鬼滅見る前から無惨様が脳いくつもあるのにバカだとネタにされているのは見かけていたけど、予想以上に小物で笑った。
「ラスボスをただの愚かな小物にすることは男性作家はわかっててもできない」みたいな意見を見かけたけれども、確かにこんなネタキャラが強敵ヅラをしている作品はあまり見たことがない。男だとどうしてもかっこいい最強のラスボスにしたくなるものだ。
ところが無惨様はというと頭無惨、タコの5/9の知能などと巷で言われているらしくネタにされすぎでしょと笑
もっと悪のカリスマかと思いきや、千年前からアップデートできてないただコソコソ逃げ回ってるだけの女装おじさんだと知ったときの衝撃ときたら・・・
ガッシュでいえば途中でやられるかませのゾフィスがラスボスみたいなものである(そいつも魔物を従えてコソコソ怖いからと逃げ回ってる小物)
1000年も生きてるんか、凄いなぁ→千年前で頭が止まってるだけ
特に国家を掌握しているわけでもなく、存在知られてないどころかあと数十年もすれば文明の発展で消滅する上に、悪事で滅ぼそうとしているわけではなくただ食料として人間を食べているだけ。
自分の保身のために姑息に鬼を増やしているだけで特に大義はない。
少年漫画やアニメ特有の大それた目標みたいなものもないという(見たのは無限列車編までで、あとはネットの情報をかじっただけなのでまだわからないが)
今どきの子供は無惨が馬鹿だと気づいているのだろうか
適当に見てるだけど結構やべぇやつ奴に見えるけど、今のキッズは漫画まとめや動画サイトコメ欄でネタにされているのを見ているだろうから「お前頭無惨だな」みたいに悪口になっていそうだ笑
???「今、なんと言った」
自分はお酒飲みながら総集編でいっきに勢いでなんとなく見ていたものだからその時はわからなかったが、まさか十二鬼月を4体も倒した柱が鬼柱(=無惨)だったと知ったときは驚いた。
「はぇ〜無惨様、こうも使えない雑魚キャラを処罰して怖すぎやなぁ。思考まで読んでて凄いわ」
↓
「あいつら十二鬼月だったのかよw」
倒したのは柱には簡単に倒される下弦だったとはいえ、あれ程炭治郎たちが苦戦した塁や催眠のやつと同程度の鬼をただのパワハラで処分するあたりアホすぎて、しかも最終決戦のときこいつらいたらまだ戦力になったと言われる始末という。
しかもほんとは打ち切りになりそうだから一気にリストラしたという説まで持ち上がるという。ちなみに実際は連載のその頃アンケート企画が全盛期で、話進めるのと単純に原作者が鬼の戦い方を思いつかないのと、無惨様の異常な器の狭さを描ける神采配だったという見方が有力のようだ。
確かに下弦を一気に処分したことで鬼滅最大の魅力であるテンポの良さが確保されたし、こうやってネタシーンとして語られるというのは良いやり方だったのではないか。
当時もう打ち切りの危機はないとはいえ(そうはいっても漫画の人気なんて水物なのでいつどうなるかわからない)、ダラダラ下弦を描かずここで一気にテンポよくして更に面白い展開に進めたらもっと人気出て天下取れると担当編集者なりが勧めて、作者もそこまで描けないし早く連載終了してやめたいとある意味利害一致した結果だとしたらこれは有能
あの下弦を一気に処分したことで実は鬼も人間味ある小物ばかりで、壱の奴が異常なサイコパスという描写もできた。そして400億の無限列車に行き着いたのだから大正解。
小物キャラをそれぞれ描くより、1人強く描いたほうがいいというのはいい手法だ。しかもその下弦の中で一番強い壱を際立たせておきながらもっと強い上弦の猗窩座が出てくるといういい導入。
結果的に下弦の皆さんは十二体もやばい鬼がいるというライブ感が大事で、その後は鬼舞辻無惨のバカっぽさや恐ろしさを演出するためだけの存在だったなんて可愛そうすぎるでしょ笑
思考が小物っぽすぎてまさか十二鬼月だとさえ思わなかったくらい鬼に人間味あるのも、鬼滅の良さだ。
しかもかなり豪華声優陣で、キラ・ヤマト(保志総一朗)がいたという。アスラン・ザラ(石田彰)は上弦の人気強キャラだというのに、クルーゼにあっさり処分される。
もうほんと、こいつラスボスキャラでも屈指のお笑いキャラだろうね笑
CVが関俊彦のラスボスということもあり、自分としてはどうしてもラウ・ル・クルーゼとの比較になってしまうがあまりにも対照的だ。
まず「悪役ラスボスのわりに体制を掌握していない」というのはよく言われているけども、かと言って敵対組織を築いているわけでもないというのは斬新だ。
政府が気づいてない範囲で悪さしてるだけ。まぁ列車の乗客200人全員喰おうとした鬼を従えている時点で十分脅威だし、大正時代当時そんなことしたら大ニュースになるぐらいには悪事だ。
これに関しては、クルーゼはザフトに所属しつつもただ利用するだけで、連合相手にも大活躍し巨大両勢力を手玉に取っていたことと相反する。
更に頭もキレる存在で、軍事作戦で偽の情報を与え両勢力を更に激戦に持ち込むという罠も張るし、それこそ第一話のガンダム5機の奪取作戦もクルーゼの指揮のもと実行
戦闘能力もラスボスとして間違いなく最強で、最終決戦では主人公とクルーゼしか使えないドラグーン兵器(高い空間認識能力が求められるファンネルのようなもの)で一対一の名勝負を繰り広げる。
これに関しては最終決戦で腕をブンブン振り回しているだけらしい何ともお粗末な無惨とやはり対極
まだ読んでいないのでわからないが悲しい過去は共通で、どちらも寿命が短い。
ただクルーゼは未来の技術でも解決できない自分がクローンという存在を呪っていて、無惨はいい医者を自分で殺したという戦犯ムーブをするらしい。
やっぱ馬鹿じゃねぇか笑
常に面白い変態仮面をつけているのと女装しているコミカルなファッションだけは共通か。
前者はテロメアの劣化からくる老いを隠すため(20代で老いが始まる)、後者は鬼殺隊に見つからないようにするためなので、理由もやっぱ無惨が小物っぽいんだよなぁ
コソコソ悠々自適に行きたいだけで部下にはパワハラばかりの女装おじさんと、部下には優しく自ら強敵にも率先して挑みに行く変態仮面おじさんじゃなぁ
ちなみにデュオ・マックスウェルというガンダムWの美少年の別キャラも演じているのだが、こちらは愛するものを守るために隠密性能の高い機体で戦ういい意味でのコソコソである。中の人同じとはいえ、珠世様に「臆病な卑怯者」みたいに言われる鬼舞辻とは本質的に完全に異なる。
ただ、こういう小物なところや情けなさもある意味男は共感するところもあって、実は女性人気より男性人気が圧倒的だという。
最初自分は女性人気高いキャラだから無惨様と言われているのかと思っていたが逆だった。
大人の男だったらむしろ無惨様に共感する思いは誰しも1つや2つ持っているというもの。逆に持ってないと浅い。わからなくはないんだよね、という。
過去にもちろん例はあるだろうけど、新しいラスボス像として人気出るのはわかる。こっそりお父さんやお爺ちゃんが原作買い集めてたみたいな場合、きっとおじさん達は無惨様にハマってるだろうね笑
おっさんが見るようなドラマや映画、小説だとこういう男の悲哀や虚しさ、情けなさに焦点をあてた登場人物は多いのでシニア世代に受ける要因になっているのも頷けるし、個人的にも無惨様好きだ。
こういううぜぇ上司いる、みたいな思いの馳せ方もあるだろう。
猗窩座が退勤間際で急遽、無茶な仕事任されたのが無限列車編みたいな考察も人間社会的だし、それこそ今度の総裁が好きなキャラにあげていたのはそういう政治家がいたから共感するものもあったんだろうなぁと。
自分は冨岡の陰キャ描写がリアルすぎて共感性羞恥が発動することに鬼滅の魅力も感じるし蛇柱の立ち位置憧れるという想いもある。そして岸田総裁は組織では地味で無惨みたいな馬鹿な老害上司がいて(誰のことかは心当たりある人物が多すぎる笑)、自分は体育会系(元野球部)だから武人の猗窩座に共感するのだろう。
そしてなんだかんだ鬼舞辻や善逸の情けなさにも男として共感するし、炭治郎の真っ直ぐな輝きにも失ったものを感じる。猪之助みたいな奴も、暑苦しくてうぜぇけど身近にいたらなんだかんだで愛らしいんだなとかもある。
おまけに珠世様の熟女要素と、炭治郎母の人妻未亡人要素もあるという、実はおっさんのフェチ尽くしだった鬼滅
しかも足や尻、胸もやたらいいキャラが多いという笑
梅沢富美男は甘露寺あたり、素直にいいじゃねぇかとか言いそう。ちなみに自分は蜘蛛の姉妹一味がお気に入りである。
きっと鬼滅キッズは大人になってもう一度見たとき、あの頃とは違う目線があったことに気付くはずだ。無惨は悪で弱いけど、悪で弱いことも人間だよなって。