくるけど、それは普段の距離感あってのこと。犬だったらご主人さまに甘えてくるという明確な主従関係があるけど、猫が甘えてくるとか側にいたがる理論はわからないのよ究極のところ。科学では解明不能な行動だ。まぁただ単に落ち着くのだろう。謎の信頼関係がお互いある。
そういう自分ですら、猫カフェではビビられた。猫は難しく、撫でるとき手の甲からちょっとずつ触るとか、近づくときちょっと話しながら優しい動作で歩み寄るとか些細な気遣いが大事だ。
意外と猫カフェのスタッフさんはそういう意外と基礎的なところを教えてくれない。とにかくお猫様はガサツで大きな行動が苦手だ。
まず人間は猫の数倍の大きさなので、人間のちょっとの行動であっても猫にとってはデカイのだ。だから驚く。
猫に慣れてもらえないという人はほとんどの場合、行動が大きいor行動する前に伝えていない。
「今からそっち行くよ〜」と優しく日本語であっても言うだけで効果がある。
日本語で会話するのは本当にいい。
いきなり行動しようとしない、まず人間語でも話しかける。そして同じ目線か、足で触れ合う。こういうところは基本だ。狩猟生物なので急な動きに強くもあり弱い。
まず人間が猫の十倍の大きさで、逆に人間が巨人と触れ合うと思えばいい。猫からすると怖いわけだ、いくら歴史があると言っても。猫の立場で考えて自分から猫になる、究極のところそれが大事だと思う。まずは猫を理解してこそ猫に近づくのだと思う。