スーパーの鶏肉で済ます至高の焼き鳥
自分は焼き鳥を自分で作るようになってからコスパならぬ酒パ(酒パフォーマンス)が良くなった。飲みパと呼んでも良いかもしれない。パリピ陽キャであればそのままドンチャン飲み騒ぐことかもしれないが、陰キャの自分は「飲みパフォーマンス」だ。
それはいかに安く旨く酒を飲めるかという追求の道。
特に自分は父の背中を見て育った焼酎党として、やはり焼酎に合う最高の相棒は焼き鳥だと考える。
ただ焼き鳥というのはスーパーで既製品を買うと安い海外産肉を使っているのであまり美味しくない以前にほぼタレ付きなのだ。自分はタレも好きなのだがやはり酒との相性は究極のところ人類は塩に行き着く。メキシコ人がテキーラを岩塩で飲むように。
だからそういう時、自分で国産鶏肉を買って焼けば良い。究極のところ唐揚げ用に切り分けられている品でもいいが、自分は塊で売っているものに一工夫を加える。それは数日の熟成。
熟成という工程は何も特殊なプロだけが特殊設備でするものでも無い。まず鶏肉のモモをパックから剥がして手を洗って清潔にしたあと(パックを触って雑菌がついているためこの処理は熟成において絶対必要)、キッチンタオルで表面を拭き取ったあと、もう一度新しいキッチンタオルでくるみ直す。そしてまずはこの状態でラップをし、冷蔵庫の一番奥やパーシャルで寝かせておく。
これを1日1度取り替えれば1週間冷凍無しで持つ肉保存テクニックであると同時に鶏肉は自分の経験上、明らかに旨味が増えて色合いも良くなる。プラシーボ効果といえばそうかもしれないけど、とりあえず買っておけばいつでも好きな時に傷んでなく使えると言うだけでも手間をかける価値はあるのではないだろうか。
そしてそういった鶏モモ肉が500円弱だとすれば自分は程よい追加でネギは王道として200円ほどで売っているぼんじりを買う。鶏の尾っぽにあるこの部位こそ通の味。簡単に言うとかなり脂身があって甘い。
甘ダレで炒めるとより甘味が増すし塩でもいい。
ただ調べてもらえばわかるが黄色い粒みたいな部位がありここを取り除く必要がある。そのまま焼いても良いのだが除去するとより美味しいしその切り取る工程もプラモでいうバリ取りみたいな癖になる面白さがある。
画像の下方にあるこの量で100円コイン2枚は焼き鳥屋では絶対に不可能な価格。ぼんじりが安い部位だとは思わないだろうが、自分で処理すると激安部位だ。
自分はこの2皿を一気にドカ食いするわけではもちろん無い。あくまでこれは予めこれだけ作っておくという自宅飲みの技術であり、一度酒飲みというのは飲み始めるとなにか雑用をしたくなくなるもので飲み始める前にすべてを完成させておく。
この作り置きした焼き鳥群から数切れずつ小皿によそって紙皿で蓋をして電子レンジで温めて食べるというのが自分の形式だ。
あくまでそこまで本格的ではないイージーな自宅焼き鳥というわけである。原価700円ちょっとでこれだけ量を食べれて数時間ゆっくり過ごせるのであれば酒パはいい。
ただここでこのクオリティの低さを補うテクニックとして、ツマミがリーズナブルであればお酒をいいものにしようという発想だ。自分は焼き鳥屋に行くと肉で良いものを食べているのだからお酒は普段飲んでいる普通のものにしようとついつい節約してしまう。なんだったら普通の安いハイボールからの誰もが知っているよくある芋焼酎が王道になってしまう。
ところが家で焼き鳥自体を安く済ませた分、お酒は多めに使える。しかも焼き肉と違って焼き鳥は妙に酒の質を意識したくなる。自分個人の感覚として焼き肉は適当な酎ハイでも肉が良ければ満足度が高いが、焼き鳥は刺身と同じくお酒が本体、主役。
よって自分はこの度、いつも寄っている酒屋で芋、米、麦をブレンドさせたような「本格焼酎」としか表現しようがないものを買った。SNSの方でも書いたが金色に熟成されている焼酎はバニラのような甘い風味でシンプルに美味い。
これこそ真の金麦、自分は金の焼酎と呼んでいる。これをロックで焼き鳥と合わせる以上の組み合わせはない。鶏も熟成であれば酒も熟成。
自分はこの1400円弱の720ml瓶を一本空けてこれだけの焼き鳥モモ塩とぼんじりを食べたら合計2100円の何倍になるかさえも恐ろしくて計算できない笑
スーパーで売っている安い鶏肉のぼんじりと軟骨を焼き鳥にして貯蔵麦焼酎と合わせてみた。麦焼酎は金色に熟成されているものが美味い。ぼんじりは油壷という黄色い部位を取る作業が必要だけど、その手間を後悔しないくらい美味くてコスパが良い自宅焼き鳥を楽しめる。鶏軟骨は塩胡椒でよし#お酒#焼酎 pic.twitter.com/uYg7CIY5Sy
— エルケンティキタカ (@Elkenty11) 2023年6月28日