ついに我流最強クジラ肉刺しが完成した。
以前、馬刺しセットを買ったとき「もしかして馬刺し用のたれであれば見た目は似ている鯨刺しも旨いのではないか」という体験談食レポ記事を書いた。
前日談プロローグ
結論から言えばめちゃくちゃ美味かった!
自分の中でその記事内でも書いたように鯨刺身は「にんにく醤油」か「にんにくポン酢」で食べるのが定番だ。
そして以前馬刺し用に使ったタレをこの度試した。まず馬刺しタレは普通のスーパーでは見かけないが馬刺しパックを売っているようなところだとついでに置いてある。鳥刺しなどを置いているところも鳥刺しダレが売っている。
ただ「鯨刺し用タレ」はそもそも売られていない。
クジラの刺身は人の食べ方による。
結果的に自分はこの度の晩酌で九州産馬刺し甘ダレ、九州産芋焼酎という九州産セットで食べた。
今、九州テーマの居酒屋は多いので揃えたわけだ。
鹿児島産芋焼酎宝山という甘めの焼酎、そして本場熊本の味と名売っている馬刺しタレ。
できれば馬刺しがいいのだが、そこらで売っていないし安易に馬刺し販売しているという小売店買うとがっかりな冷凍物が出てくる。馬刺し専門居酒屋や、スーパーで売っている馬刺しセットには遠く及ばない。通販で信頼できるところを使えば違うかもしれないが。
そもそも馬刺し高いということなので「そこらで売っている鯨刺し身を馬刺しタレで食べたらどれだけ合うか」というコンセプトである。
肉自体の旨味はやはり馬肉が甘みが強くてタレにあう。さすがそこはウマ。
ただクジラも処理次第ではめちゃくちゃ赤身があってこのように美味しい刺身に仕上がる。
これで原価350円強ほどでもう一皿250円位にわけている。居酒屋であれば3000円は超える量だ。
刺身はじっくりと食べる場合は二皿に分けて冷やしながら食べるとより風味や鮮度が保たれる。
まず帰ってきてすぐにパックの中にある肉をキッチンペーパーで4,5枚ぐらい包んで冷蔵庫に入れておくことが重要だ。このとき、パックを剥いだら生肉を触ることになるので一旦ハンドソープ手を洗うことがおすすめだ。
次に再度ラップをし直して、買ってくるときに入れておいた氷を重しで乗せると冷却効果がある上に余計なアクを取りやすくなる。キッチンペーパーくるんだクジラ肉をラップの上から氷で抑えているという構図だ。
これでキッチンペーパーがめちゃくちゃ血に滲んで真っ赤になるくらいクジラは血が出る。
ここで余計なくさみを取っている間に、生玉ねぎを程よく切って皿に下敷きにしておくと、これがあとから役に立つ。
そしてなるべく薄切りにする。
薄切りにすると玉ねぎを包んで食べやすいからだ。この肉を切る薄切りのためには柳刃包丁がおすすめだ。
またクジラはとても癖が強い素材なので調理後はハンドソープだけでなく歯磨き粉を混ぜて手を洗うと特有のくさみが取れる。
そして冷やし直したあと、先程の馬刺し専門甘ダレに生姜をいれておく。チューブの市販品で構わない。
最初しょうがは無くても純粋なタレで良いかと思ったが、やはりしょうがは必要だ。癖が強いからこそ薬味がいる。
ただ馬肉程肉自体の甘みはないので、やや多めにタレをつけてもいいぐらいだ。逆に甘みが薄い故に、にんにく醤油にんにくポン酢でも合うのが鯨だ。
鯨刺身はカツオのタタキや刺し身のように塩辛い味で食べてもいいし、九州的な甘い味で食べてもいける。
ちなみに焼酎はソーダ割りから始めると良い。普通の居酒屋ではロック、お湯割り、水割りが定番だが家であれば焼酎サワーもありだ。ビールやハイボールなど邪道で、こういう生肉系はいきなり焼酎サワーをおすすめしたい。ビールやハイボール、酎ハイだとここまで苦労して用意したプロセスが台無しだ。
他人のお酒の飲み方にケチをつけて口出しする気はないのだが、鳥刺し、馬刺しの本場九州はいきなりお湯割り焼酎というぐらいな文化なので爽やかに行きたい場合でも芋焼酎ソーダ割りがいい。
これは魚の刺身にも言える。
鯨の肉刺身自体は九州でメジャーではないけども、本質的には似た味だ。
馬刺しダレ、しょうが、芋焼酎or麦焼酎、これが生肉に合うようになっている。
余った玉ねぎはクジラのエキスが入っているので料理にも使える。他にツマを揃えられる余裕があればカイワレ、生にんにくの切り身などなど色々合うはずだ。自分はコスパ重視で玉ねぎだけだ。
もう鯨刺身をパック2つ買ってクジラパーティーするぐらいで焼肉並みの満足度がある。肉は質で、クジラは足は早いので流通が強いところでしか困難でしかも割引品や一日置くのは絶対NGなくらいデリケートだが駄目だったら焼いてステーキでも食える。早い時間帯にスーパーに行ける日などにおすすめだ。日が暮れる前が理想だ。なるべく赤いザクロのようなものを買うこと。
ルビーやガーネット色のクジラ肉はまさに至宝である。
そこに芋焼酎というクリアなクリスタル色を組み合わせるとラグジュアリーな味となる、どうぞお試しあれ。