elken’s blog

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アニサキス覚悟でサバ刺し身を冷凍無しで作ってみた

アニサキスの代名詞とも言えるのが鯖であるが、同時に美味しんぼでは鯖の刺身が最も美味しいというキャラも登場するほど味には定評のあるサバ

 

かく言う自分も子供の頃に食った刺身でサバはかなり美味かったという記憶がありずっと再現したい思い出の味だった。

 

そこで最近、魚を丸々一尾買って三枚おろしにして刺身にするという工程をようやく身につけた自分は鯖にアニサキス覚悟でチャレンジしてみることにした。

なんせ鯖は安さと旨さのコスパがよくアニサキスさえ回避できれば最高の肴である。

 

まずパックで置いているものはその時点アウトだ。

無論お刺身として完成された状態で売っているものは当然だが冷凍処理でアニサキスが死んでいるので問題はない。

ただパック刺身自体が味があまり良いとは言えない。

 

こういうときではサバをどうするかというと氷水に入っているものを買えばいい。自分はそれを前回アジで試して捌きデビューした。自分でビニール袋に入れる形式で魚を買った事自体が初めての経験だった。

安いし鮮度、保存状態もいいというメリットがある。

 

ただそれでさえも産地から離れた場所のスーパーにある鯖は刺し身には不向きだ。

本来サバは釣り人がその場で即アタマや内蔵を落として血抜きしてクーラーボックスで冷やしてようやく刺身に適する程デリケートかつアニサキスのリスクが高い魚種だ。

安全なのは丸一日冷凍してアニサキスを始末すること。しかしここで問題になるのが家庭用の冷蔵庫は業務用と違い冷凍スピードが遅く、この間に旨味細胞が破壊されることである。

 

自分はこれが嫌で普通の柵でも冷凍せず、塩でアクを取ったあとキッチンタオルに包んで熟成させる方式を取っている。ドリップと呼ばれる赤い液体を吸い取れば刺身は冷凍せずとも持つどころか旨味が増す。

昆布に挟む昆布締め、醤油漬けなどもアリだ。

 

とにかく自分は冷凍処理が嫌いで味も落ちるしそこまでするんだったらわざわざ鯖なんて食わない。

人間の本能としてグルメのためであれば危険を犯すというわけだ。

朝一番に買いに行って氷水に浸かっているものであればいい、と。これくらい新鮮なサバだったら行けるだろうという見切り発車と、前述の幼少期で母が捌いたとき自分の記憶では冷凍処理はしていなかった。母はそういう丁寧なことをする人間ではないというかそこまで知識がない笑

魚を貰ったら捌くスタイルだ。

 

そもそも現代が食の安全基準が色々と厳しくなりすぎていて、「多少これくらいは行けるだろ」という塩梅が成立しなくなってきている。しめ鯖の作り方ですらここ最近冷凍が必要だと推奨されるようになっている。個人で作っている人も昔はそこまで気にしていなかったしユッケやレバ刺しの規制なんかがそれだ。

 

子供やお年寄りのような胃腸が弱い層はともかく、生食に自信がある人間は気にしなくていいことも多い。まして自宅で自分用に丁寧に処理する場合、飲食店より衛生なまである。自分は潔癖症なので手を洗いまくるしキッチンタオルもめちゃくちゃ使う。サバなのでいつも以上に内蔵や水分を綺麗に処理する。

アニサキスも究極のところ最後は目視、食べるときも味わうことも兼ねて普段の食事以上に良く噛み潰すようにしている。

 

ただこれは自分が過去にお造り用と書いていないものを捌いて大丈夫だったという経験があるからで、絶対に真似しないように。

それは自分が魚以外にも鳥刺しや鯨や馬、牛の肉刺しで一切当たったことがないし、焼肉もかなりレア以上に浅めに焼くのが幼少期からの好みなぐらい生食に強い体質だからであって、生食に弱い体質の人はサバなんてもってのほかだ。

逆に自分は牛乳が弱い体質なので相性がある。チーズは輸入品も食べるほどこだわりがあるが、牛乳は今後一生飲まないだろう笑

牧場に行っても絶対飲まないつもりだ。本物のおいしい牛乳とか一生知らずに終えてもいい。それぐらい牛乳嫌いだ笑

 

ところでその完成形態がこれだ。

430円でこの量は破格だ。ワンコインでこれだけ揃う。お造り用ではないというだけでこれだけ安くなる。リスク分、安くできるというわけだ。あとは捌く手間。

自分のような酒飲みの人間は調理の手間は苦にはならない。なぜならば美味しい肴のために労力を惜しまないのはもちろん、二日酔いを少しでも醒まして前回飲んだ時から少しでも時間を稼いで回復させたいので時間がかかるぐらいが都合がいいからだ。

三枚おろしにしたあと毛抜きのような骨抜きピンセットで骨を抜く作業は楽しいぐらいだ。

普通そこは骨の部分を切り落とすのだが肉がちょっと無駄になってしまう。でも自分のためであれば時間をかけられる。

 

あと鯖は鱗が無いのが楽だ。

そして皮引きは決まらなければイライラするが決まるとめちゃくちゃ気持ちがいい。だんだんコツを掴む感覚が板前ごっこをしているようで面白い。YouTubeで魚捌き動画を見るのが好きな人は鱗取り、そしていい出刃包丁or三徳包丁と、柳刃包丁を揃えれば準備は揃う。

 

最後に肝心な鯖の味だが、自分が幼少期食べた味とは違った。そもそも記憶違いだったのだろう。

 

ただアジなんかより抜群に美味い。生姜醤油とワサビ醤油と2つの食べ分けをし、カイワレを挟むとなお良い。青魚系は生姜が合う。生の鯖はしめ鯖と違い最もとろけるような柔らかさがある。焼酎や日本酒系と相性抜群だろう。

リスク覚悟の禁断の味だ。それを言えばそもそもアニサキス自体がどの魚種にもつきまとうもので鯖だけ特別危険視するのもおかしな話ではある。

 

ただ万民には薦められない。

ある程度スキルがあり衛生意識が高い人でなければ駄目だろう。

ずぼらでそこまでキレイ好きじゃない方や生食弱い方は素直にしめ鯖を買うのが無難だ。

矛盾するようだが危険な食材であることは間違いない。パックを剥がしたり袋から出したりしたあとにもう一度手を洗う手間を惜しまない衛生感覚の持ち主でなければリスクはある。

 

ただワンコインこの量と値段はスーパーで手に入る刺身の中ではトップクラスのコスパだ。パックや居酒屋でこの値段は不可能。

自己責任と手間、恐怖心に打ち勝つ勇気あってこその値段だ。

 

本来生食用では無いが、お造り用とスーパーが名乗っているのはあくまで一番弱い人でも生で食べられるという最低基準に合わせている側面もある。

刺身なんて昔はもっと悪い保存状態や運送技術、衛生環境食べていた可能性もあるわけだ。

 

とりあえずスーパーであっても、胃腸と処理技術と目利きの自信さえあれば値段以上にお得、それが鯖だと分った。ただスーパーと言っても自分の行ってるスーパーの鮮魚コーナーが氷水に入れてるぐらい充実しているというのもあるというだけで、並のスーパーでパックに置いてあるのは絶対駄目だ。無ければそこはちゃんと鮮魚店仕入れるべきか素直に味犠牲で冷凍すればいいだけのこと。

 

ただその場合はアタマと内蔵を落としてからだ。

魚を買って丸ごと即冷凍は絶対やってはいけない。それは鮮度落ちるし場所も取る。頭と尾を落とすだけでかなりコンパクトに纏められるし、魚の鮮度が落ちるのは内臓が原因だからだ。頭落として内蔵をきれいにするだけで柵に近い状態になる。

それとそもそも鯖の刺身を食べたことがなければ居酒屋であったら頼んでみること。プロの処理に任せるのが結局一番だ。

そういうところの鯖刺身は躊躇なく薦められる。是非サバの奥深き味わいを堪能してみてはどうだろう。

 

追記:本当に何もなく大丈夫で生存できた。