一理ある。
自分はマグロも焼酎で食べる派だが本当はそこそこ良い清酒と合わせたいよなあと思いつつ、逆にタタキやお造りにしろ鰹は絶対に焼酎でしょという信念がある。
よく焼酎は香りやアルコール味キツくて苦手と言われるし、カツオもそんな新鮮でくさみのないものには出会わない。
だからこそ補完性がある。
お酒の世界じゃ匂いがキツい物同士が合うのは定石だ。
そもそも鰹のタタキのイメージのある高知は、吉田類が語るように土佐の男たちが焼酎を酌み交わすという酒豪のイメージがあるので自分はそういう雰囲気を想像しカツオを楽しむことがある。
更に青森県産のニンニクをスライスして乗せる。
玉ねぎのスライスは案外、水っぽくなっちゃうのでニンニク多めでも良いかなと今日はにんにくだけにした。青森産だとやや高いが使い切れる小分けであれば100円のトッピングとしてお手頃価格だ。あとは土産物で貰ったポン酢と、一袋15円かタダで置いているタタキのタレを買ってきて使い分ける。
そして何より鰹はパックを開けたら手を洗った後すぐに塩をまぶして落として臭みを取る。キッチンタオルで包んでニンニクをすりおろしている間は冷やしておく。
カツオほど冷たくしてないと不味い魚も無い。
特に今の夏秋の戻り鰹は脂身があるのでなお温度管理が重要だ
カツオのお造りはほぼ柵でしか売っていないので包丁は必須。これもよく切れるものでなきゃやわらかい身を傷める。そして開店早めにいかないと身が虹色に滲んでいる。これは割引で焼いて食べ負ければならないぐらいの代物だ。
・焼酎などキツい酒と合わせる
・早い時間に鮮度の良いものを入手し塩ですぐに臭みを除去、2皿に切りわけてすぐ冷蔵庫で交代。常温にダラダラ置き続けない。
・切れ味の良い柳刃包丁で厚切り目に切る(包丁と断面が接する数を最低限にするため。刺身の歴史で東京湾が近い江戸は薄切り、海が遠い京は厚切りだった)
・ニンニクか玉ねぎをスライス
・ポン酢かタタキ用タレを買う
カルパッチョのように和える形式でなく良い状態のカツオを直に堪能するのであればこのように発動条件が5つ必要な「エグゾディア型刺身」であり、晩酌や美食にややこだわりがある人に適合した魚種と言える。
また、大蒜を生食する1番美味い食い方が鰹とのマリアージュだという発想もできる。しかも青森産だと質もいいし辛すぎず、ニオイもキツくないので生食に適している。これだけ多いように見えて3片ほどなので余裕で食べ切れる。
この無数のスライス生にんにくが傷みやすい鰹の蓋をしてくれている保存効果もあるというわけだ。
むしろ玉ねぎがあったら水っぽくなったのを薄まったタレと食べなきゃいけなくなるので、ポン酢の質を落とさないニンニクとあとは刻みネギだけでいいまである。しかも醤油と違いポン酢はたっぷりつけても罪悪感がないし、それどころかしっかりつけると美味しい。
このガーネットのような真紅の輝き、エグゾディアのような5つの発動条件を揃えてようやく召喚できる。ただ、値段は安い部類なので手間と気遣い、配慮次第でお値段以上に美味しく食べられるというコスパ魚でもある、それが鰹。
「酔うためにお酒を飲む」ってアル中だとか避難されるんすけど最低限アルコール摂取できればいいかぐらいのスタンスの方があれ飲めないこれ飲めないで選り好みして進歩がなくて酒飲み的にはつまらない奴より、余程いろんなお酒の美味しさに目覚めやすいので得だと思いまーす(ひろゆきっぽく)
— エルケンティキタカ (@Elkenty11) 2023年9月5日