elken’s blog

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哀しい大人「酒を飲めないのは可哀想」

大人でお酒を飲めないことって日本社会では辛いこと上位に入る事であるように思う。西欧諸国はもちろん、実はロシアでも健康意識の高まりで禁酒がある種のスタイリッシュな若者の流行や習慣になっている。ビール大国のドイツは限りなく本物に近いノンアルビールの開発が盛んだし、アメリカでもノンアル志向のカクテルバーが増えており飲酒は見直されている。

 

お酒を飲まないという選択肢が普通に尊重されている。そもそも欧米は昔から人前で泥酔することは恥ずかしい非道徳的なことだと考えていたり、お酒は悪いものでありという価値観は一定の指示を得ていた。

実際公共の場では飲めないし、深夜の酒類販売やお酒に肯定的なコマーシャルは制限されている国が多い。

 

 

ところが日本では「お酒を飲めない人は可哀想」という価値観まであり、芸能人が出演する明るいCMが白昼堂々と流れている。

社会でのコミュニケーションとしても当たり前に根付いている。大人はお酒を飲むものという価値観である。

 

なぜこういうことになっているかというと、それは「本質的に大人は哀しいもの」だからである。結局、大人は哀しいから酒を飲むんだよ笑

哀しくなるのが大人というものさ、とよくおっさんが言うじゃない、あれは事実だと思う。特に日本だと世の中のコンテンツや流行は女子供が中心なので大人の男は酒を飲むぐらいしかやることがない伝統が戦後は特に続いてきたわけだ。

 

女性が人前でお酒を飲むことは恥ずかしいという価値観は昭和まではあったし、韓国でも1980年代には「近頃は女性が人前で堂々とお酒を飲むようになってみっともない」という価値観があったと伝えられている。

実際、韓国焼酎「ソジュ」のイメージキャラクターはアイドルや女優が多いがそういった肯定的な宣伝は規制するべきという議論も存在する。

世界的に見て日本ほど若い女性が明るいイメージでお酒を飲んでいる国も無いのではないか。泥酔する女性はふしだらというか、乱れているというイメージはヨーロッパでも強い。クラブなどで発散しているイメージだ。海外ではそういう明るいイメージお酒を打ち出すのは誤った認識を与えると考えるが、逆にそういう考え方こそ女性差別的で厳しいなぁと日本人は考える。

 

それこそ橋本環奈は酒豪ネタが定番になっているし、アイドルや清楚系の女優も普通にお酒の話をしてお酒を飲む番組に出る。TOKIO松岡と華丸大吉の二軒目どうするでは、声優の花澤香菜が出演してかなりの日本酒好きだったし、あの番組は女性ゲストが多い。

更に最近では納言の薄幸やヒコロヒーのようにやさぐれ芸人も流行っている。

日本における嫌煙の風潮やタバコの扱いとまでは言わないが、イスラム圏でなくともそれに近い国も多い、しかし日本は飲酒に関しては驚くほどオープンだ。

 

コロナ禍にある今でさえ路上飲酒が問題になっており、外国人からすると相当ヤバい国に見えるだろう。日本人、頭おかしくなって精神イカれちまったのか、治安がいい国だと思っていたが、と。

感覚が麻痺しているが確実にアル中大国だ。毎日お酒を飲むだけでアル中の定義に当てはまる。

ちなみにアジアNO1の飲酒大国は韓国で日本と同じく仕事の付き合いで飲むし、日本より更に酔うために飲むという意味合いが強い。

社会がそれだけ疲れておりお酒を飲まずにはやっていられないわけだ。ロシアや中国の場合疲れているから飲むというより、冷戦時代だと交渉のときに飲んで男気を示し合うというスタイルだった。

 

欧米人はそもそも体質的にアルコールに強いので飲酒量自体は日本人より多くても、日本人のような酔い方はしていなかったり、そんな毎日仕事の後に飲むという習慣があるわけではない。そもそも仕事でそこまでストレスが蓄積しない構造があるので、飲む必要がない。仕事終わりはプライベートを優先する。

あるいは昼間から食事のついでにワインやビールを飲むが、それは日本で言うお茶や飲料水のような感覚だ。そもそも西洋料理がワインに合うように作られている。「世界の入りにくい居酒屋」にあるような光景だ。

ストレスで酔うために飲むというよりも、食事の一部として美味しく食べるという文化だ。逆に日本人はそういやって普通に飲んでいることに驚く。彼らからするとワインはお酒ではない。酔うために飲むという認識が西洋人は少ないのではないか。

 

日本の飲酒文化は特殊で、昼間や仕事の間のランチで飲むことはご法度なのに、夜になるとじゃんじゃん飲めとなる。そして路上でも飲んでいい。実際自分も路上で飲んだことはある。コロナがなければ今でもそうしたいぐらいだ笑

 

日本人って酒を良いと思ってるのか悪いと思ってるのか極端で、ちょっと不思議な倫理観を持つ民族ではあるように思う。そもそも戦国時代からお酒は肯定的に扱われてきたし、万葉の時代から神聖なものでもあった。欧米では清くあれという神に逆らう事だと考えられているが、日本は神が酒を飲む(ギリシャ神話には酒の神もいるが)

それこそ特攻隊の出撃時には盃を交わしたし、神事であるとされる相撲でもよく見かける。

 

正直お酒好きの自分からすると今の日本の雰囲気や考え方は好きで、欧米こそ極端だとさえ思わなくもない。そこまで厳しくする必要があるくらい本気で酔うとヤバいのが海外なのだろうか。逆説的に言うと、それだけ治安が良くてお酒に弱いからこそ酔ったらそこまで暴れないというか暴れられない。実際泥酔した外国人が日本では考えられないような事をする話題はある。危険だからこそ本当に規制しなければならない。

とんでもない馬鹿げたニュースは海外に多く、酒によった男が度胸試しで喧嘩したとか、チェーンソーで自分を切ったとか、オートマチック拳銃や全弾入ってるリボルバーロシアン・ルーレットやったとか、信じられないことも多い。

酒によってもある程度規律を守るのでそんな大事にはならない日本だとも言える。

 

そもそも日本では哀しみを癒やすためでもあり、シャイだからこそ親交を深めるためのものだ。

外国人より陰キャでコミュ障が多くて、なおかつキツくなるまで大人は働くしかやることがない、という要素もある。悲しい背景というか、それが日本では大人というものだ。本当はお酒なんて飲まずとも楽しいという事が一番だし幸福なことである。

 

これも「酒なんて飲まずとも楽しいなんて(苦労もなくて)幸せ者だね〜」というある種のマウントというか寝てない自慢のようなイキりではある笑

「まだ大人になってないんだろうな」と。

 

いやいや、下戸の俺らのほうがよほど苦労してるしそういうイキリは聞き飽きたよ、と飲めない人は言いたいだろう。

お酒なんか飲まずとも幸せな人は、異性に困らないとかお金に困らないとか夢実現して人生エンジョイしているみたいな奴だけだ。あるいは意識が本当に高くてストイックなメンタル強者だ。

自然派の生活していたり、健康意識が高くスムージーに拘っていたり、珈琲や紅茶に意識が高い人もいるだろう。酒は害だとちゃんと認識している人々だ。

 

欧米だと割とそういう人は市民権を得ているというか、ハリウッド女優など意識高い事やってるのがオシャレで最先端という認識だ。

でも日本だと自分も含め「あらあら意識高い事しちゃってぇ笑」と思うわけだ。それこそハシカンの酒豪アピールの方が親しみを持てるわけだ。実際自分もお酒好きだというと無条件で好感を抱くし(米津玄師が音楽以外はビール好きで常に冷蔵庫にあると聞いて好きになった)、お酒を飲まないというと冷たく距離を感じてしまう。

あ、飲まないんだ、という。

 

ただ単に体質で飲めず苦労してる人もいるのに、そう思われるというのは可哀想だが、そう思ってしまうのも本音ではある。これも飲めないアピールというか、不幸自慢的な下戸自慢をする人がいて、はいはいそう言うのいいからというのもある。何をどうかまってもらいたいというか聞いてもらいたいのか、というのもあるけど、それだけやはり辛い思いもあるのだろう。本来お酒なんて飲まずに要られる方が凄いし偉いのだが、日本では苦労してお酒飲んでることの方がかっこいいみたいなのはある。

 

ホリエモンに「野菜食べてて偉い」じゃないけど「酒飲まなくてえらい」みたいな笑

本来お酒飲まなくてもいい人の方が素晴らしいし、人生充実しているかもしれない。実際お酒飲めずにはやってられない人生は間違いなく不幸だ。でもこれも「ぐっすり寝られてうらやましいわ〜」みたいなもので「酒飲まないでも楽しい人生羨ましいわ〜」といいつつ内心は俺酒飲まないとやってられない自慢のような、かっこ悪い自己満だ。

 

「まぁでもそれが大人ってもんなんだよなぁ〜まだわからんか〜」クイッと心では泣きながら一杯やるのが乙なのよね。

子供舌を小馬鹿にする嫌な大人になっていくもんよ、人間てのはさ。

このおっさんにもいろんな人生の悲喜交交があるんだな、と居酒屋や立ち飲み屋、バー、あるいは電車や駅で飲んでる人を見ると思うわけだ。

 

まぁでもお酒飲めないって多くのコンテンツを失うわけで可愛そうと言えばかわいそうなことではある。まず気分が盛り上がらないときに強制的に上げることができない。落ち込んでいるときにとりあえず飲むと楽しくなってくる効果は外食や外出のときにも役立つ。

自分は霜降り明星の「せいや型」で、本人も言っているが普段はめっちゃ暗いからこそ飲むの好きやねんというタイプだ。しにたいと思わずに済むのもお酒のおかげではあるというか、良いお酒を飲みたいから生きているわけだ。酒なかったらもう生きる屍状態だろう笑

子供の頃に戻れるといっても、酒飲めないならいいやと断るぐらいだ。この後呑もうとか、二日酔いがなおればまた飲めると思うから生きていける。まぁその悪い状態を作っているのが酒なので、無限の雪だるまや自転車操業のようなものだが。

 

これが人生充実しててお酒なんてなくて全然楽しいと言うのであればいいけど、鬱気味で人間関係も孤独で趣味もなく将来の希望もない状態で更に飲めないというのが重なったら最悪だ。そういう人のために欧米では大麻があるのだが、下戸が多い東アジア程意外と解禁に反対という不思議ではある。そういう快楽に頼ったほうがいい人ほど大麻解禁なんてもっての外、そもそも酒もタバコも禁止にしろと真面目なことを言い始めるのよな。

自分は20歳から飲んだ真面目マンだが、こういう正義マンって有名人が高校の時酒飲んでたみたいな話さえも犯罪自慢乙みたいに悪い奴だとめっちゃ目くじらを立てる。

松本人志の「今の芸能人は深夜の歩道の信号無視までチェックされるようなもの」という例え話に、わりとマジで「信号無視は駄目だろ」とマジレスする奴が結構いるわけだ。

 

ちなみに体質的に完全に飲めない下戸の割合は1割弱で、飲めても弱い、飲めるが楽しくは酔えない、アルコール味が苦手、特定の種類しか飲めないという人まで含めると3割近くなるようだ。特に一度二日酔いや酒席でトラウマになると、もう二度と飲まないという人もいる。お酒というのは徐々に失敗して覚えていくものだが、アルハラも問題なのでそういった学びも少なくなっている。

 

体質的に絶対に生きているうちは改善されないというのは、生きていれば可能性だけはあることと違い絶望的で実質アレルギーのようなものだ。重度の場合消毒用アルコールが肌に触れるだけで真っ赤になって倒れそうになるような人もいる。日本社会は下戸はアレルギーと同じだと考えてもっと配慮するべきなのか、それとも下戸からすればそういう腫れ物扱いは辞めてほしいのか。普通に市民権が欲しい、というのが本音だろう。

 

お酒が飲めないとそこに付随するコンテンツが全て楽しめなくなるというのはキツイ。

居酒屋やバーなど楽しそうな場所も一生行けないというのは辛くはある。ノンアルやソフトドリンクもあるが、種類は格段に落ちるし、頼まなくても行けるが楽しみの半分を得られていないわけだ。

 

自分はお酒好きなので海外の事情もよく調べるが海外は今ノンアルカクテルが盛んで、見た目やバーの雰囲気があれば酔う事並みに楽しめるというデータも出ている。カクテルとは「普通のジュースとは違うなんかオシャレで美味しそうなものを飲みたい」という欲求の体現なので、アルコール味が無い分味自体はむしろ美味しいかもしれない。ただ日本では流行らないというか、あったとしてもそこらの街にあるということはない。田舎はそもそもあったとしてもスナックで、下町の安いバーすらない。あと酔っている人ともテンションが合わなかったり歓迎されないこともある。既存のバーでノンアルが飲めたとしても、ノンアルを求めているお酒飲まない人たちの空間というのは希少だ。

 

あと一人で個人のお店に入る勇気というのはお酒あってこそだ。あるいは入ったあと馴染む。やはり飲むと、おお飲める感じかと歓迎されやすい。初対面同士でもそれで盛り上がる。まぁそんなことなくても全然楽しめるというコミュ強ばかりの国だったら良いのだがそうではない笑

寿司屋なども回らないところであればそこにしかない日本酒や焼酎などもあるので、日本の飲食店は夕方以降だとほとんど酒前提だ。

「学生時代皆でワイワイとマクドナルドやファミレスで食べたようなことがしたい」と言っても案外ないのだ。それはお酒飲まない人の疎外感だろう。

 

ただ逆にいえばそういうお酒コンテンツが楽しくなるということは、皆それだけ哀しいオトナになっているということだ。酒がなければ楽しめない悲しい大人になってるわけだ。

ジュースだけでカラオケを何時間も楽しめたはずなのに、今ではお酒が無きゃ歌えない、あの頃の私達のようには、みたいな大学入ってから再開した高校時代の友人を描いたウェブ漫画をこの前読んだ。天然美人と大学デビューしたちょいブスの話だ。

 

自分の場合そんな青春ねぇけど、ゲームはそうだ。大人になって子供の頃のようにゲームを楽しめない人っていっぱいいるけど、その現象はお酒を飲むと解決する。映画やアニメ、アイドルなどもそう。シラフじゃそんな熱心に何時間も見ていられない。純粋な好奇心を大人は失っていく。一瞬子供に戻るために飲んでいるのだ。酔ってるやつって子供みたいだろ良くも悪くも笑

 

10代の頃は純粋に楽しめたものも楽しめなくなるし、食欲なども落ちる。食べ放題みたいなのも若い頃やっとけよ、と言うじゃない。特に甘いものは昔は好きだったけど本当に興味なくなる。普通に今でも好きだけど、そこまで執着がない。アイス買ったのいつだっけ、みたいな感覚だしソフトドリンクもまずい甲類焼酎をかろうじて飲めるものにするためだ。子供の頃はお菓子コーナーでテンション上がったが、今はとりあえず刺身コーナーと酒売り場にいく。

 

まぁ特番の音楽番組ずっと見られないというのは、むしろSNSやネットの反応、友人とのメッセージや実況なしでは見られず映画もスマホをチェックしないと見てられない今の若者の方が深刻な気はする。今は色んなものをいい部分だけ取らないと間に合わない時代だ。ゲームやアニメも大型タイトルが出たら数年その話で考察するという時代ではなくなり、どれだけ流行り物に乗るかが全てになった。ゲームは特にオンライン人口やネットの流行りの初動が全てだ。

 

若者に人気で若者世代代表のEXIT兼近大樹「1時間で見られるものは10時間かけてみろ。俺は誰も見てないもの見ててみんなが見てる物見てないから知識の偏りがエグい」

意外とかねちが古典的だ。EXIT好きなジッターの方々はそれこそイグジットばかり見ているので実践はしているだろう笑

ちなみにかねちはお酒飲まないタイプだけど、あそこまで突き抜けて陽キャで人生楽しいとお酒は必要ないのだろう。陽キャが酒飲んでうぃ〜は手越祐也の時代で終わった。今はむしろ陰キャの酒飲みの時代である。

 

兼近が言いそうなこと「マクドナルドで何時間もダベれてカラオケでお酒飲まずとも騒いでたあの頃に戻りましょうよ。なんで大人はお酒飲まないといけないものなんですか。それは大人がそれだけつまらないってことでしょ。そんな社会に若者は夢を見ませんよ」

 

薄幸「お酒を飲むことは無駄ではない」

 

この二人バトらせてほしいわ笑

これは幸応援ですわ

10代はかねちの意見賛成しそうだけど、多分その子達も成人すると飲むようになっていくだろう。そもそもAKBクビになった子とか中高生で飲んでるやついるしなぁ

 

せいや「かねちーな、俺もそれはようわかんねん。でも誰しもかねちーみたいに大人になっても明るくおられんねんなぁ」

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今日は昼間から寿司と缶チューハイだった。