自分は以前はゲームをするときお酒を飲みながらやることが多かった。飲酒運転ならぬ飲酒ゲームである。
飲酒ゲームは結構好きな人が多くストレス発散として人気も高い。
お酒を飲むと恐怖心や緊張が緩和され、ちょっとしたことでも楽しくなるため短時間であれば大きなメリットはある。
例えばRPGや作業ゲームとは相性がいい。
大人になると昔ほどゲームに熱中できなくなるし、現実を感じて楽しめなくなるのでちょうどいい。
自分はポケモン新作をこの手法で一気にクリアした。ストーリークリアだけならスキルもいらないし、どれだけ没入して楽しんだかが重要だ。
お酒を飲むと感度が上がるというか、感動しやすくもなるのでこういったストーリー物でいわゆる積みゲー状態になっている場合はおすすめだ。
逆にアクション物であったり、反射神経、瞬間的な判断力が必要なゲームだったりはパフォーマンスが露骨に落ちる場合もある。
前述のように恐怖心や緊張感が和らいで楽しさに集中できる利点もある。
実はこれはゲームに限らず、更に緊張しやすい日本人に限らず昔は海外のトップアスリートもやっていた手法だ。
そもそも第二次世界大戦では過酷な独ソ戦で、ソ連ぐう兵士は支給されるウォッカをエネルギーとして戦っていたので昔から着付け効果はある。日本の特攻隊も盃を交わして出撃した。
格闘技で言えばボクシングのデラホーヤがアルコール中毒として有名であり、サッカーではガスコインやルーニーがお酒好きである。
特にガスコインは、引退後のエピソードがガチのアル中で興味深い。
最近でもファーデナンドが飲酒状態でプレミアリーグを戦っていたと語っているし、野球の里崎智也のように「酔ってるか二日酔いのどちらかしかない」と二日酔い状態でプレーしていたと明かしている。
Jリーグでは、興梠慎三が酒もタバコもガッツリやるスタイルで、ルーニー同様摂生していたらもっと優れた選手になっていたと言われるが、通常は練習で走れなくなるので佐藤寿人のように特別な日にしか飲まないという選手も多い。
運動に場合、どちらかというと飲んでるときよりも翌日に残るのが問題だ。その日せっかく練習したことが無駄になり、翌日の練習にも響く。
自分の場合はサッカーゲームだが、確かに気分が高揚してノリノリ状態でプレーできるので普段よりアイデアが多彩になったりやる気を持って多く練習しようという気分にもなる。
その場合飲み始めてすぐゲームをする方が効果を実感しやすい。飲んでる数時間経っている状態だと、やはりプレーの質は落ちるので上手く行かずイライラしてしまう可能性が高まる。
ただシラフの状態でも調子が悪くてイライラすることもあるので、お酒を飲んで寛容になってプレーする方がいい場合もある。
基本的にアルコールは身体能力自体は下げる効果しかないが、やる気が上がって良いパフォーマンスに繋がらないことはない。
昭和の歌手はレコーディングで緊張するからとお酒を持ち込んでスタジオで飲んでいたし、アメリカの大作家アーネスト・ヘミングウェイはお酒を飲みながら執筆活動をしていた。
語学教室でも普段はシャイな人がその後の飲み会で積極的に外国語を使ったという話も多い。
恥ずかしかったらどうしよう、というのはゲームで負けたらどうしようという心理とも似ている。
多少パフォーマンス落ちても恐れずにやるという方が上達には繋がるかもしれない。
お酒によっているとあまり覚えていないので失敗を引きずらず次々と挑戦できるメリットもある。
飲酒ゲームは面倒さを無くすとか重い腰を上げるという役割もあれば、恐怖心を和らげるという効果も適量であれば得られる。
ずっと見ないでいる映画を見るときなども、お酒を飲みながら見始めるとあっという間だ。
酒を取るかゲームを取るか。
ゲームで良いプレーをしたときの充足感は、もしかしたら酔の快楽よりも大きい。
翌日二日酔いで練習する気なくなるとか、だいぶ酔ってからプレーしてうまく行かないとかだとデメリットが上回る。
創作にしてもゲームにしても、勉強、作品鑑賞、その他日常でやらなければならないことにしても、まず最初のやる気や勇気というものが湧いてこない日もある。そういうときはメリットもある。だからといって安易に頼りすぎるとそれ無しでは何も行えなくなるので難しい。
例えば料理作りながらお酒を飲む人をキッチンドリンカーと言うが、ガッキーなんかはそのタイプだ。
ただ自分はそういう面倒なことさえしたくない、買ってきた牛丼だけ食べてるような千鳥大悟に親近感を覚える。
飲酒ゲームはボイスチャットでもしながら気のおけない仲間とあまり戦績を気にせず楽しめるゲームと相性がいい。勝っても負けてもポイントがもらえたり、味方に迷惑を与えないゲームだと更に気が楽だ。
あるいは自分の戦績が下がるだけのゲームを一人でやるときに飲むと寂しさも紛れる。
ただ友人と遊ぶときはもはやゲームいらずにただ雑談してるだけで楽しいことも大人になると多くなる。
あれだけ大人が飲み会好きなのって理由があるんだなと。ただ何もやらずに飲み食いしてて何が楽しいんだと思っていた。
数年前、友人宅がコンビニに近かった頃はついでに焼酎や酎ハイを買ってただ飲んで話していた。適当にパソコンで動画見たりぐらいだ。ゲームも最初はしていたが、友人がやるのを見てツッコミ入れるとか、その内ゲームもしなくなるという。
たしかに飲んでいて普段出せなかった成績が出せたりすることはある。酒に酔ってプレーすることは禁じられておらず一応ドーピングではない笑
最近はシラフでプレーすることが多いけども、時には飲酒ゲームで刺激を得ることも良いだろう。
結局いいプレーさえすれば正義なのだ。
自分の場合そもそもオフラインで単独プレーなので迷惑も何もない。
飲み始めて最初の数時間が勝負で、ダラダラしてくると良くない。
ダラダラ長時間やってストーリーをクリアすればいいようなゲームであれば問題はない。ただ翌日ストーリーを覚えていないくらいだともったいない。
これはドラマやアニメの一気見にも言えることだが。かと言って大人になるとそこまでモチベもないし、体力も続かないから飲んで粘るしかないという。
「飲みながら将棋を指すスレ」みたいなのは個人的に結構共感することが書いてあった。
連敗しても気にならなくなるというのはお酒のメリットだろう。ただ、それで数をこなせば強くなっているのかは微妙。アルコールの分解ってもともと脳にあった栄養や、脳に行くはずだった栄養も消費するのでその後寝ると空っぽになってしまい、アセトアルデヒドしか残らない。
特に競技性の高いゲームにおいては、本当にして唯一の手段は上手くなり勝てるという自信を持つことだ。お酒は本当に手助けする僅かな手段にしかならないし、本来はストイックに生きていれば必要ないものだ。でも人間そこまで強くもない。何より実際お酒と付き合って結果を出した選手もいるし、「もっと摂生していれば」と言うが、そういうタイプは摂生していたらそもそもプロとして競技を続けていなかった可能性もある。
お酒とゲーム、スポーツというのは付き合いどころが何とも難しいものだ。